ナッジ
今回は、行動経済学。
行動経済学は、合理的な人間を想定する伝統的な経済学に対するもので、人間が実際にどのように意思決定を行うかを理解するために、心理学や社会学の知見を取り入れた経済学の一分野です。
その中に、「ナッジ」というものがあります。
これは、人々の意思決定を誘導するために、選択肢の設計や環境を微調整することで、強制ではなく、自分の意志による行動を促す手法です。
例えば、駅や公共施設の階段に「ここまで登って〇カロリー」という表示を付けることで、エスカレーターではなく階段を選ぶ人が増加した、という例があります。
面白いですね。
他にも、イギリスのNPO団体が、タバコのポイ捨てを減らそうと考え、灰皿を人気サッカー選手の名前を記載した投票箱に変え、喫煙者が吸い殻を箱に入れて「投票」するよう促したそうです。
すると、ポイ捨てが大幅に減少したとのことです。
石破首相の灰皿の投票箱を設置した場合、人々が投票するかどうか、見てみたいものです。
また、健康のため、「ワンサイズ小さい服を日頃から着る」というものもあります。
これにより、太ってその服を着られなくなることへの危機感を常に感じさせ、食の誘惑に負けにくくなるという効果が期待できるそうです。
私は、40代半ばまで、毎日夜中まで飲み歩き、夜中にラーメンを食べていました。
だんだんとスーツのスラックスのお腹の部分がきつくなってきます。
確かにスラックスが穿けなくなる危機感を常に感じました。スーツは安くありません。
ラーメンを控えれば、まだまだ穿けそうです。
そして、私はどうしたか。
間もなくスラックスが穿けなくなり、新しいスーツを購入しました。
「ナッジが効かんのかい!」
ナッジは必ず成功するものでもないようです。
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