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違反点数3点以下の「軽微な交通違反」一覧②


2016年4月12日

交通違反を犯しても、青キップが切られて反則金を納付すれば刑事処分されない「点数制度」というものがあります。

これは、軽微な交通違反(違反点数3点以下)の場合に適用されるもので、前回は違反点数が3点と2点の違反について解説しました。

そこで今回は、違反点数が1点の交通違反にはどういうものがあるのかについて解説します。

ただし、2016年4月12日時点です。改訂されますので、ご注意ください。

違反点数が1点の軽微な違反だからといって軽く考えてはいけません。

交通違反を繰り返し、累積点数が基準に達すれば免許の停止、取り消し処分となってしまいますし、死傷事故などの重大な交通事故につながる危険性もあるからです。
【違反点数1点】
・速度超過(15km/h以上20km/h未満)

・整備不良(尾灯等)
※ブレーキランプ、ライト、ウィンカーなど。(「道路交通法」第62条)

・通行許可条件違反

・路線バス等優先通行帯違反

・軌道敷内違反
※軌道敷内とは、路面電車の線路内のこと。右左折や危険防止のために横切る場合を除いて軌道敷内を通行してはいけない。(「道路交通法」第21条)

・道路外出右左折方法違反
※車両は道路外に出る場合、左折の時はあらかじめその前からできる限り道路の左端に寄り、徐行しなければいけない。右折の場合は右端。(「道路交通法」第25条)

・道路外出右左折合図車妨害

・指定横断等禁止違反

・車間距離不保持(一般道)
※直前の車両等が急に停止したときに追突するのを避けることができるために必要な距離を保持しなければいけない。(「道路交通法」第26条)

・進路変更禁止違反

・追いつかれた車両の義務違反
※自車を追い越そうとしている車両の進路を妨害する行為。追い越されそうになったために急に速度を上げたり、追い越し車線の右側に寄ったりなど、自車を追い越そうとしている車両の進路を妨害する行為をしてはいけない。(「道路交通法」第27条)

・乗合自動車発信妨害

・割り込み等

・交差点右左折方法違反

・交差点右左折等合図車妨害

・指定通行区分違反

・交差点優先車妨害
※交差点内で右折する場合、直進車や左折車の進行を妨害してはいけない。(「道路交通法」第37条)

・緊急車妨害等

・駐停車違反(駐車禁止場所等)

・交差点等進入禁止違反

・合図不履行
※進路変更等をする時は、方向指示器や手で合図をしなければいけない。また、進路変更が終了したら合図を止めなければいけない。(「道路交通法」第53条)

・合図制限違反
※進路変更等をする時に、合図を出すのが早過ぎたり、方向指示器をつけたまま直進する行為など。(「道路交通法」第53条)

・警音器吹鳴義務違反
※左右の見通しがきかない交差点や曲がり角、山間部や上り坂の頂上など道路標識で指定された場所で警報器を鳴らさずに通行する行為など。
(「道路交通法」第54条)

・乗車積載方法違反

・定員外乗車

・積載物大きさ制限超過

・積載方法制限超過

・制限外許可条件違反

・けん引違反

・原付けん引違反

・転落等防止措置義務違反

・安全不確認ドア開放等
※後続車の有無など安全を確認せずにドアを開いてはいけない。(「道路交通法」第71条4項の3)

・停止措置義務違反
※車両から離れる時は、エンジンを止め、完全にブレーキを掛けなければいけない。(「道路交通法」第71条5項)

・初心運転者等保護義務違反
※仮免許運転者、初心運転者、高齢運転者のマークをつけた車両に幅寄せや煽り行為をしてはいけない。(「道路交通法」第71条5項の4)

・初心運転者標識表示義務違反

・聴覚障害者標識表示義務違反

・最低速度違反

・本線車道通行車妨害

・本線車道緊急車妨害

・本線車道出入方法違反

・けん引自動車本線車道通行帯違反

・故障車両表示義務違反

・仮免許練習標識表示義務違反

・転落積載物等危険防止措置義務違反

・通行帯違反

・携帯電話使用等(保持)
※携帯電話やスマートフォンでの通話や画面注視の状態で車両を運転する行為。(「道路交通法」第71条5項の5)

・座席ベルト装着義務違反

・乗車用ヘルメット着用義務違反

・幼児用補助装置使用義務違反
※幼児はチャイルドシートに乗せなければいけない。(「道路交通法」第71条の3の3)
以上、違反点数が1点の軽微な交通違反についてまとめました。

なお、自転車の違反行為についても以前、解説していますので、こちらも参照してください。

詳しい解説はこちら⇒
「大人も子供も知っておきたい!自転車法律ルール25」
http://taniharamakoto.com/archives/1917

違反行為について、この機会にしっかり覚えて、交通ルールや法律を守って自動車や自転車を運転をしてください。

違反点数3点以下の「軽微な交通違反」一覧①


2016年4月11日

交通違反には「点数制度」というものがあります。

これは、自動車などを運転した時に犯した交通違反の種類、度合いに応じて点数が決められており、運転者の過去3年間の累積点数から所定の基準に達した場合に、運転免許の停止や取り消し等の行政処分が行われるものです。

累積違反点数が多い運転者は、重大事故を起こすなど悪質で危険性が高いとみなされるため、罰を与えられるわけです。

悪質な違反の場合は、刑事罰として懲役刑と罰金が科せられます。
一方、軽微な交通違反(違反点数3点以下)の場合は、青キップが切られ、反則金が科せられますが、反則金を納付すれば刑事処分されません。
これを、「反則金制度」といいます。

詳しい解説はこちら⇒「軽い交通違反でも逮捕されることがあります。」
http://taniharamakoto.com/archives/2235

では、どのような違反が「軽微」だと判断されるのか? ということについて今回はまとめておきたいと思います。

2016年4月11日時点のものであって、改定されることがありますので、ご注意ください。

【違反点数3点】
・速度超過(25km/h以上30km/h未満)
・放置駐車違反(駐停車禁止場所等)
※道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分、交差点、横断歩道、自転車横断帯、踏切、軌道敷内、坂の頂上付近、勾配の急な坂又はトンネル、交差点の側端又は道路のまがりかどから五メートル以内の部分、横断歩道又は自転車横断帯の前後の側端からそれぞれ前後に五メートル以内の部分、踏切の前後の側端からそれぞれ前後に十メートル以内の部分など。(「道路交通法」第44条等)
・保管場所法違反(道路使用)
※道路上の同一の場所に12時間以上(夜間は8時間以上)車両を注射してはいけない。(「自動車保管場所確保法」第11条)
・積載物重量制限超過(普通車の場合、10割以上)
【違反点数2点】
・速度超過(20km/h以上25km/h未満)
・信号無視
・通行禁止違反
・歩行者用道路徐行違反
・通行区分違反
・歩行者側方安全間隔不保持等
・急ブレーキ違反
※後方から煽られた際の腹いせの急ブレーキなど(「道路交通法」第24条)
・法定横断等禁止違反
・追越し違反
・路面電車後方不停止
・踏切不停止等
・遮断踏切立入り
・優先道路通行車妨害等
・交差点安全進行義務違反
・横断歩行者等妨害等
・徐行場所違反
・指定場所一時不停止等
・整備不良(制動装置等)
・消音機不備
・安全運転義務違反
※安全操作義務…手放し運転など/安全確認義務…道路の広さや交通量、時間帯、路面状況等に応じて他人に危害を及ぼさないような速度、方法で運転する義務(「道路交通法」第70条)
・幼児等通行妨害
・安全地帯徐行違反(「道路交通法」第71条3項)
・免許条件違反
・騒音運転等
・高速自動車国道等車間距離不保持
※100km/hであれば100mが目安とされる。
・放置駐車違反(駐停車禁止場所等)
・駐停車違反(駐停車禁止場所等)
・高速自動車国道等運転者遵守事項違反
※運転前に燃料、冷却水、オイル、積載物の安全などの確認をしなければいけない。(「道路交通法」第75条の10)
・大型自動二輪車等乗車方法違反
・携帯電話使用等(交通の危険)
※運転中の携帯電話やスマートフォンでの通話や画面注視の状態で信号無視等の違反行為をすること。(「道路交通法」第71条5項の5)

詳しい解説はこちら⇒
「赤信号停止中の携帯電話やスマホの使用禁止について
http://taniharamakoto.com/archives/2239
軽微な交通違反だからといって、油断は禁物です。

反則金を納付しなければいけませんし、点数が累積すれば運転免許の停止、取り消し処分となってしまいます。
また、故意にしろ過失にしろ、これらの違反行為が重大事故の引き金となる可能性もあります。

運転免許を取得した時に勉強しただけで、その後は忘れてしまったという人もいるかもしれませんので、今一度、違反行為の確認をしていただきたいと思います。

今回は、違反点数が3点と2点の交通違反についてまとめました。

次回は、違反点数が1点の交通違反について解説したいと思います。

赤信号停止中の携帯電話やスマホの使用禁止について


2016年4月6日

今回は、運転中の携帯電話、スマホの使用について解説します。

まずは、道路交通法を見てみましょう。

「道路交通法」
第71条5の5(運転者の遵守事項)
自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号 若しくは第十七号 又は第四十四条第十一号 に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。
条文にあるように、運転中の携帯電話やスマホの使用では、「自動車が停止しているとき」を除き、手に持っての通話や画面注視をしてはいけないことになっています。

しかし、法律には曖昧というと語弊がありますが、どちらにもとれるような判断が難しい「グレーゾーン」が存在します。

では、実際の使用例に即して具体的に考えてみましょう。

1.通話やスマホの画面を見ながら、ほんの少しでも自動車を動かしてはいけないのか?

道交法では、「停止しているときを除き」となっています。「停止」というためには、車輪が完全に止まっていなければいけませんので、渋滞等で少しでも車輪が動いていれば、アウト、ということになります。

ちなみに、画面を見ずにスマホの操作ができるのであれば、それは「通話」もしていないし、「注視」もしていないので走行中でもこの条文の違反ではない、ということになります。

ただし、安全運転義務違反、という他の違反もありますので、注意しましょう。

2.赤信号で停止しているときに、通話やスマホの画面を見るのは違反か?

赤信号停止中は「停止」ではないとの前提で、切符を切られた、というような話を聞きます。

しかし、私は、赤信号で完全に車輪が止まっているのであれば、「停止」として、道交法違反ではない、と考えています。

道路交通法では、いくつかの条文で、「停止」という用語が使用されています。

たとえば、道交法2条1項20号は、「徐行」の定義を「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。」としています。

とすれば、ここでいう「停止」とは、車輪が止まっている状態をいうと解釈するのが自然でしょう。

また、道交法2条1項18号では、「駐車」の定義を「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること」としています。

交差点の赤信号で停止中、故障をして継続的に停止した場合には、この条文により、駐車していることになります。

そうであれば、赤信号で車輪を完全に停止している場合には、道路交通法上は、「停止」と解釈するべきでしょう。

中には、「エンジンがかかっていれば『走行中』」と言えるのではないか」という意見があるかもしれません。

しかし、そうすると、駐車場や駐停車OKの場所でエンジンをかけて駐車中の車なども「走行中」ということになり、不合理です。

したがって、赤信号で停止中に携帯電話使用、スマホ注視をしている人に切符を切るのは間違いである、と考えています。

ただし、現状、取締がされている、という話を聞きますので、余計なトラブルを避けるためには、赤信号停止中は使用しない方が無難です。

警察庁は、「停止」の定義を明確にして、実務の運用の統一を図っていただければと思います。

3.スマホ車載ホルダーに固定してナビ代わりにスマホを使用した場合でも違反になるのか?

最近では、専用の車載ホルダーにスマホを固定して運転中にカーナビの代わりに使っているドライバーが増えているようですが、これも違反になるでしょうか。
「画面注視」というのは、画面を見続けることをいいます。
たとえば、カーナビは一瞥(いちべつ)を繰り返し、何度か見返せば位置が理解できるようになっているので、一瞥するだけでは注視にはなりません。

しかし、走行中にカーナビをじっと凝視していれば当然「注視」となり、違反となります。

したがって、スマホを、カーナビのように一瞥の繰り返しによって位置を理解し走行できれば違反にはなりません。
しかし、専用ホルダーに固定したスマホを見続けていれば「注視」していたことになり、違反となります。

スマホの画面は小さいので、カーナビよりも注視しやすい傾向があるため注意が必要です。

なお、ドリンクホルダーにスマホを差して使っているドライバーもいますが、これも専用ホルダーと同様です。
4.どのくらいの時間、画面を見続けると「注視」になるのか? 法律に規定はあるのか?

「道路交通法」の条文に具体的な数字が書いているわけではないので、何秒以上は違反という決まりはありません。

ちなみに、交通事故の防止を目的とした警察庁の通達の中の「運転者の遵守事項に関する規定の整備」の項目にも、「注視とは、見続けること」と記載されています。

したがって、運転中にスマホ画面を見ることは、それ自体危険な行為であるため一瞥する以上に画面を見る行為はこの規定に違反する、と考えた方がよいでしょう。
5.自転車運転の場合でも携帯電話での通話やスマホ画面を見ることは法律違反か?

自転車に乗りながら携帯電話やスマホを使うくらい問題ないだろう、法律違反なんて大袈裟な、と思う人もいるかもしれません。

実際、道路交通法の条文では、「自動車及び原動機付き自転車」に限定しています。

しかし、道路交通法第71条6号に基づく、各都道府県の「道路交通規則」には自転車の運転中の通話や画面注視が禁止されていることがあります。

東京都道路交通規則では、5万円以下の罰金です。

さらに、2015年6月1日に施行された「改正道路交通法」では、自転車運転による違反の取り締まり強化と事故抑制を目的として、悪質な自転車運転者に対する安全講習の義務化を定めました。

信号無視や酒酔い運転、一時不停止など全部で14の違反行為があり、その中の安全運転義務違反として携帯電話やスマホの使用禁止が規定されています。

詳しい解説はこちら⇒「自転車の危険運転に安全講習義務づけに
http://taniharamakoto.com/archives/1854
携帯電話やスマホの“ながら運転”は死傷事故など重大な事態につながる危険性があります。

交通ルールや法律を守り、安全運転を心がけることは自分のためだけでなく、相手のためでもあることをしっかり認識してほしいと思います。

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