メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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  • ペニシリンがYouTubeに。

    2026年09月14日

    1928年、ロンドンのフレミングは、ブドウ球菌を培養していたシャーレ(実験用の平皿)を実験台に置いたまま、夏の休暇に出かけました。

    9月に戻ってみると、そのうちの一枚に青カビのコロニーが一つ生えていました。

    普通なら雑菌が入った失敗作としてすぐ捨ててしまうところですが、彼は「カビの周囲だけ、ブドウ球菌のコロニーが溶けて透明になっている」という異変に気がつきます。

    「カビが何らかの抗菌物質を出している」そう考えたフレミングは、その物質を「ペニシリン」と名付けました。

    ペニシリンは実用化に至りませんでしたが、この発見が、のちに、世界初の抗生物質であるペニシリンとして、数千万から億単位ともいわれる人命を救うことになりました。

    ここで重要なポイントは、

    ・失敗の中で異変に気づく。

    ・その異変を他に応用できるかを考える。

    ということです。

    この思考は、ビジネスや人間関係、日常に生かすことができます。

    YouTubeは2005年に立ち上げられました。

    当初構想されていたのは動画による出会い系サービスです。自己紹介動画をアップロードしてパートナーを探す、というコンセプトでした。

    ところが、肝心の出会い目的の動画がほとんど集まりません。

    創業者たちは米国の掲示板サイトに「動画を投稿してくれた女性に100ドルを支払う」という広告まで出しましたが、それでも応募はなかったと伝えられています。

    完全な失敗です。

    しかし、創業者たちは、ある異変に気づきます。

    サイトには出会いとは無関係な動画であるペットや旅行の風景といった日常の記録が投稿されるようになっていました。

    人々が求めているのは「出会いの場」ではなく「動画を手軽に共有できる場所」だと判断した創業者たちは、出会い系という枠組みを捨て、誰でもどんな動画でも投稿・共有できるプラットフォームへと作り直します。

    その後、YouTubeはGoogleに買収され、現在、私は毎日、YouTubeを観ています。

    「失敗の中の異変は成功の種」

  • フェーディング・アフェクト・バイアス

    2026年09月07日

    「昔は良かった」
    「昔はもっとビジネスがやりやすかった」
    「昔は自由だった」
    「昭和の時代が最高だった」

    どうも、私たちは、昔のことを今よりも良い時代だったと思いがちです。

    これを「フェーディング・アフェクト・バイアス」と言います。

    過去を美化してしまうのです。

    フェーディング・アフェクト・バイアスとは、人間がネガティブな記憶に伴う感情を、ポジティブな記憶に伴う感情よりも早く忘却する心理的傾向を指します。

    但し、トラウマを生じるような自然に忘れることができないような出来事は、もちろん除きます。

    私も25歳で弁護士業界に飛び込んで、辛い日々を過ごしましたが、今となっては、「いやー、昔は辛かったなー」などと、いい思い出のように話します。

    過去の絶望や、肉体的な苦痛、対人関係での強い怒りといったネガティブな感情が、いつまでも経験した直後と同じ鮮度で心に留まり続けたとしたら、精神が耐えられないことから、このような心理的傾向が身についたのだと推測します。

    しかし、このフェーディング・アフェクト・バイアスにとらわれてしまうと、現在のネガティブな感情を比較して、「昔は良かったのに、今はなぜこんなにも辛いのか」「なぜ、私はこんな目に会わないといけないのか」などと、ネガティブな感情に支配される可能性があります。

    そうなると、自分がうまくいかない責任を他者や環境に押し付ける心理が生じてしまいます。

    それでは、自分が不幸となりますので、ここでも、幸せに生きられるよう、自分をコントロールすることが大切です。

    ・嫌だと感じたら、その中でも、少しでも良いところを探す。

    ・何かに失敗したら、多くの場合、それで時間が生まれるので、その時間で有意義なことを計画する。

    ・障害にぶつかったら、何とかそれを乗り越えられないか、本当に真剣に考える。

    とにかく、今の自分の不幸を呪わないことです。

    どうか、お願いします。

  • 怒りを飲み込んでしまう

    2026年08月31日

    あなたは、普段、怒ることがありますか?

    そして、怒りに任せて人を攻撃することがあるでしょうか。

    怒りによる言動・行動は、チームの心理的安全性を瞬時に崩壊させ、長年築き上げてきた人との信頼関係を一撃で破壊する危険性を孕んでいます。

    怒りに支配された状態での意思決定は、論理的な思考プロセスを欠如させ、致命的な選択をしてしまうことがあります。

    怒りのコントロール方法には、大別して「(1)そもそも怒りが発生しにくい人間になる」という予防的アプローチと、「(2)怒りが発生した時に対処する」という対症療法的アプローチの2つが存在します。

    (1)ができればいいのですが、簡単ではない。そこで、(2)になるわけです。

    以前に、認知的不協和解消理論を利用した怒りの制御法をご紹介しましたが、それでも難しいという声を聞きます。

    今回は、もっと実践しやすい方法です。

    名古屋大学大学院の川合伸幸教授等の研究です。

    今回は、実験の詳細は省いて方法だけお伝えします。

    怒りが湧いた時に、紙を用意し、そこに「怒りの状況や感情」を、客観的に紙に手書きの文章として書き出します。

    ここまでは、よく言われることですが、実験では、ただ書き出すだけでは怒りは沈静化しないことが示されました。

    ところが、その後、ある行動を取ると、怒りは沈静化した、という結果が出ました。

    それは、怒りを書き出した紙を、

    ・丸めてゴミ箱に捨てる。

    ・シュレッダーにかける。

    という行動です。

    この2つを行ったところ、怒りが沈静化した、ということです。

    怒りの感情を自分から物理的に分離して、廃棄してしまう、ということです。

    これならできそうです。

    そうであれば、さらに、

    ・ビリビリに破いて捨てる。

    ・散々踏んづけてから捨てる。

    なども良さそうです。

    間違っても、飲み込んで自分に戻さないように気をつけてください。

  • 達成率を2倍にする方法

    2026年08月17日

    私たちは、ちょくちょくやる気を出してしまって、目標を立てることがあります。

    ・10キロ痩せたい。

    ・資格試験に合格したい。

    ・英語が話せるようになりたい。

    このような目標は、「目標意図」と言います。

    しかし、多くの目標意図は、実現しません。

    では、目標意図を設定することが無駄なのか、というと、そういうわけではありません。

    目標を強く願い、達成を強くイメージすることは目標達成に対して有効です。

    ただ、これだけでは、行動科学の観点からは、不足しているます。

    何が不足しているかというと、行動です。目標を達成するためには、行動が必要です。

    痩せるためには、食事の調整と運動が有効です。

    では、いつ、どういう内容の食事の調整と運動をするのか、その行動の障害となるものをどうやって取り除くか、を考えて決めないと、いつまで立っても目標は実現しません。

    現実問題としては、「思いは実現する」というわけではないのです。

    そこで、具体的な行動計画を作り、実際に行動に移すために有効な方法が、「イフ・ゼン・プランニング」です。

    ゴルヴィツァー教授は、秋学期の終わりに帰省を控えた大学生たちを対象に、あるシンプルな課題を与えました 。

    それは、「クリスマスの日に何をしたかに関するエッセイを書き、クリスマス後48時間以内に教授宛てに提出する」というものです 。

    学生たちは2つのグループに分けられました。

    目標意図のみ:単に「エッセイを書いて提出してください」とだけ指示され、それ以上の指導は受けなかったグループ 。

    実行意図付与:エッセイを書くことに加えて、「いつ、どこでエッセイを書くか」をその場で決めて書き記すよう指示されたグループ(例:「12月26日の午後3時に、図書館でエッセイを書く」) 。

    目標意図のみの学生のうち、期限内にエッセイを提出できたのはわずか「32%」でした 。

    これに対し、実行意図の学生の提出率は、なんと「71%」に達したのです 。

    ほんの数分間、日常の些細な質問に答えて計画を立てるという行為だけで、目標達成の確率が2倍以上に跳ね上がりました 。

    「イフ・ゼン・プランニング」を知っているだけでは、なかなか取り入れる気にはならないかもしれません。

    しかし、今、何かの目標があり、かつ、この結果を知れば、これを取り入れない手はありません。

    例えば、英語をマスターしたければ、
    「家から外に出たら、すぐにスマホで英語の音源を聞きながら歩く。」
    「電車に乗ったら、すぐに英単語帳を取り出す」
    などです。

    しばらくやっていると、いつの間にか(自分が意識しないうちに)、それが習慣となっていることに気づくでしょう。

    それが、習慣の力です。

  • 成功をイメージしてはいけない?

    2026年08月10日

    こんにちは。弁護士の谷原誠です。

    今回は、目標を強く思い描くことの功罪についてお伝えします。

    ニューヨーク大学のガブリエル・エッティンゲン教授の研究があります。

    研究によると、理想の未来をあまりにも鮮明に描きすぎると、脳は「すでに目標を達成し、十分な報酬を得た」と誤認してしまい、ドーパミン報酬系が疑似的に満たされてしまうといいます。

    そして、「収縮期血圧(最高血圧)」が低下してしまう、ということです。

    困難な課題に立ち向かう際や、物理的なエネルギーを必要とする場面では、自然と収縮期血圧が上昇するのですが、これが低下してしまう、ということは、目標を達成するための努力と矛盾するということです。

    この結果を見ると、目標を目指して努力するときに、目標を達成した状況をありありと想像することは、かえって目標達成を遠ざけることになりそうです。

    しかし、アスリートをはじめ、昔から多くの人が、目標を達成するには、目標を達成したところをイメージすることを推奨しています。

    私も、司法試験受験生時代、毎日、合格したところをイメージしていました。

    そして、それによってモチベーションをアップさせていました。

    では、上記の研究結果は、何を意味しているのでしょうか。

    エッティンゲン教授が導き出した答えが「メンタル・コントラスティング(心理的対比)」という手法です。

    メンタル・コントラスティングとは、理想の未来を単に想像して終わるのではなく、その直後に「その未来の実現を阻む、現在の現実的な障害」について徹底的に思考し、両者を脳内で対比させるプロセスを指します。

    つまり、目標達成後のイメージとそこに至る障害を対比させてギャップを作り出し、収縮期血圧を上昇させて、エネルギーを生み出す、という方法です。

    実際、私の場合もそうでした。

    司法試験合格をイメージした後、今現在の自分の立ち位置を確認し、闘志を燃やし、勉強に戻っていました。

    ですから、将来の夢や目標がある人は、それを達成したところをイメージすることは大切ですが、決して、そこで満足してはいけない、ということになります。

  • 他人の成功と子孫繁栄

    2026年08月03日

    ある実験によると、同窓生が成功しているのを見た時、人は、不安や痛み、不快を感じるそうです。

    そして、その成功した同窓生が不幸に陥った場合には、快感の領域である腹側線条体が反応したそうです。

    この反応、進化心理学の観点からは、次のように考えるようです。

    なお、進化心理学は、人の心理メカニズムの多くは進化生物学の意味で生物学的適応であると仮定しヒトの心理を研究する学問です。

    すべての生物の適応戦略は、限られた環境の中で自らの生存と繁殖可能性を最大化することに収束します 。

    そして、個体を取り巻く環境中の「資源」は常に有限です。

    例えば、太古の狩猟採集社会において、安全な居住地、栄養価の高い食糧、そして優秀な配偶者といった資源は決して無尽蔵ではありませんでした。

    各個体は、この有限な資源の中で、自らの子孫をできるだけ多く残そうとします。

    資源が厳しく制限された環境においては、他者の成功(資源の獲得)は、相対的に自分自身の取り分の減少を直感的に意味します。

    誰かが多くの食糧を得れば、自分が飢える可能性が高まります。

    誰かが集団内で高い地位(権力)を得れば、自分の交尾の機会が失われる可能性が高まります。

    つまり、原始の環境は極めて「ゼロサムゲーム(誰かの利益が必然的に他の誰かの損失となる状態)」に近い構造を持っていました。

    このような熾烈な環境下では、競争相手が資源を失うこと、あるいは競争相手がミスを犯して集団内での地位から転落することは、自分自身の生存・繁殖における「相対的な適応度の向上」に直結するということです。

    したがって、シャーデンフロイデ(他人の不幸を喜ぶ感情)は、性格の悪さや道徳的欠陥などではなく、競争相手の弱体化により自分の生存可能性が強化されると考えるものです。

    ほんとかなー。( ー`дー´)キリッ

  • 他人が自分を見て笑っている件

    2026年07月27日

    私たちの多くは他人の目を気にするものですが、その中でも特に気になってしまう人がいます。

    例えば、寝坊して急いで家を出たために寝癖がついたまま出社してしまったような場合、社内の全員がそれに気づいて内心笑っていると思い込んでしまうような場合。

    YouTubeの一人語りをする途中、ちょっと言い淀んだ場合に、視聴者が全く気にならないのに、「あ、すみません。舌を噛んでしまいました」などとわざわざ言い訳をするような場合。

    このように、自分が気にしている欠点や特徴、ささいなミス(目立つ服装、少し太って見える顔、シャツの汚れなど)に対して、他者も自分と同じくらい強い関心を持って注目していると判断してしまう認知バイアスを、心理学では「スポットライト効果」と呼びます 。

    これは文字通り、まるで自分だけに暗闇の中で眩しいスポットライトが当てられており、周囲の誰もが自分の一挙手一投足に注目し、気になっている所やクセが丸見えになっているかのように錯覚してしまう状態を指します 。

    コーネル大学の心理学者トーマス・ギロビッチらが行った実験に次のようなものがあります。

    実験に参加したのは109名の大学生です。

    ターゲット役となった学生は、恥ずかしい有名な人物のTシャツを着せられ、他の学生たち(観察者役)が着席してアンケート作業を行っている教室のドアをノックし、遅れて入室します 。

    そして、着席した後、すぐに退室します。

    ターゲット役本人は、平均約46%の学生が、そのTシャツに気づき、人物を識別できただろうと推測しました。

    ところが、教室にいた学生達は、平均約21%しか気づかなかったのです。

    如何にスポットライト効果が働いているかがわかるでしょう。

    スポットライト効果は、その人が「自己中心的な世界」に生きているためです。

    無意識のうちに「自分が知っていること・関心があること」を強固な基準(アンカー)として設定し、他者の心や視線をもその基準で推測してしまうのです 。

    しかし、自分がそうだ、ということは、他人も同じであり、そうであれば、他人は、あなたのことをそれほど気にかけていない、ということになります。

    他人の目が気になって仕方がない人は、このことをよく憶えておくとよいでしょう。

    少しずつ、他人の目が気にならないようになるでしょう。

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  • たった数百円で幸福に

    2026年07月20日

    人間は、自分のために行動するより他人のために行動する方が幸福感が高まることがだんだんとわかってきています。

    ブリティッシュ・コロンビア大学のダン教授らは、参加者に5ドルまたは20ドルを渡し、半数には「今日中に自分のために使ってください」、残り半数には「他人のために使ってください」と指示しました。

    その日の夜に幸福度を測ったところ、他人のために使ったグループの方が、明らかに幸福度が高かったそうです。

    そして、金額の差は、関係がなかった、ということです。

    たった数百円でも、他人のために使えば自分の心が満たされるというのは、意外な結果ですね。

    この研究は「サイエンス」誌に掲載され、後の追試では世界136か国の調査データでも同じ傾向が確認されています。文化や経済水準を超えて、人類に共通する性質のようです。

    そうすると、毎日、どんな些細なことでもいいので、他人に貢献をする行動を心がけるようにすると、1日の終わりに感じる幸福度が上がりそうです。

    部下の悩みに三十分、耳を傾ける。若手に自分の人脈をひとり紹介する。コンビニのおつりを募金箱に入れる。そんな小さな行動でも効果がありそうです。

    わずか数百円、たった三十分の「他者への貢献」が、脳に確かな報酬を与えてくれるのです。

    自分のためにしなければならないことが多い毎日ですが、そんな中で、何らかの形で他人への貢献をしたいものです。

    そして、それが自分に幸福をもたらしてくれる、ということです。

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  • ジョーズにサメは必要か?

    2026年07月13日

    何か新しいことに挑戦する時、「すべて完璧に準備してからスタートしたい」と思うことはありませんか?

    でも現実は、どれだけ準備しても想定外のトラブルが起きるものです。

    そんな時は、つい「失敗した」「もうダメかもしれない」と考え、諦めたくなってしまうものです。

    スティーブン・スピルバーグもそんな状況に陥りました。

    20代で野心に燃えていたスピルバーグは「本物の海」で「実物大のサメ」を使って撮影するという、当時としては画期的な挑戦に出ました。

    制作チームは、油圧式で動く巨大な3体のロボットサメを開発し、撮影が始まりました。

    すると、プールでは動いたサメを海に入れると、塩水が機械の内部に侵入して、全く動かなくなりました。

    サメが動かなくては仕方ありません。撮影は大幅に遅れました。

    このままでは撮影中止です。

    しかし、スピルバーグは諦めませんでした。

    「ジョーズ」を観た人は、おわかりだと思います。

    映画の中で、サメが出てくるのはわずかです。

    スピルバーグは、サメを観せずにサメの映画を作ったのです。

    そして、映画は大ヒットしました。

    私たちは、このストーリーから学ぶことができます。

    現実の社会は思い通りにいかないことばかりです。

    お金・予算がない、時間がない、人脈がない、など不足だらけ、制約だらけです。

    スピルバーグもそうでした。サメの映画で動くサメがなかったのです。

    そこで、こう考えます。

    「動くサメがないままで、観客を怖がらせる方法は?」

    つまり、恐怖映画の「目的」に立ち返ったのです。「動くサメ」は、あくまでも手段に過ぎません。

    そこで、水面の動きと背びれで、あたかもそこにサメがいるかの如き映像を作り出したのです。

    そして、音楽です。「見えないサメが迫ってくるような音楽が作れないか?」

    あの有名な音楽が鳴るとサメが近くにいることを暗示し、サメの代役としてしまいました。

    スピルバーグは、逆転の発想でトラブルをチャンスに変えて、映画史に残る名作「ジョーズ」を作り出したのです。

    制約やトラブルは、往々にして「手段」に発生します。

    そんな時は、スピルバーグのように「目的」に立ち返り、「これがないままで、目的を達成する方法はないだろうか?」と自分に質問をする習慣をつけましょう。

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  • ピンチを脱する第三の道

    2026年07月06日

    ある日、二匹のカエルが、誤って深い壺の中に落ちてしまいました。

    壺の中には、ミルクから作られたクリームがたっぷりと満たされていました。

    クリームの中には、足を踏ん張る場所もない。

    自力で抜け出すのは、どう考えても不可能な状況でした。

    一匹のカエルは、早々に悟りました。「もう、だめだ」。そして抵抗をやめ、静かにクリームの底へと沈んでいきました。

    けれど、もう一匹のカエルは違いました。

    「死にたくない」

    とにかく足を動かし続けました。

    彼は、ただひたすらに、もがき、泳ぎ、足をバタバタと動かし続けました。

    やがて、不思議なことが起こります。

    足を動かし続けたことで、クリームは少しずつかき混ぜられていきました。やがて、クリームは固まり、硬いバターへと姿を変えていったのです。そのバターを足場にして、彼はついに壺の外へと飛び出していきました。

    この物語は、「最後まで諦めなければ、なんとかなる」という文脈で語られることが多いです。

    しかし、もう一つ重要な教訓があります。

    それは、「場合により、活路は自分の気づかないところにある」ということです。

    困難に直面した時、

    「自分には才能がないから、無理だ」
    「状況は変わらないから、無理だ」
    「誰も助けてくれないから、無理だ」

    活路を見いだせない時、このように諦めてしまう人は、深い壺の底に沈んでいきます。

    必死に考え続け、活路を見いだせる人は助かります。

    ここで、第三の道があります。

    活路を見いだせなくても、もがき続ける、という道です。

    カエルは、自分が助かるとは思わなかったはずです。それでも、もがき続けたら、奇跡的に助かります。

    私たちは万能ではないので、全てのピンチに活路を見出すことなどできません。

    しかし、そうであっても、ピンチから脱するために、最後まで諦めずもがき続けたら、自分では気づかないようなことが起こり、ピンチから脱出することができる場合があります。

    ・誰かが助けてくれた。
    ・状況が変化した。
    ・急にライバルがいなくなった。

    このようなことが起こることがあります。

    だから、自分で全てを知っている気にならず、活路を見いだせなくても、とにかく最後まで諦めずにもがき続ける、そういう姿勢でいたいと思います。