メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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  • 目標を壁に貼る効果は?

    2026年06月08日

    「カクテルパーティー効果」をご存知でしょうか。

    まずは、こんな実験を見てみましょう。
    イギリスの認知心理学者であるエドワード・コリン・チェリーが行った実験です。

    被験者の左右の耳に、異なる音声を同時に聴かせます。

    片耳だけに注意を向けるように指示し、もう片方の音声に気づくかどうかを調べます。

    結果は、注意を向けなかったほうの音声はまったく聴きとれなくなったそうです。

    人の脳は、与えられた膨大な情報をすべて同時に処理しようとするとパンクしてしまうため、無意識のうちに情報を取捨選択しているのです。

    しかし、注意を向けていないほうの音声から「被験者の名前」を流すと、被験者の意識がそちら側の耳に移るという現象が起こりました。

    このように、例え喧騒の中でも、自分の名前や興味のある話は自然と聞きとることができるという注意力にまつわる心理効果を、「カクテルパーティー効果」といいます。

    パーティー会場で誰かと話していても、他の人たちの会話の中で自分の名前が出てくると、パッと気づくのと同じですね。

    人間の脳は、自分にとって必要な情報であるかを瞬時に判断して選び分けているということです。

    実は、この「自分に関係のある情報に強く反応する」という人間の心理は、ビジネスの現場でも大いに活用できます。

    アメリカの心理学者クリス・クラインケが行った別の実証実験をご紹介しましょう。

    男女ペアの被験者を2つのグループに分け、それぞれ15分間会話をさせます。

    一方のグループにのみ、「会話の中で相手の名前を複数回、意識的に呼ぶ」ように指示をします。

    会話終了後に親密度を比較したところ、相手から自分の名前を何度も呼ばれたグループのほうが、会話した相手に対してより強い親しみやすさや好感を抱くという結果になりました。

    ということは、日常生活の中で、会話の相手に自分の話をよく聞いてもらい、人間関係を良好にしようと思ったら、会話の中で、できるだけ相手の名前を呼んだ方がよい、ということになるでしょう。

    そしてこの脳の仕組みは、自分自身の目標達成にも応用できます。

    人間は、自分にとって「重要だ」と認識している情報を無意識に拾い上げます。つまり、私たちが「何かを達成したい」「この課題を解決したい」と強く意識し続ければ、脳がそれを「重要な情報」だとセットアップしてくれるのです。

    目標を壁に貼ったり、手帳に書いたりして毎日眺める、という方法が昔流行しましたが、これには、モチベーションアップ効果の他に、常に目標に注意を向けることにより、必要な情報をキャッチする効果もある、ということになるでしょう。

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  • セルフ・コンパッション

    2026年06月01日

    私は現在、東京弁護士会の副会長をしています。

    副会長は6人いるのですが、皆、最初のころより副会長らしさが増しています。

    会社でもそうですね。

    課長、部長に就任すると、だんだんと課長、部長らしくなってきます。

    学校の部活のキャプテンになると、だんだんとキャプテンらしくなってきます。

    これも、認知的不協和解消理論ですね。

    行動と内心の不一致が生じる時、私たちはすでに行ってしまった行動に心理を合わせようとし、結果として自分に変化を生じさせます。

    これは、「自分はこうあるべきだ」という心理ですが、これが必ずしもうまくいくとは限りません。

    世の中は不確実性に満ちており、必ずといってよいほど、失敗、批判、障害が立ちふさがります。

    そんな時、「自分は能力がない」と激しく自己批判を繰り返したり、他者に責任を転嫁して自分の自尊心を守ろうとする行動に走ってしまう場合があります。

    しかし、「自分は能力がない」と激しく自己批判をしてしまうと、自分を能力がない方向へと導いてしまいます。

    他者に責任を転嫁すると、自力で障害を乗り越える必要がなくなり、成長が止まります。

    いずれにしても望ましい結果ではありません。

    そこで、挫折した時には、別の方法で自分を守る必要があります。

    それが、ある程度のセルフ・コンパッションです。

    セルフ・コンパッションとは、自分がつらいときや失敗したときに、自分を責めすぎず、思いやりを向ける姿勢のことです。

    失敗をしたら、「自分は今、成長過程なんだから、失敗もあるさ。今からでも何とかリカバリーする方法を考えよう」と考えます。

    批判にさらされたら、「そうか。こういう考え方をする人がいるとは考えが及ばなかった。勉強になったぞ。次回からは、こういう観点からも考えてみよう。」と考えます。

    そして、自己成長につなげます。

    とにかく、自分をコントロールするのは難しいものです。

    厳しすぎてもダメ。優しすぎてもダメ。

    上手にバランスをとって人生を乗り切っていきましょう。

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  • ライオンになるな、ネズミとして生きよ

    2026年05月25日

    ある日、ねずみがうっかり眠っている獰猛なライオンの体の上を走ってしまい、ライオンを起こしてしまいました。

    怒ったライオンは、ねずみを前足で押さえつけ、今にも食べてしまおうとします。

    ねずみはガタガタ震えながら言いました。
    「どうか命だけは助けてください。いつかきっと、お礼をします。」

    ライオンは、そんな小さなねずみに何ができるのかと思いながらも、その言葉がおかしくて、ねずみを逃がしてやりました。

    しばらくして、ライオンは猟師のしかけた網にかかってしまいます。
    どんなに力を入れても、網から抜け出すことができません。
    ライオンは大声でほえました。

    その声を聞いたのが、以前助けてもらったあのねずみでした。
    ねずみはすぐに駆けつけると、鋭い歯で網を少しずつかじり始めます。
    やがて網は切れ、ライオンは無事に逃げることができました。

    ライオンは驚いて、ねずみに言いました。
    「おまえのような小さな者が、本当に私を助けてくれるとは思わなかった。」

    (イソップ寓話「ライオンとねずみ」)

    この話は、一般的には、
    「どんなに小さな者でも、だれかの役に立つことがある」
    「親切は、いつか自分に返ってくる」
    が教訓だとされます。

    しかし、私の捉え方は違います。

    ライオンは強い。けれど、網を噛み切ることはできません。
    ねずみは小さい。けれど、細い隙間に入り込み、鋭い歯で網を断ち切れます。

    力の大きさではなく、力を発揮できる場面が違ったのです。

    私たちは、自分にないものばかり見てしまいます。
    あの人ほど目立てない。あの人ほど話せない。あの人ほど影響力がない。
    しかし、社会で必要とされるのは、いつも「一番大きな力」ではありません。
    その場に必要な力です。

    丁寧さに優れる人がいます。
    人の気持ちを察することに優れる人がいます。
    粘り強く続けることに優れる人がいます。
    それは派手ではなくても、確かな武器です。
    そして、多くの場合、人を助けるのは、そういう力です。

    成功とは、誰かの強さをまねることではありません。
    自分に与えられた強みを見つけ、その刃を磨くことです。
    小さいからこそ届く場所があり、目立たないからこそ果たせる役割があります。

    ライオンになる必要はありません。
    人は皆、必ずどこかで誰かに貢献できる力を持っています。
    磨くべきなのは、ないものではなく、すでにあるものです。

    「自分として、生きよう」

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  • 他者への貢献のパワー

    2026年05月18日

    仕事をする場合、「誰のために」と思いつつ行うのが成績向上につながるでしょうか。

    アダム・グラント教授らは、院内感染を防ぐための病院における医療従事者の手洗いの徹底について実験を行いました。

    彼らは、病院の石鹸と消毒ジェルのディスペンサーの上に、2種類の異なる標識を設置するフィールド実験を行いました 。

    (1)「手洗いは、あなた自身が病気をうつされるのを防ぎます」(自分のため)

    (2)「手洗いは、患者が病気をうつされるのを防ぎます」(患者のため)

    結果として、(1)では、変化がなく、(2)では、石鹸・ジェルの使用料が33%増加し、手洗いの確率が10%上昇したそうです。

    これは、他人に害を与えないため、ということでしたが、仕事にプラスに働くかどうかについては、どうでしょうか。

    次に、大学の募金活動を行うコールセンターでの実験です。

    職員は卒業生に電話をかけ、学生の奨学金を支援するための寄付を募っていました。

    グラントは、職員を3つのグループに分け、仕事の目的と関連付けることでパフォーマンスにどのような影響が出るかを調べることにしました。

    (1)稼いだお金、習得したスキル、得た経験など、仕事から得られる個人的なメリットを思い出させました。

    (2)奨学金受給者から、集めた資金がどのように人生を変え、夢の実現につながったのか、実体験を聞きました。

    (3)追加情報やリマインダーは与えられませんでした。

    結果は、(1)、(3)は、変化なし。

    (2)では、電話をかける回数が増加し、募金額を2倍以上に増やし、大幅に多くの寄付誓約を獲得しました。

    これを「タスクの重要性(意義)」といいます。

    自分の行動や仕事が、他人に貢献できている、あるいは、他人の損害を回避することができている、という意義を見出す時、人は、モチベーションがアップし、成績が向上する、ということです。

    したがって、自分のモチベーションや生産性をアップさせたければ、自分の行動や仕事が「具体的に」「誰に」「どのような貢献」ができているのか、をイメージし、その人から話してもらうなどのことをします。

    部下や社員のモチベーションや生産性をアップさせたければ、やはり、同じようなことをしてタスクの重要性を認識してもらうようにします。

    しかし、他人の説得では常に注意しなければならないことがあります。

    それは、過剰な働きかけです。

    組織がその影響力を過度に強調したり、同じストーリーを繰り返し強調したりすると、従業員は操られていると感じ、反対に、成果が低下します。

    これは「マウンテン効果」といいます。リーダーやマネージャーや注意しましょう。

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  • 北風と太陽で北風が勝つ

    2026年05月11日

    北風と太陽が、どちらがより強いか言い争っていました。

    そこで、両者は、道を歩いている旅人のコートを脱がせることができるかで勝負することにします。

    まずは、北風です。
    北風は力いっぱいの風を吹きつけ、旅人のコートを吹き飛ばそうとします。

    しかし、旅人は寒さに耐えるため、コートを体に強く押さえつけます。

    北風が強く吹けば吹くほど、旅人はますますコートをしっかりと押さえつけ、離しません。

    ついに北風は疲れてしまい、勝負を諦めます。

    次に太陽が静かに照り始めます。

    太陽は暖かい光を旅人に注ぎます。

    すると旅人は次第に暑くなり、

    自分からコートを脱ぎます。

    こうして太陽の勝ちになります。

    この物語で、よく言われる教訓は、「人は力で押さえつけられると反発するが、優しく働きかけられると自分から動く」というものです。

    心理学では、心理的リアクタンスから説明できると言われます。

    人は、強制されると、それに反発しようとする心理です。

    しかし、次の物語はどうでしょうか。

    北風と太陽が、どちらがより強いか言い争っていました。

    そこで、両者は、道を歩いている旅人にコートを着せることができるかで勝負することにします。

    まずは、太陽です。
    太陽は優しく照りつけますが、だんだんと暑くなり、旅人は着ていたTシャツまで脱いでしまいました。

    次に北風は、強く風を吹き付けます。

    すると旅人は次第に寒くなり、Tシャツを着て、次に、自分からコートを着ました。

    北風の勝ちです。

    つまり、単なる勝負の土俵の設定の問題です。

    ウサギとカメでも、水泳勝負になれば、ウサギの油断などなくても、カメは楽勝だったはずです。

    ビジネスの世界では、いかに自分に有利な状況を作り出すかが先決であり、その状況を作り出した後に勝負をかけたり、交渉をしたり、という思考が重要ではないか、ということになります。

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  • ソーシャル・フィットネス

    2026年05月04日

    ハーバード大が1938年から続ける「成人発達研究」があります。

    大学卒業生、富裕層や貧困層、子どもから大人まで、約2600人もの様々な人のデータを継続的に集めた研究です。

    研究をしているロバート・ウォールディンガー教授によると、「「良い人間関係が、私たちをより幸せに、より健康にする」ということです。

    まあ、そうでしょうね。

    ということですが、次のような研究結果を知ったらどうでしょうか。

    ・慢性的な孤独感は1年あたりの死亡率を26%も高める。

    ・孤独が体に与える影響は、1日15本程度のタバコを吸うことによる死亡リスクと同等である。

    実は、私は対人関係があまり得意ではなく、1人が好きなためこの研究結果に衝撃を受けています。

    理屈としては、人間は、先史時代には、集団から孤立することはただちに死を意味したことから、遺伝子に組み込まれていると説明されます。

    その結果、脳は孤独を依然として生存に対する重大な脅威と認識し、コルチゾールなどのストレスホルモンを分泌し、体内で慢性的な炎症が引き起こされ、血管が傷つき、心筋梗塞や脳卒中のリスクが増大することになります。

    そこで、心理学では、「ソーシャル・フィットネス」という概念が提唱されています。

    身体の健康を保つために運動が必要なのと同じように、社会的なつながりも日々のトレーニングが必要ということです。

    私は身体のワークアウトは一生懸命してきましたが、人間関係のワークアウトが必要だとは考えてきませんでした。

    50代後半になって新しいことを始めるのは大変なことですが、それが高齢になった時の幸福感につながり、健康で生きられるということであれば、「ソーシャル・フィットネス」も研究してみようかと思った次第です。

    ただ、他人と交流すればよい、ということではありませんので、注意が必要です。

    アドラー心理学では、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と説明されます。

    人間関係の悩みが増えると、それはそれでコルチゾールが分泌されて、死亡率が高まります。

    適切なバランスを探していくことが重要です。

  • 先延ばしは高金利の借金

    2026年04月27日

    こんな経験は、ありませんか?

    ・謝るべきと分かっているのに、連絡を後回しにする。
    ・気になっている案件を、忙しさを理由に棚上げする。
    ・健康診断の再検査を、なんとなく予約しない。

    どれも、よくある話です。

    しかし、このような「すぐやるべきこと」は、人生における「借入れ」と同じです。

    早く返済しないと、大きな利息を支払うことになります。

    小さな問題は、早ければ数分で解決します。
    ところが放置すれば、関係性の悪化、信用の低下、機会損失へと広がります。

    ・すぐに謝れば、許されたのに、先延ばしにしたことで怒りが増幅し、取り返しがつかなくなった。
    ・案件にすぐに着手すれば期日までに終えられたのに、着手しなかったことで、期日に間に合わず、大切な取引先を失った。
    ・健康診断の再検査をすぐに受ければ治ったのに、先延ばしをしているうちに悪化して長期入院を余儀なくされた。

    このように、返済すべき借入れをいつまでも返済しないと、大きな利息を支払うはめになります。

    成果を出し続ける人に共通しているのは、才能よりも「対応の早さ」です。

    すぐに着手します。

    大きな決断をしているわけではありません。

    小さな痛みを、早く引き受けているだけです。

    その結果、問題は拡大せず、信頼は積み上がり、時間は守られます。

    多くの場合、私たちが避けているのは「問題」ではなく、“向き合う瞬間の心の痛みや不快感”です。

    しかし実際にやってみると、必要なのは5分の電話かもしれません。
    3行のメールかもしれません。

    たったそれだけで、数か月分の不安が消えることもあります。

    「小さいうちに処理する」
    「多少の痛みを伴っても、早く解決する」

    この習慣は、キャリアの後半になるほど差を生むことになると思います。

    弁護士の中には、裁判書類を偽造して、弁護士資格を剥奪されたり、刑事処分を受ける人がいます。

    これも、事件処理を先延ばしにし、依頼者に謝るかわりに「提訴しました」などと嘘の報告をし、時間の経過とともにどうにもできなくなって、裁判書類の偽造に手を染めてしまったのではないでしょうか。

    これは極端な例ですが、こんなことにならないため、今の「少しの痛み」を積極的に引き受けましょう。

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  • アイデアを出す新しい方法

    2026年04月13日

    以前に、ビジネスなどアイデアを出す際に、創造性の高いアイデアを出すには、とことん粘り抜いて考え抜くことが大切である、という心理学者のブライアン・ルーカスの実験を紹介しました。

    それは、創造的なアイデアを出す際、何回かのラウンドに分けたところ、第一ラウンドで出し切った後より、第二ラウンドの方が創造性が高かった、というものです。

    確かに、私の経験上でも、そのようなことがあります。

    しかし、これと異なる経験もしています。

    古くから言われる「三上(馬上・枕上・厠上)」というものです。

    今、ここ、から離れるマインドワンダリング状態のことです。

    一生懸命机の前で考え続けるのをやめ、お風呂などでぼーっとしている時にふと新しいアイデアが湧いてくるような経験です。

    2012年、認知心理学者のベンジャミン・ベアードらは、レンガ、爪楊枝、ハンガーといった物体の珍しい使い道を見つける能力を実験しました。

    アイデア出しの間には、休憩を入れ、その休憩中、異なるタスクを要求しました。

    そのタスクとは、

    ・記憶力を駆使するタスク
    ・単純な反応を繰り返す退屈な作業
    ・椅子に座って静かに休む
    ・作業をやり続ける

    というものであり、このうち、「単純な反応を繰り返す退屈な作業」のグループが最もクリエイティブだったという結果が出たそうです。

    この研究結果を応用するのであれば、創造的なアイデアを出そうとする時は、まず、集中し、粘りに粘って考え抜きます。

    そして、限界まできて、思考が堂々巡りになったら、休憩し、洗濯物をたたむなど、単純で退屈な作業を行います。

    もしからしたら、靴下をたたみながら、創造的なアイデアが湧いてくるかもしれません。

    そう考えると、日常のあらゆる活動は、無駄になっていないかもしれない、ということです。

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  • 計画的達成か偶然的達成か

    2026年03月30日

    多くのビジネス書において、成功までのプロセスは次のように主張されています。

    ・目標を設定する。

    ・計画を立てる。

    ・計画通り行動する。

    ・成功するまで改善しつつ続ける。

    しかし、成功するには、この通りいかないことの方が多いという研究があります。

    スタンフォード大学の心理学者ジョン・クランボルツが1995 年から 2000 年代初頭にかけて開発した計画的偶然性の理論です。

    クランボルツらの調査によれば、成功したビジネスパーソンのキャリアの約80%は、本人が予期していなかった「偶然の出来事」によって形成されているとのことです。

    つまり、自分が立てた計画にない出来事が生じたことによって成功することの方が圧倒的に多い、という理論です。

    たとえば、レイ・クロックは、ミキサーの営業パーソンとして成功しようとしていました。

    ところが、偶然、営業で訪れたマクドナルド兄弟が経営していたドライブイン型レストランでオペレーションの完成度の高さに衝撃を受け、クロックが兄弟から事業権を買収して、マクドナルドが誕生しました。

    他にも、映画『ザ・エージェント』のモデルとなったリー・スタインバーグ(伝説のスポーツエージェント)は、法科大学院の学生時代、地方検事か環境法の弁護士を目指していました。

    ところが、たまたま友人のアメフト選手から代理人を依頼されたことから、弁護士ではなく、スポーツエージェントへの道を歩き始めることとなりました。

    確かに、自分が立てた目標が必ずしも自分に合っているかどうかはわかりません。

    また、自分が立てた計画を実行すれば、必ず目標を達成できる保証もありません。

    そう考えると、目標に向かって突き進みつつも、偶然の出来事が生じた場合には、柔軟にその偶然の出来事が自分にどのような影響があるか、白紙の状態で考えてみるのもいいかもしれません。

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  • やる気スイッチの押し方

    2026年03月23日

    こんなことはありませんか?

    ・難しい仕事に取組む。
    ・勉強を始める。
    ・きついワークアウトを始める。
    ・面倒な大掃除を始める。

    私たちは、このような時、自分の「やる気スイッチ」が入るのを待って、「やる気になったら始めよう」、と考えがちです。

    しかし、いつまでもやる気スイッチが入らない時もあるでしょう。それでは、いつまで経っても始めることができません。

    実は、これは順番が逆であり、「やる気になったら、行動を起こせる」のではなく、「行動を起こすから、やる気になる」方が簡単であり、自分でコントロールすることができます。

    心理学の研究に、「表情フィードバック効果」があります。

    これは、「楽しいから笑う」のではなく、「笑うから楽しい気分になる」という、一見逆説的な心の仕組みです。

    スタンフォード大学のニコラス・コールズ博士らが19カ国・約3800人を対象に行った研究で、意図的に「幸せそうな表情」を作った人は、より強く頻繁にポジティブな感情を感じる、という結果が報告されています。

    この研究では、作り笑いのような小さな行動でも人間の感情状態を変化させ得ることを示したのです。

    この笑顔の実験は一例ですが、重要なのは「行動が先、感情や思考は後からついてくる」場合があるということです。

    私たちは往々にして「気分が乗ったら動こう」「自信がついたら挑戦しよう」と考えがちです。

    しかし、実際にはその逆で、まず動くことで気持ちが後からついてくることが少なくありません。

    では、気持ちが乗らないときにどうやって行動に移せばよいのでしょうか。

    例えば、私は、早朝にワークアウトをしています。

    朝、起きたばかりで、自分の身体を限界まで追い込むことなど、1ミリもしたくありません。

    気持ちが乗ることなどあり得ません。

    そこで、気持ちが乗らないまま、小さく始めます。

    身体の末端、手首、足首、首から動かし始めます。

    だんだんと動かしていくうちに、少しずつ気持ちが乗ってきます。

    最終的には、身体全体を使う運動をノリノリで、できるようになります。

    終わった後は、呼吸が苦しく、倒れ込みます。

    でも、毎回、「ああ、やって良かった」と思います。

    やる気スイッチを入れる方法のポイントは、

    ・小さく始める。
    ・集中できなくてもいいので、行動だけ始めてみる。

    ということです。

    やる気スイッチが入るのを待っている時間は、時間の無駄です。

    自分でコントロールできる行動に集中し、自分自身をコントロールしていきましょう。

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