達成率を2倍にする方法
私たちは、ちょくちょくやる気を出してしまって、目標を立てることがあります。
・10キロ痩せたい。
・資格試験に合格したい。
・英語が話せるようになりたい。
このような目標は、「目標意図」と言います。
しかし、多くの目標意図は、実現しません。
では、目標意図を設定することが無駄なのか、というと、そういうわけではありません。
目標を強く願い、達成を強くイメージすることは目標達成に対して有効です。
ただ、これだけでは、行動科学の観点からは、不足しているます。
何が不足しているかというと、行動です。目標を達成するためには、行動が必要です。
痩せるためには、食事の調整と運動が有効です。
では、いつ、どういう内容の食事の調整と運動をするのか、その行動の障害となるものをどうやって取り除くか、を考えて決めないと、いつまで立っても目標は実現しません。
現実問題としては、「思いは実現する」というわけではないのです。
そこで、具体的な行動計画を作り、実際に行動に移すために有効な方法が、「イフ・ゼン・プランニング」です。
ゴルヴィツァー教授は、秋学期の終わりに帰省を控えた大学生たちを対象に、あるシンプルな課題を与えました 。
それは、「クリスマスの日に何をしたかに関するエッセイを書き、クリスマス後48時間以内に教授宛てに提出する」というものです 。
学生たちは2つのグループに分けられました。
目標意図のみ:単に「エッセイを書いて提出してください」とだけ指示され、それ以上の指導は受けなかったグループ 。
実行意図付与:エッセイを書くことに加えて、「いつ、どこでエッセイを書くか」をその場で決めて書き記すよう指示されたグループ(例:「12月26日の午後3時に、図書館でエッセイを書く」) 。
目標意図のみの学生のうち、期限内にエッセイを提出できたのはわずか「32%」でした 。
これに対し、実行意図の学生の提出率は、なんと「71%」に達したのです 。
ほんの数分間、日常の些細な質問に答えて計画を立てるという行為だけで、目標達成の確率が2倍以上に跳ね上がりました 。
「イフ・ゼン・プランニング」を知っているだけでは、なかなか取り入れる気にはならないかもしれません。
しかし、今、何かの目標があり、かつ、この結果を知れば、これを取り入れない手はありません。
例えば、英語をマスターしたければ、
「家から外に出たら、すぐにスマホで英語の音源を聞きながら歩く。」
「電車に乗ったら、すぐに英単語帳を取り出す」
などです。
しばらくやっていると、いつの間にか(自分が意識しないうちに)、それが習慣となっていることに気づくでしょう。
それが、習慣の力です。













