メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 3
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  • 身体的認知で説得する

    2024年04月08日

    こんにちは。

    弁護士の谷原誠です。

    私達は、身の回りの小さなことに影響を受けています。

    「吊り橋効果」という言葉は聞いたことがある人が多いでしょう。

    異性と一緒に高い吊り橋を渡っている時に、恐怖や緊張からくるドキドキ感を感じたら、一緒にいる異性へのドキドキ感と勘違いしてしまう、という心理効果です。

    ハーバード大学の研究によると、登場人物の性格の評価をしてもらう実験で、やわらない毛布を触りながら評価した場合よりも、硬い木のブロックを触りながら評価した場合の方が、登場人物を頑固で厳格な性格と評価した人が多くなったということです。

    だとするならば、自分を柔軟で優しい印象にしたければ、相手をやわらないソファに座らせると有効だ、ということです。

    有効的な交渉をしたい時、クラブなど相手と有効的な関係を築きたい営業などの場合は、相手をやわらかいソファに座らせるという方法をとることで、効果を得ることができるでしょう。

    反対に、自分を厳格に見せたい場合には、自分が硬い木の椅子に座る、という方法もあります。

    この効果は椅子だけにとどまりません。

    イェール大学の研究では、学生をホットコーヒーを持つグループとアイスコーヒーを持つグループに分け、相手に対してどんな印象を持つか、という実験を行ったそうです。

    すると、ホットコーヒーを持ったグループは、相手を「やさしい」「おだやか」という印象を持った人が多く、アイスコーヒーを持ったグループは、「やさしくない」「利己的」という印象を持った人が多くなったそうです。

    だとすると、会議などを有効的に進めたい時は、相手に温かい飲み物を出す、という方法が有効ということになります。

    このように、身体が無意識に感じていることによって心理が影響を受けることを「身体的認知」といいます。

    交渉、説得、営業、会議、など、他人とのコミュニケーションで少しでも効果を出したい、と考えるのであれば、このような方法をとるのもよいでしょう。

    相手は決してコントロールされているとは思わないでしょう。

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  • 幸福感を高める11+1の方法

    2024年04月01日

    誰しも幸せに生きたいものです。

    しかし、自分で自分の心をコントロールして、幸福感を感じるのは難しいでしょう。

    自分で自分の思考をコントロールすることはできます。

    たとえば、「今とても苦しい状況にあるが、それでもあえて幸せに感じられることは何だろう?」などと自分に質問し、思考を誘導することはできます。

    しかし、それは思考であって、幸福感ではありません。

    では、どうすれば幸福感が高まるのでしょうか。

    それは、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンが増えると、幸福感が高まるのだそうです。

    「ブレイン・マッピング 最近科学が導く正しい脳の使い方」(増田勝利著)の中に、上の3つの脳内物質が増える11の方法が書いてありました。

    (1) 十分な睡眠
    (2) バランスのよい食事・咀嚼
    (3) 有酸素運動
    (4) 料理や家事など
    (5) 音楽や読書など
    (6) 自然環境
    (7) 家族や友人とのコミュニケーション
    (8) 脳トレ
    (9) チャレンジ
    (10) 人生の目標を明確にする
    (11) リラックス・ストレス発散等

    全部やるのは難しいかもしれませんが、1つでも2つでも生活の中に取り入れると、今よりも少し幸福感が高まるかもしれません。

    ちなみに、この中になくて残念ですが、筋トレをすると、筋トレが終わった後になんとも言えない幸福感を感じることができます。

    個人的には、有酸素運動より、限界を突破しようとするような強度の高い運動の方が、終わった後に幸福感が高まるように感じます。

    おすすめです。

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  • フランクリンの好意を得る方法

    2024年03月25日

    こんにちは。

    弁護士の谷原誠です。

    他人の好意を得る方法については、様々な方法が、多くの場所で解説されています。

    今回は、そのうちの「他人に頼みごとをし、その人が応じてくれた場合には、その人は、自分に対して好意を抱く」という方法について、心理学の観点から考えてみたいと思います。

    ベンジャミン・フランクリンは、州議会の書紀に選出されましたが、翌年は、ある新人議員が演説をし、それに反対をしました。

    その新人議員はフランクリンのことを嫌っていると推測できます。

    そこで、フランクリンは、その新人議員に対し、彼が持っている稀少な本を貸して欲しい、と頼みました。

    すると、彼は、それを貸してくれました。

    フランクリンは、それに対して大変な感謝の手紙を添えて本を返しました。

    その後、議会であった時、新人議員の方から初めて話しかけてくれて、それ以降、フランクリンを支持する態度をとるようになり、友人関係になった、ということです。

    これは何が起こっているのでしょうか。

    この現象は、このメルマガで何度も出てきている「認知的不協和解消理論」で説明がつきます。

    新人議員の頭の中には、次のような不協和が生じてしまいました。

    ・フランクリンのことが嫌いだ。

    ・フランクリンに稀少な本を貸した(好意的な行動をした)。

    そうすると、新人議員は、この不協和状態を解消しなければなりません。

    しかし、本を貸した事実を消すことはできません。

    そこで、新人議員は、酸っぱい葡萄のキツネが、「どうせあの葡萄は酸っぱかったんだ」と考えを変えたように、「実はフランクリンは、いいヤツだ」と自分の考えを変え、自分の中の不協和を解消したのではないか、と推測できます。

    ですから、自分のことをあまり良く思っていない人の好意を獲得したければ、その人が自分に対して好意的な行動をとるような頼みごとをしてみることです。

    断られたら、また、他の頼みごとを考えて、頼んでみましょう。

    いつか、応じてくれるはずです。

    その時、その人の頭に、認知的不協和が生じることになるでしょう。

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  • 粘ると、こんな効果が・・・

    2024年03月18日

    質の高い、創造的なアイデアを生み出すには、どんな状態の時に考えるのがいいでしょうか。

    まず思いつくのが、しっかり睡眠を取った後の、フレッシュな脳と精神の状態で考えることです。

    これに関し、心理学者のブライアン・ルーカスは、次のような実験を行いました。

    学生たちに、感謝祭の晩餐にふさわしい、新しい飲食のアイデアを考えるための時間を10分2ラウンド設けました。

    その後、学生たちにお互いのアイデアを評価したもらったところ、どちらのラウンドの方が独創性が高いと評価されたのか。

    もちろん、事前予想では、最初にアイデアを出せる第一ラウンドです。

    しかし、結果は、第二ラウンドの方が多かった、ということです。

    おそらく第三ラウンドをやれば、第三ラウンドが多くなるのだと思います。

    つまり、創造性を発揮する場面では、すぐ思いついたものではなく、粘り強く、考え抜いた後、アイデアが湧いてくる、ということです。

    これは、このような楽しいアイデアの場面に限りません。

    私の経験でいえば、不利な裁判で、色々な法律構成、ストーリーなどを検討し、それでもうまくいかない、と逡巡していた時にアイデアが思い浮かぶことがありました。

    また、厳しい交渉をしていて、お互いがもう譲歩できず、デッドロックになっている状態で、しかしまだ交渉を決裂させたくない、ということで両者でウンウンと唸っているような時に、問題を解決する相手が浮かぶことがありました。

    そうであれば、日常のあらゆる場面で、問題解決のために思考する必要があるならば、安易に結論を決めず、粘り強くアイデアを出し、全て出し切ったと思ったら、さらにそこからアイデアを考えていく、というプロセスを踏むと、質の高い、創造的なアイデアが生まれる可能性がある、ということです。

    ・仕事で行き詰まった時

    ・人間関係で解決できないような問題に直面した時

    ・交渉

    その他、色々な場面で活用できると思います。

    ※但し、これは、「解決法」を考えるのであって、「悩んでいる」のとは根本的に思考が異なることに注意してください。悩みには創造性がありません。

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  • 他人に2回頼み事をすると、どうなるか?

    2024年03月11日

    他人に頼み事をするのは、断られた時には精神的にショックを受けるし、応じてもらうと借りを作った感じがして、どちらにしても、苦手な人が多いようです。

    そして、頼み事をしても断られる確率の方を高く見積もりがちです。

    では、同じお願いを2回した場合において、1回目を断った人が2回目も断る確率はどの程度になるでしょうか。

    「人に頼む技術」(ハイディ・グラント著、児島修翻訳)には、次のような実験が紹介されています。

    スタンフォード大学のダニエル・ニューアークらが行った実験で、スタンフォード大学の学生を被験者にして、キャンパス内を移動中の見知らぬ人に、1ページのアンケート記入を依頼する、というものであり、それを同じ人に2回頼む、というものです。

    彼らは、実験前の予想として、最初の依頼にノーと答えた人が2回目の依頼にイエスと答える確率はどの程度か、という質問を受け、18%と回答しました。

    しかし、実験を行ったところ、2回目の依頼にイエスと答えた人は、43%だったそうです。

    これは、私達は、他人からの頼み事を断ると、悪いことをしたような心の苦痛を味わうためと考えられています。

    2度も心の苦痛を味わいたくないために、2回目の依頼に応じてしまうのだということです。

    この結果から学べることは、他人に頼み事をして断られた時には、落ち込むのではなく、「よし。次に何かを頼む時には、応じてくれる確率が上がるな」と前向きに捉えることが可能となる、ということです。

    はじめに大きな要求をして断らせ、その後に本来の要求をすることでイエスと言いやすくなるという、「ドア・イン・ザ・フェース・テクニック」は、この性質を利用したものです。

    では、反対に、1回目の依頼にイエスと答えた人は、2回目の依頼には、イエスと言わなくなるのでしょうか。

    そうはなりません。1回目にイエスと答えた人は、2回目もイエスと言いやすくなった、ということです。

    これは、心理学の一貫性の法則に基づくものです。

    一度依頼に応じたら、「依頼に応じた自分」というアイデンティティが出来上がるので、それと矛盾する「ノー」をなかなか言えなくなる、ということです。

    ですから、他人の助けが必要な時には、臆することなく頼み、応じてくれたら感謝し、拒絶されたらまた頼む、ということで依頼に応じてもらえる確率が上がる、ということです。

    但し、何でもかんでも他人に頼めばいいというものではありません。

    相手がイエスと言ってくれれば本当に助かることで、かつ、できれば相手も他人を助けたことでポジティブな感情になるようなことを、そうなる頼み方で頼むようにしましょう。

    また、イエスと言ってくれた時には、感謝の言葉も忘れずに。

    自分も嬉しく、相手も嬉しいのが、真の「頼み道」です。

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  • 質問の抽象度を上げると?

    2024年03月04日

    質問には、質問された人の思考を方向づける力があります。

    よく挙げる例として、「どうしてこんなことができなかったんだ?」と質問されると、「できなかった理由」について考え始めます。

    しかし、「次回、どう準備すればうまくいくと思う?」と質問されると、次回の準備について考え始めます。

    この他、質問の抽象度によっても考える方向性が変わってきます。

    私達は、何かを考える時、自分に対して質問します。

    例えば、「能登半島を早く復興させるには、どうしたらいいだろう?」というような質問を自分にします。

    この抽象度をさらに抽象的にすると、「能登半島の人たちが不自由なく日常生活を送れるようにするためには、どうしたらいいだろう?」というような質問になります。

    復興はそのための手段になってきます。

    具体性を高くすると、「能登半島の漁業をできるだけ早く再開させるには、どうしたらいいだろう?」というような質問になります。

    そして、今の3つの質問は、自分にどの質問をするかによって、自分の思考が方向づけられ、同じテーマで考えてはいますが考える内容が異なってきます。

    したがって、私達は、自分に質問する場合には、思いついた質問をするのではなく、一つの質問を思いついたら、それを

    ・オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンにする。

    ・ポジティブな質問にする、ネガティブな質問にする。

    ・抽象度、具体度を上げる。

    など、試してみて、最も最適な質問にすることが望ましい、ということになります。

    質問力は、深いですね。

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  • セルフブレインストーミング

    2024年02月26日

    ブレインストーミングという創造的な発想を促す方法があります。

    何人かでどんどんアイデアを出し、他人のアイデアを否定せず、最後に出てきたアイデアから結論をまとめていく、というようなものです。

    ブレインストーミングは創造的な発想を生み出すのに有効だという意見がある一方、社会心理学者のミヒャエル・ディールとウォルフガング・シュトレーベの研究では、創造的なアイデア発想の効果は否定されています。

    4人グループで各自が個別にアイデアを出すグループと、グループセッションでアイデアを出し合ったグループとでは、個別にアイデアを出したグループの方がアイデアの総数や創造的なアイデアの数がかなり上回ったということです。

    私もブレイン・ストーミングは行いません。

    ただ、ブレイン・ストーミング類似の思考法は使っています。

    私の場合には、交渉の準備段階で使います。

    交渉の準備をする際に、自分の側で取りうる手段や条件について、1人ブレイン・ストーミング(1人なので、もはやブレイン・ストーミングではありませんが)をします。

    自分の側で取りうる手段や条件をできるだけたくさん出して、どのような状況で、どの手段や条件を出すか、また、どう組み合わせるか、などを検討します。

    また、相手の立場に立って相手の側で取りうる手段や条件について、1人ブレイン・ストーミングをします。

    その上で、相手がどのような状況で、どの手段や条件を出すか、また、どう組み合わせるか、などを想像して想定しておきます。

    そして、そのような場合に、自分の側では、どう対処するか、について検討します。

    交渉では、相手から想定外の主張や条件が出され、ドギマギすることがあります。

    しかし、このようなブレイン・ストーミングをしておくと、かなりのことが想定内となり、対処可能となって、落ち着いて交渉に臨むことができます。

    行き当たりばったりで交渉に臨んでいた人は、一度試してみていただければと思います。

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  • 諦めない弊害

    2024年02月19日

    私達は、目標ややるべきことなど、前向きなことに目を向けがちです。

    しかし、他方、「やめるべきこと」に目を向けることも大切です。

    心理学者であるカーステン・ロッシュは,癌を患った子どものために治療法を探している親を対象に、研究を行ったそうです。

    研究結果は、子どもの癌を治そうという目標に向けた決意が固い親ほどうつ病になりやすいことがわかったということです。

    反対に、目標を変えたり諦めたりする能力が高い人のほうがうつ病になる確率は低かったということです。

    達成不可能だとわかっていながら努力を続けるとストレスを感じ、コルチゾール値が高くなり、免疫機能も低下する、ということです。

    反対に目標を断念した人は、身体的、精神的によい状態にあることに気づいたそうです。

    やめるべきかどうか、悩んでいる人は多いと思います。

    ・今の仕事をやめるべきか。

    ・店を閉めるべきか。

    ・配偶者、恋人と別れるべきか。

    ・夢を諦めるべきか。

    そのようなやめるべきかどうかを悩んでいること自体が精神と健康に悪影響を及ぼすということです。

    これは、認知的不協和が生じているからと考えます。

    認知的不協和とは、自分の思考や行動と矛盾する認知を抱えていると、人は不快感を感じるというもので、人は、その不協和状態を解消しようとします。

    先程の例では、子どもの癌を治すという目標を持っていながら、それができない現状とのギャップにストレスを感じ、それがうつ状態を引き起こした、ということです。

    しかし、夢や目標に向かいながら、ストレスを感じることなく、突き進んでいる人もいます。

    この場合、夢や目標と現状との間にギャップがあるわけですから、ストレスを感じそうなものです。

    しかし、この場合には、認知的不協和はありません。

    なぜなら、この人は夢や目標を達成できると信じているからです。

    現在は、その過程にあると認識しており、夢や目標と現状が一本の線でつながっており、認知的不協和状態が生じていない、ということです。

    ですから、やめるべきかどうか悩んでいる時は、あるべき姿と現状との間が一本の線でつながっていることを信じることができるのであれば続け、信じることができないのであれば綺麗さっぱり諦める、というのがストレスを感じることなく生きるコツ、ということになります。

    但し、そのためには予断を排した冷静な現状分析が必要となります。

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  • 失敗から学ぶとはどういうことか?

    2024年02月12日

    物事を失敗するのは嫌なものです。

    しかし、失敗に関する名言が多く存在します。

    ビル・ゲイツ氏は、次のように言っています。

    「成功を祝うのもいいのですが、もっと大切なのは失敗から学ぶことです」

    これは、「失敗することがいいことだ」と言っているのではなく、失敗に対する対処が大切だ、と言っていることに注意が必要です。

    失敗に対してどう対処するかによって、成長できるかどうかが決まります。

    心理学に認知的不協和解消理論というものがあります。

    これは、正確ではなく簡単に言うと、自分の中に矛盾(不協和状態)がある場合には、どちらかを修正することによって不協和状態を解消しようとする心理のことです。

    「成功したい自分」と「失敗した自分」がいる時に、この不協和状態を解消します。

    失敗に対するマインドセットは2つに分けられます。

    一つは、「固定型マインドセット」で、もう一つは、「成長型マインドセット」です。

    固定型マインドセットは、知性や才能は生まれ持ったものであり、ほぼ変えることができないと信じているマインドセットです。

    これに対し、成長型マインドセットは、知性も才能も努力によって伸びる、と信じているマインドセットです。

    「成功したい自分」と「失敗した自分」がいる時に、固定型マインドセットは、知性や才能は生まれ持ったものですから、自分の才能では成功できないことを前提とします。

    つまり、成功を修正し、失敗の方に統一させ、不協和状態を解消します。

    「自分には才能がないから失敗するのも当然だ」「こういうのはもともと苦手で成功するはずがない」などの心理状態となり、努力を放棄します。

    これに対し、成長型マインドセットは、知性も才能も努力によって伸びるわけですから、失敗を修正し、「どうやったら成功できるか」という心理状態となり、努力を続けます。

    先程のビル・ゲイツ氏の「成功を祝うのもいいのですが、もっと大切なのは失敗から学ぶことです」という言葉は、失敗した時に、成長型マインドセットを持って失敗から学び、成功に向かって努力することが大切だ、と言っているものと思われます。

    マイケル・ジョーダン氏の次の言葉も、同じことを言っているものと思われます。

    「私はキャリアを通じて9000回以上シュートを外し、300試合に敗れ、決勝シュートを任されて26回も外しています。人生で何度も何度も失敗したからこそ、今の成功があるんです」

    挑戦することが大切だと言われますが、固定型マインドセットのままでは、まぐれでしか成功しません。

    まずは、成長型マインドセットです。

    しかるのちに、物事に挑戦するようにしましょう。

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  • 質問力で大食いに。

    2024年02月05日

    私は少食です。

    どのくらい少食かというと、牛丼並を完食できないくらいです。

    そのため、たくさん食べられる人が羨ましく、You Tubeで大食いの番組を観て楽しんでいます。

    一昔前の大食いのレジェンドに小林尊氏がいます。

    身長173cm、体重58kgで、ウィキペディアによると、FOXスポーツネットにおいて、マイク・タイソンやロジャー・フェデラーらと共に、「スポーツ界で最も恐れられている選手10人」に選出されたそうです。

    彼が始めて大食いの大会に出たのは、ニューヨークで開催されていたホットドッグの早食い大会で、12分間に何個のホットドッグを食べられるか、というもの。

    彼は、優勝するために次のような訓練をしました。

    それまでの優勝者は、ホットドッグをそのまま食べていましたが、彼は、まずホットドッグを2つに割って食べてみました。

    次に、ソーセージとパンを分解し、別々に食べてみました。

    色々な方法を試し、パンを水に浸して食べたりもしました。

    パンを水に浸すと、胃袋に余分な水分が入るかもしれませんが、反対に喉が乾かなくなり、別途水を飲む必要がなくなるメリットがありました。

    一見、デメリットに思えることも全て試した、ということです。

    そして、それら訓練の様子をビデオに撮影し、データを全部スプレッドシートに記録して、1秒単位で記録を伸ばす方法を模索しました。

    その結果は、どうだったか。

    それまでの記録は、12分間で25本と8分の1でした。

    彼の記録は、なんと50本。

    世界記録の約2倍です。

    マラソンで言えば、世界記録の約2時間を1時間で走ってしまうというイメージであり、世界を驚かせました。

    彼の成功の秘訣は、2つあると思っています。

    一つは、質問です。

    それまでの出場者は、「ホットドッグをたくさん食べるには、どうしたらいいか?」という質問をしました。

    しかし、彼は、「ホットドッグを食べやすくするには、どうしたらいいか?」という質問をしました。

    質問の抽象度レベルを下げた、ということです。

    ホットドッグをたくさん食べられない理由は、「食べにくさ」にあると考えたためです。

    そして、あらゆる方法を試しました。

    これは、質問力の第二の力、「質問は、思考の方向を強制する」を使っています。

    質問の仕方で、その後の思考の方向がガラリと変わるのです。

    2つ目は、あらゆる小さな方法を徹底的に試して結果を検証する、ということです。

    一見、デメリットがありそうなことも、意外なメリットがあったりします。

    偏見にとらわれず、試してみて、記録し、結果を検証することです。

    これは、大食いに限りません。

    仕事でも、プライベートでも、あらゆることに応用ができるはずです。

    但し、自制心が強く、ストイックになれるならば、という条件がつきますが。

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