思い | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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  • ポジティブクエスチョントレーニング

    2011年09月21日


    妻が夫に「なんで結婚記念日くらい憶えられないの?」と怒る、
    よくある光景です。

    上司が部下に「どうしていつまでたっても仕事が覚えられないんだ?」
    と叱る、よくある光景です。

    言われた方は、しょげてしまうか、反発します。

    しかし、妻も上司も、人間関係を悪くしようとして、こんなことを
    言っているわけではありません。

    妻は夫に結婚記念日を憶えていて欲しいと願い、上司は部下に仕事
    ができるようになって欲しいと願い、それぞれ発言しています。

    しかし、結果は、それぞれ願いと反対になってしまいそうです。

    これは、自分の期待を下回ったことに怒りを感じているためです。

    相手に怒りをぶつけているのです。

    怒りをぶつけることによって、相手がポジティブな思考をする、
    という効果が期待できないのは明らかでしょう。

    もし、結果を重視するならば、先ほどのような発言にはなりません。

    相手にポジティブな思考をさせるように導く発言になるはずです。

    相手の思考をコントロールするには、質問を使います。

    質問をすることにより、その質問に答えようとする相手の考えの
    方向を決めてしまうのです。

    ここで、妻が夫に結婚記念日を憶えさせようとしたら、「なんで
    結婚記念日くらい憶えられないの?」というネガティブな質問は
    NGです。

    ポジティブ・クエスチョンに言い換えましょう。

    「どうしたら、結婚記念日を憶えていられると思う?」
    「どういうきっかけがあったら、結婚記念日を思い出すかな?」

    このように、前向きな質問に変えると、夫の方も解決策を考え出
    します。

    「毎年1月1日に、一緒にリビングのカレンダーに1年間の記念
    日を書き出すのはどう?」

    「結婚記念日の1週間前に君が僕にプレゼントをし、結婚記念日
    の当日に僕が君にプレゼントをするのはどう?」

    上司が部下に仕事を覚えて欲しいと思ったら、「どうしていつま
    でたっても仕事が覚えられないんだ?」というネガティブな質問
    はNGです。

    ポジティブ・クエスチョンに言い換えましょう。

    「今回の仕事は、どういう準備をしたら、上手にできただろうか?」
    「それを全ての仕事に生かすには、どうしたらいい?」

    このように、前向きな質問をしてあげると、部下は、自分の頭で
    解決先を考え始めます。

    私たちは、相手が自分の期待を下回る言動をするとき、怒りが湧
    いてきます。

    しかし、怒りをぶつけても相手は変わりません。

    ネガティブ・クエスチョンをする前に、ポジティブ・クエスチョ
    ンに言い換えることができないか、検討してみましょう。

    ポジティブ・クエスチョンに言い換える他の例は、次の本に載せ
    てあります。

    人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)/谷原 誠

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  • 目標と代償の密接な関係

    2011年09月18日

    メルマガ「弁護士がこっそり教える絶対に負けない議論の奥義」より~


    「あなたは、今、何か目標がありますか?」

    大きな目標でも、小さな目標でも結構です。

    「1億稼ぐ」

    でもいいです。

    「TOEICで900点取る」

    「ダイエットで5キロ痩せる」

    でもいいです。

    次の質問です。

    「あなたは、その目標を達成するための代償として、何を差し出し
    ますか? 」

    「1億稼ぐ」であれば、遊んでいたら無理でしょうから、遊ぶ時間
    を代償として差し出し、猛烈にアイデアを出し、工夫し、積極的に
    リスクを取り、そして働かなければならないでしょう。

    「TOEICで900点取る」ためには、勉強時間が必要です。

    900点取るためには、だいたい何時間勉強する必要があるでしょうか?

    それを試験の日までに確保するためには、毎日何時間必要でしょうか?

    その時間を確保するためには、今時間を使っている何を諦めなけれ
    ばならないでしょうか?

    それを諦めてまでも、TOEICで900点取るのですか?

    最後の質問にイエスと答えられないならば、やめた方がよいかもし
    れません。

    このように、何かを得ようとすると、その反対で、必ず何かを失う
    ようにできていると思います。

    失うものは自分にとって大切である場合もあるし、不要な場合もあ
    ります。

    しかし、必ず何かを失うことになるでしょう。

    ですから、目標を設定し、それに向かって動き出す前に、この質問
    をしなければなりません。

    「あなたは、その目標を達成するための代償として、何を差し出しますか?」

    それを解決してから、目標に向かって邁進しましょう。

    つねによい目的を失わずに努力を続ければ、最後には必ず報われる(ゲーテ)

  • もっと良いものを待つ方がよいか?

    2011年06月21日

    A子さんは、31歳、独身だ。

    携帯電話は、docomoの古い型を使っている。

    スマートフォンに替えたいと思ったが、

    「もっと良いのが出たら替えよう。もっと新しい種類が出るはずだ」

    と思っていたら、いつまでも機種変更できず、結局古い型を使い続けている。

    25歳のころから2度プロポーズされた。

    「もっといい男性がいるはずだ。もっと私を幸せにしてくれる男性が現れるはずだ」

    と思い、断っているうちに、もう31歳になってしまった。

    私たちは、将来に希望を持とうとする。

    もっと幸せになりたいと願い、最も幸せになりたいと願う。

    そのために、決断をしなければならない場面、行動をしなければならない場面でも、

    「もっと良いもの、もっと良い方法があるはずだ」

    と思って、いつまでも決断ができず、行動もできなくなってしまう場合がある。

    しかし、後から振り返ってみよう。

    そんな良いものがあったためしは極めて少ない。

    今ある自分に不釣り合いな良いものが現れることなどほとんどない。

    決断ができないということは、行動ができないということだ。

    行動ができないということは、成果を得られないということだ。

    そして、成果を得られないということは、幸せになれないということではなかろうか。

    素早く決断し、すぐに行動する。

    これが成果を得るために、とても重要なことなのだと思う。

  • 欠点は致命的か?ある音楽家の生涯

    2011年04月27日

    男は、幼少のころから音楽の教育を受け、音楽家を目指していた。ピアノ

    ところが、20代のころ、難聴になり、晩年の10年間は、ほぼ耳が聞こえなかったという。耳

    音楽家にとって研ぎ澄まされた聴覚は命だ。

    仮に、あなたが音楽家を目指していたとしたら、難聴になっても、音楽家を目指し続けるだろうか?

    ライバル達は、研ぎ澄まされた聴覚を持ち、最大限にその能力を発揮して、作曲をする。

    あなたは難聴になってしまい、自分が奏でる音楽すら正確に聞き取ることができない状態である。

    多くの人は、夢を諦めてしまうだろう。泣き3

    そして、自分が挫折した理由を、難聴のせいにするだろう。

    しかし、男は違った。

    強靱な精神力で、難聴という音楽家にとって致命的とも言える欠点を乗り越え、次々と名曲を生み出した。おんぷ

    そして、歴史に残る偉大な音楽家となった。

    男の名は、ベートーベンである。ベートーベン

    私たちは、夢に向かって頑張っていながらも、少し障害が発生すると、挫けがちになる。

    そして、挫折した理由を、その障害のせいにする。

    「あんなことが起こりさえしなければ、うまくいったのに・・・」

    しかし、挫折する理由は、障害にあるのではなく、自分の中にのみあるのではなかろうか?

    諦めさえしなければ、大抵のことは実現できるのではなかろうか?

    そんなことをベートーベンの生涯は教えてくれる。ベートーベン

  • 物事を反対から見ると?

    2011年04月17日

    メルマガ「弁護士が教える絶対に負けない議論の奥義」からですが、反響があったので、ブログにも転載しておきます。

    エジソンは、1つの発明をするために、

    何千回も、場合によっては何万回も失敗を繰り返したと言います。

    それでも彼は、

    「私は、〇千回の失敗を繰り返したのではない。

    〇千個もの電球ができない発見をしてきたのだ。」(゜∀゜)!!

    と言っています。

    このポジティブシンキングはスゴイと思います。

    普通であれば、発明にしても成功と失敗の二者択一に分け、
    成功が1回、失敗が何千回、と考えます。

    しかし、エジソンは、

    成功が1回と、
    何千回もの「発見」

    とポジティブに解釈したのです。

    営業マンは、飛び込み営業をして、断られた時

    「あーあ、また失敗か。」(>_<) と思っていませんか? これも営業を「成功」と「失敗」に分け、 契約が成立したら「成功」、
    成立しなかったら「失敗」

    と考えた結果です。

    しかし、エジソンのようにポジティブに考えたら、どうなるでしょうか。

    「そうか。さきほどの説明では、お客様は購入するメリットを
    感じなかったことがわかったぞ。

    そうだとすると、他の方法で試してみよう。」(゜∀゜)!!

    という風に感じられるのではないでしょうか。

    そうすれば、気が楽になりますし、更にファイトがわいてくるでしょう。

    物事は、二者択一ではありません。

    しかし、私たちは、二者択一にとらえてしまいがちです。

    その方が楽だからです。

    「成功」と「失敗」、
    「勝ち」と「負け」というように。

    しかし、人生は、「成功」と「失敗」だけではないのです。

    「失敗」という概念を捨て、

    「成功までたどり着かない発見」

    ととらえてみてはいかがでしょうか。

    そうすると、全てがポジティブにとらえられるようになります。

    営業マンが、取引先から

    「予算がないからダメだ。」

    と言われれば、

    「まだこのサービスの魅力を伝え切れていないのだな。

    だから、このサービスでこの予算は取れない、という意味なのだ。

    もう少し説明しよう。」

    というように考えられるようになります。

    自動車のセールスマンが客から

    「帰って妻と相談しなければいけないから買えない。」

    と言われれば、

    「では、奥様が承諾すれば、ご購入いただけるのですね?

    今から私もおうかがいして、奥様にご説明させていただきますよ。」

    と言えるようになるでしょう。

    どちらがよい成績を収めることができるかは一目瞭然でしょう。

    これも一種の仮説思考と言えるでしょう。

    エジソンは、

    「電球を発明できる。」p( `o´ )q

    という仮説を立て、電球が光るためにはどうなっている必要があるか、

    を検証しました。

    営業マンは、

    「このお客様は買うはずだ。」p( `o´ )q

    という仮説を立て、そのためには何が必要であるかを検証しました。

    仮説は揺るがず、その検証過程を徹底的に繰り返すということです。

    私たち弁護士も事件が持ち込まれた時、まずは裁判官の目で事件が
    勝てそうかどうかを見極めます。

    そして、証拠から考えると負けそうなとき、私たちは、

    それでも「勝てる」と仮定して、証拠を全て見直してみます。

    そうすると、新しい発見があることがあります。

    このように、物事の見方は様々です。

    一見無理そうなことであっても、反対から見ることによって、
    ひっくり返すことが可能だったりします。

    頭を柔軟に、反対からポジティブに見てみることをおすすめします。

    ドフトエフスキー氏は、

    「人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないからだ。

    ただそれだけの理由なのだ。」

    と言っています。

    ポジティブに考えることで、気が楽になり、人生が楽しくなるでしょう。

  • 代償を支払っていますか?

    2011年04月12日

    前田君は、社会人2年目。

    就職難の中、なんとか受かった中小企業メーカーに就職した。

    本人としては不本意である。得意げ

    有名アパレルメーカーで働きたいと思っていたからだ。

    同社は、近く社会公用語が英語になるという。英語

    そこで、前田君は、英語を勉強し、同社に転職を目指すことにした。

    教材を買い込み、英会話学校にも申し込んだ。

    初めのうちは一生懸命勉強したが、前田君が好きなアニメガンダムを見たり、友だちと飲みに行ったり酒するのを我慢していたので、ストレスが溜まってきた。

    「ストレス溜めて勉強して仕事に支障が出るより、たまには発散した方がいいだろう。今日の分は明日やろう」

    と自分を正当化し、好きなアニメをたっぷり観た。

    その翌日、前田君は、友だちから飲みに誘われた。

    「たまには飲みにも行かないと、友だちなくしちゃうからね。勉強は明日やればいいや」

    そして、前田君は、友だちと飲みに行って痛飲した。酔っぱらい

    その翌日は飲み過ぎで、体調が悪く、やはり勉強ができなかった。

    そうこうしているうちに、勉強の習慣がなくなってしまい、元の生活に戻ってしまった。

    吉田君は、前田君と同じ職場の同期だ。

    彼も、やはり前田君と同じくアパレルメーカーへの転職を目指し、前田君と同時期に英語の勉強を始めた。

    吉田君は、ゴルフ好きだが、英語をモノにするまでは、ゴルフを禁止することにした。ゴルフ

    そして、友だちからゴルフに誘われても全て断り、今までゴルフ練習に使っていた時間も、全て勉強に充てた。

    2年後、吉田君は英語をモノにし、希望していたアパレルメーカーへ転職することができ、給料も大幅アップした。

    晴れてゴルフも解禁して、休日にはラウンドを楽しんでいる。

    一方の前田君はといえば、いまだに英語をやろうとか、簿記をやろうとか悩みながら、休日にはゴロゴロしながらアニメを観ている。

    この2人の明暗を分けたのは、何だろうか?

    それは、「英語習得の代償として、何を差し出したか?」ということだ。

    前田君は、英語を習得したいと強く願ったが、結局何も代償を差し出さなかった。

    しかし、吉田君は、英語を習得するために、好きなゴルフを代償として差し出し、我慢をしたのである。

    何かを得るときには、必ず代償が支払われることになる。

    ダイエットを成功させたいと思えば、食べたいものを我慢するという代償を支払う必要がある。

    有酸素運動を継続するという代償を支払う必要がある。

    他人に好かれたければ、自分のわがままで好き勝手な振る舞いを代償として支払い、ある程度我慢しなければならないこともあるだろう。

    簡単で当たり前のことだが、私たちは、往々にして、代償を支払うのをしぶり、その結果、欲しいものを得られずにいる。

    この基本原則をよく心に刻み込んで生きていかなければならないだろう。

  • トレーナーがいない時はどうするか?

    2011年04月08日

    昨日は、亀田興毅選手の防衛戦を少し観た。

    ボクサーには必ずトレーナーがいて、セコンドがつく。

    試合前など、

    「お前は勝てる!」
    「お前がチャンピオンだ!」
    「相手をお前のハンマーパンチで倒してこい!」
    「みんなが応援してるぞ!」

    など、鼓舞してくれる。

    そして、ボクサーは自信を持ってリングに上がることができる。

    仕事を頑張っている人に対し、賢明な配偶者は、ボクサーのトレーナーのように、振る舞う。

    仕事の話を聞き出し、

    「さすがだね!」
    「そんなことできるのあなたしかいないんじゃないの?」

    などと、本人を鼓舞して、明日の仕事に向けて自信を持たせる。

    自分の周りにトレーナーのような人がいれば、その人に頼めばいい。

    しかし、そのような人がいない場合には、どうするか?

    「私には、誰もトレーナーの役をやってくれる人がいない。だからダメだ。○○はいいよな。そういう人がいて。運がいいんだよ」

    そんな弱音を吐いたら終わってしまう。

    環境のせいにするのは簡単だが、環境のせいにした瞬間、成長はストップする。

    トレーナーがいなければ、自分で一人二役をやればいい。

    ちなみに、私は、司法試験を受験していたころ、時折襲ってくる虚無感と怠惰な心をどうやって克服するかについて頭を悩ませた。

    勉強が手につかないからだ。

    受験予備校に通っている人達は、講師がモチベーションを高めてくれる。仲間と高めあうことができる。

    しかし、私は一人で勉強していたので、工夫が必要だった。

    自分で自分の声を録音し、それを聞くことにした。

    自分がトレーナーになって、自分を励ます声を自分に聞かせたのだ。

    少々恥ずかしい感じはするが、効果はあった。

    虚無感が襲い、勉強したくない気持ちになると、私はそのテープを聴き、モチベーションを上げて再び勉強に取り組んだ。

    そして、23歳で司法試験に合格することができた。

    自分を取り巻く環境が恵まれていなければ、自分で環境を変えてゆく気持ちで生きていきたい。

  • 精神を鍛えるには

    2011年04月07日

    久しぶりに運動をしなければならない、と思い、ジムに行ってきた。ダンベル?

    いててて・・・、筋肉痛である。ショック!

    筋肉を鍛えるには、重いバーベルを持つなど、筋肉にストレスを与える必要がある。

    筋肉をより強くしようとすれば、筋肉を限界まで追い込む必要がある。

    そうすると、筋肉は、その負荷にも耐えられるよう、強く大きく回復するのである。アップ

    精神を鍛えるのも同じだ。

    ぬるま湯につかっていると、いつまでたっても精神が鍛えられることはない。

    精神を鍛えるには、逆境に置かれるなど、精神にストレスを与える必要がある。

    精神をより強くしようとすれば、精神を限界まで追い込む必要がある。

    そうすると、精神は、その負荷にも耐えられるよう、強く大きく回復するのである。

    だから、苦労をした人間は懐が深く、修羅場をくぐった人間は、精神が強い。

    それにしても、

    いててて・・・、筋肉痛である。ショック!

    ということは、少し筋肉がつくかな。

    精神はどうやって鍛えようか。

    いや、弁護士の仕事は、紛争の相手方と交渉したり、裁判をしたりする仕事だから、真剣に取り組めば、十分精神は鍛えられるだろう。

    いててて・・・、心が痛い、などとならないようにしたいものだ。

  • 初心を忘れていないか?

    2011年04月04日

    $弁護士 谷原誠 のブログ

    弁護士になる頃、弱きを助け、強きをくじく弁護士になろうと思っていました。

    そのため、弁護士会の「子供の人権救済センター」「外国人救済センター」「クレジットサラ金相談センター」「消費者相談センター」など、弱者側の弁護を引き受ける相談窓口に多数登録しました。

    10年近く前、ヤミ金が今ほどおとなしくなくて、猛威をふるっていたころも、積極的に依頼を引き受けました。

    やくざまがいの取立てが来るので(当時は高利貸しとヤミ金の境界があいまいで、直接取立に来ることもありました)、ストレスはたまりましたが、目の前でおびえている相談者を見て、「自分が断ったら、この人は他に行くところがない。困っている人を助けるのが弁護士じゃないか」という思いから、積極的に引き受けました。

    テレビの取材で、「いつもはヤミ金が債務者の自宅に来たりして取り立てられているのを、逆に債務者がヤミ金の事務所を調べ(ヤミ金は自分の住所を明かしません)、債務者の方から乗り込んで交渉する」という企画に協力して、債務者と一緒にヤミ金事務所に乗り込んだりもしました。

    その後は警察がヤミ金の検挙に積極的になってきたので、ヤミ金の取立もだいぶおとなしくなりました。また、多くの弁護士がクレジットサラ金問題の処理をやるようになったので、私の方は登録を抹消し、今はほとんどヤミ金の事件は扱いません。

    現在では、多くの会社の顧問弁護士として会社の法務問題にアドバイスしたり、大きな会社から依頼を受けて事件処理をしたりしますが、交通事故の被害者救済に力を入れています。

    いつまでも初心を忘れず、弁護士道を進んで行きたいと思います。