成功をイメージしてはいけない?
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
今回は、目標を強く思い描くことの功罪についてお伝えします。
ニューヨーク大学のガブリエル・エッティンゲン教授の研究があります。
研究によると、理想の未来をあまりにも鮮明に描きすぎると、脳は「すでに目標を達成し、十分な報酬を得た」と誤認してしまい、ドーパミン報酬系が疑似的に満たされてしまうといいます。
そして、「収縮期血圧(最高血圧)」が低下してしまう、ということです。
困難な課題に立ち向かう際や、物理的なエネルギーを必要とする場面では、自然と収縮期血圧が上昇するのですが、これが低下してしまう、ということは、目標を達成するための努力と矛盾するということです。
この結果を見ると、目標を目指して努力するときに、目標を達成した状況をありありと想像することは、かえって目標達成を遠ざけることになりそうです。
しかし、アスリートをはじめ、昔から多くの人が、目標を達成するには、目標を達成したところをイメージすることを推奨しています。
私も、司法試験受験生時代、毎日、合格したところをイメージしていました。
そして、それによってモチベーションをアップさせていました。
では、上記の研究結果は、何を意味しているのでしょうか。
エッティンゲン教授が導き出した答えが「メンタル・コントラスティング(心理的対比)」という手法です。
メンタル・コントラスティングとは、理想の未来を単に想像して終わるのではなく、その直後に「その未来の実現を阻む、現在の現実的な障害」について徹底的に思考し、両者を脳内で対比させるプロセスを指します。
つまり、目標達成後のイメージとそこに至る障害を対比させてギャップを作り出し、収縮期血圧を上昇させて、エネルギーを生み出す、という方法です。
実際、私の場合もそうでした。
司法試験合格をイメージした後、今現在の自分の立ち位置を確認し、闘志を燃やし、勉強に戻っていました。
ですから、将来の夢や目標がある人は、それを達成したところをイメージすることは大切ですが、決して、そこで満足してはいけない、ということになります。













