メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 5
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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  • 何でもセルフトーク

    2023年10月30日

    あなたは、今の仕事が好きで、楽しんでやっているでしょうか?

    「イエス」

    と答える人もいるでしょう。

    しかし、「楽しいはずがないじゃないか」「辛い」「辞めたい」と思っている人の方が、むしろ多いのではないでしょうか。

    大好きな野球を仕事にし、前人未到の記録を打ち立てた元大リーグのイチローさんも、「おしえて!イチロー先生」の中で、大好きだったのが自分の仕事になると、大変なことがほとんどで、心から楽しめなくなるという現象が起きると語っています。

    では、できることなら楽しんでやりたいこと、

    ・仕事

    ・勉強

    ・家事

    などを、楽しんでやることは不可能なのでしょうか。

    もちろん、イチローさんのように、極限まで自分を追い込んで仕事をしている人は別ですが、私達のほとんどは、自分の限界まで追い込んではいないはずです。

    だったら、何らかの方法はあるはずです。

    イギリスのポーツマス大学のリチャード・テルウェル教授は、トライアスロンの選手に、セルフトークをしてもらう、という実験をしました。

    セルフトークというのは、自分で自分に話しかけることで、「練習は楽しい、面白い、練習が好きだ」などとイメージすることです。

    その結果、選手のトレーニング時間が長くなった、ということです。

    私はトライアスロンをしたことはありませんが、身体をいじめ抜くようなイメージがあります。

    そんなスポーツでも、無意識にトレーニング時間を増やすことができた、ということです。

    もちろん、反対の結果を得ることもできるでしょう。

    仕事、勉強、家事などに対して、「嫌だなあ。やりたくないなあ。面白くないなあ。」と思っていたら、どうでしょうか。

    どんどん嫌になり、やりたくなくなり、面白くなくなるでしょう。

    この結果が、自分を増々不幸にすることは明らかです。

    私達は、無意識のうちに、自分で自分を不幸にしているということです。

    ですから、自分を不幸にしないためには、嫌だと思う仕事や勉強、家事などをしていない時間に、それらについてポジティブなセルフトークをして、そのポジティブな状態なまま、それらの作業に入ることです。

    常に、自分をコントロールできるのは、自分しかいない、ということを意識しておきたいものです。

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  • イメトレは何にでも使える

    2023年10月23日

    イメージトレーニングの重要性については、あなたも経験的に十分認識していると思います。

    今回は、事前のシミュレーションも、イメージトレーニングに含めてお伝えします。

    私は、現在では、法律事務所を経営しているので、常に第一線で相手方と交渉している、ということはありませんが、以前は、日々交渉と裁判に忙殺されていました。

    交渉と裁判、裁判では特に尋問では、事前のイメージトレーニングがとても重要です。

    交渉や尋問の前には、まず様々なシミュレーションを行い、想定する事態の範囲をできる限り広げます。

    その上で、相手がどのような反応をしても対応できるよう、イメージトレーニングを繰り返していました。

    事前のイメージトレーニングをするのとしないのとでは、現場対応に大きな違いが出てきます。

    私の場合には、交渉や裁判ですが、プレゼンテーションでもそうですし、プライベートでの重要な話し合いでも、会社の会議でも、子供を説得する場面でも、全て同じです。

    私の場合は、司法試験の受験場面についてもイメージトレーニングを繰り返していました。

    想定範囲を広げ、イメージトレーニングを繰り返すことです。

    ただ、科学的根拠なしに、何事も信じない人もいると思います。

    そこで、イタリアの大学で行われた研究をご紹介します。

    ニコロ・ベルナルディ氏は、プロのピアニスト16名を8名ずつに分け、1つ目のグループには、メンタルトレーニング、別のグループには、実際にピアノ練習をしてもらいました。

    その結果、課題曲の演奏について、どちらも実際に効果があることがわかりましたが、やはり、実際にピアノ練習をした方が、わずかに効果が高かったそうです。

    しかし、その差は、評価なので、どの程度かはわかりませんが、「わずか」です。

    つまり、イメージトレーニングには、実際の練習ほどではないにしろ、相当の効果がある、ということです。

    そうであれば、イメージトレーニングを活用しない手はありません。

    もしかしたら、同じ練習、同じ仕事、同じ勉強をしていても人によって差が出るのは、それ以外の時間のイメージトレーニングも影響しているかもしれません。

    イメージトレーニングを活用できるかどうは、私達の工夫次第です。

    さっそく、今から行動しましょう。

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  • 質問力を実験で検証

    2023年10月16日

    こんにちは。

    弁護士の谷原誠です。

    このメルマガの読者であるあなたは、質問の力については、十分にご存知のはずです。

    質問は、質問をされた人の思考をコントロールする力があります。

    では、その力は、実験により証明されているのでしょうか。

    こんな研究があります。

    オハイオ州立大学の社会心理学者であるアンソニー・グリーンワルド氏は、被験者電話をかけ、選挙の前日に、「あなたは明日、投票に行きますか?」と質問したそうです。

    その結果、質問されたグループが投票に行った確率は、86.7%、質問されなかったグループが選挙に行った確率は、61.5%だったそうです。

    たった一つ質問されただけで、人々の行動にこれだけの差が出た、ということです。

    この結果は、質問の力によって説明が可能です。

    質問されると、人は、「質問されたことについて考えて、答えを出そうとする」という性質を持っています。

    「あなたは明日、投票に行きますか?」と質問されると、「さて、私は明日選挙に行くだろうか、行かないだろうか」と二者択一で考えて、答える、ということです。

    つまり、翌日の選挙について考える、ということであり、それだけで、脳に翌日の選挙が埋め込まれて、選挙に行く確率が高まることになります。

    しかし、質問の力をよく理解していれば、更に効果的な質問方法に気が付きます。

    電話をかけた時の質問を、「選挙で投票することが、なぜ大切だと思いますか?」などと質問することです。

    すると、「選挙に行くべき理由」について、考えることになります。

    選挙に行くべき理由について考えるわけですから、より一層、選挙に行く確率が高まるはずです。

    このように、たった一つの質問によって、他人に影響を及ぼすことができる、ということを憶えておきましょう。

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  • 環境を変えてやる気UP!

    2023年10月09日

    仕事や勉強、デスクで何かに集中しなければならないのに、なぜかやる気がでず、集中できないことはないですか?

    もちろん、あるでしょう。

    安心してください。人間ですから。

    そんな時、喫茶店など、普段と異なる場所に行くと、集中できたことはありませんか?

    私もあります。

    この現象は、人間の性質っぽいぞ、ということがわかる研究があったのでシェアします。

    マイアミ大学の研究で、132人の被験者の行動を3ヶ月~4月にわたり記録しました。

    すると、場所の変化が高いほど、ポジティブな感情が高まるという結果になったそうです。

    また、MRI検査の結果によると、環境の変化と脳の報酬系に関わりがあるという結果になったそうです。

    脳の報酬系が活性化すると、やる気が出たり、幸福感を感じたりするということです。

    この結果から考えると、普段仕事をしている環境でやる気が出ない時は、外に出て、図書館や喫茶店などに行くと、脳の報酬系が活性化され、やる気が出てくる可能性がある、ということです。

    自宅や職場でも、使えるかもしれません。

    普段、自宅の書斎で仕事をしていて、やる気が出ないとき、リビングのテーブルで仕事を始めてみると、やる気が出る可能性がある、ということです。

    普段の仕事や勉強で、なぜかやる気が出ない場合には、この方法を試してみましょう。

    とにかく私達は、怠惰です。少しでも楽をしようとします。

    外的刺激をとことん利用して、自分をコントロールしましょう。

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  • ハイパフォーマンスを発揮する

    2023年10月02日

    仕事や家事を嫌々やっている人もいるとは思いますが、できる限りパフォーマンスをアップしたい、と考えている人も多いと思います。

    「ハイパフォーマー思考 高い成果を出し続ける人に共通する7つの思考・行動様式」(増子裕介 (著), 増村岳史 (著))では、大手企業のトップ人材からトップアスリートまで、1000人を分析し、ハイパフォーマーに共通する要素を教えてくれています。

    それは、以下の7つです。

    (1)「なんとかなる」と思ってやってみる

    (2)柔軟に方向転換する

    (3)自分とは異なる価値観や文化を認め、受けいれる

    (4)仕事を「プレイ」する

    (5)「新たに学ぶこと」から逃げない

    (6)人との縁を大切にする

    (7)物事を斜めから見る

    (1)の「なんとかなる」と思ってやってみる、は、文句なしですね

    行動を起こさない人がハイパフォーマーのはずがありません。

    頭で考えてばかりの人は、とにかく行動を起こしてみましょう。

    行動を起こすと、うまくいかないことや失敗、障害に遭遇します。

    そうしたら、(5)で色々と学び、(3)他人の意見なども取り入れ、(7)異なる観点から考えてみて、(2)柔軟に方向転換することも検討することになります。

    そして、その過程を(4)楽しんで行います。

    私達は、自分一人の力では、たいしたことを達成することはできません。

    他人の協力が必要です。

    他人の協力を得るためには、(6)ご縁を大切にすることが必要です。

    上記の7つの要素は当然のことを言っているようにも思えますが、全ては相互に関連しあっており、参考になります。

    ポイントは、
    ・とにかく行動し、
    ・自分の考えに固執せずに柔軟に考え、
    ・対人関係を大切にする
    ということになります。

    どこか欠けているものがある人は、重点強化しましょう。

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  • ソーシャル・ジェットラグ

    2023年09月25日

    海外に行くと、時差ボケが起こることがあります。

    体内時計が乱れ、体調に不調を起こす現象です。

    この時差ボケの英語を日本語表記にすると、「ジェットラグ」ということになると思いますが、このジェットラグは、実は、海外に行かず、日本にいても起こることがあります。

    それは、「ソーシャル・ジェットラグ」です。

    このソーシャル・ジェットラグは、就寝・起床時間のズレによって起こるものです。

    たとえば、平日は学校や会社、家事などがあり、決まった時間に就寝・起床をしている人が多いと思います。

    しかし、慢性的な寝不足であり、それを休日に取り戻そうとして、遅く起床をするとします。

    そうすると、睡眠時間における中央値が後ろにずれてしまい、時差ボケが起きる、という考え方です。

    その結果、月曜日の朝、起きるのが辛かったり、日中眠かったり、という現象が起きる、ということです。

    時差ボケを経験した人はわかると思いますが、時差ボケは、1日では治らないことが多いそうです。

    ある程度、時間がかかる、ということですね。

    そうすると、1週間のうち、数日を使っていまします。

    そして、また、週末にソーシャル・ジェットラグが起きてしまう、という繰り返しとなります。

    そう考えると、時間を有効活用するために、やはり、就寝時間及び起床時間を一定に保つことが重要になるわけで、常に睡眠時間を十分に確保し、決まった時間に就寝・起床することが大切、という昔から言われてきた考え方に戻ってくるわけです。

    私は、時間術の観点から、睡眠時間の確保を重視していますので、平日も週末もだいたい朝5時頃起床しています。

    ソーシャル・ジェットラグもありません。

    この概念を知って、早寝早起きの週間を続けようと改めて思いました。

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  • とにかく物事を始める方法

    2023年09月19日

    あなたは、こんなことがないでしょうか。

    ・仕事
    ・勉強
    ・家事

    などで、「やらないといけないのに、どうしてもやる気がでなくて始められない」

    そんな時、どうしますか?

    「よし!やるぞ!」

    自分を鼓舞してなんとか始めようとするでしょう。

    しかし、それでもなかなか始められないものです。

    私の場合、朝起きてすぐに仕事をバリバリしたいと望んでいます。

    それができた時期もありましたが、今は、そうでもありません。

    睡眠により副交感神経優位になっており、頭も明晰ではありません。

    そこで、どうするか、ということですが、怪我をしないようストレッチをした上で、無理やり心拍数を上げる運動をします。

    以前は、バーピージャンプでしたが、今はケトルベルです。

    心肺機能が苦しくなるくらいの運動を無理やりします。

    そうすると、血流が良くなって、交感神経優位になり、一気に目が覚め、やる気が出てきます。

    これは、どういうことかというと、私達は、自分の内側から精神の力によってやる気を出そうとしますが、人間は、そういうふうにはできていない、ということです。

    つまり、私達は、身体を動かせば、それに合わせるように脳が動き出す、ということです。

    カリフォルニア大学の研究によると、人間は、何かをしようと思う「脳の意識」の信号よりも、動作の信号の方が平均で0.35早い、という結果になったそうです。

    しかし、その動作自体が難しい、と思うかもしれません。

    その場合には、動作の第一歩を最も簡単な作業にすることです。

    例えば、

    ・仕事であれば、パソコンを開いてスケジュールを確認する。

    ・勉強であれば、単語帳を持って歩きながらぶつぶつ言ってみる。

    ・家事であれば、スプーン1本洗ってみる。

    などです。

    そうすると、その動作に合わせて、ようやく脳が動き出し、「では、次に●●をしよう」などと指令が出てくる、ということです。

    私のように、寝起きで激しい運動をすることなどはハードルが高いと思うかもしれません。

    しかし、それも同じです。

    「とりあえず1回でいいからやろう。途中やめてもいい」と自分に言い聞かせて始めます。

    そうすると、途中でやめると自分がダメ人間に思えて自尊心が傷つくので、結局最後までやってしまいます。

    ゆるく0から1に進めるのがコツです。

    普段、意識したことがない人は、試してみてください。

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  • 2種類の自己肯定感

    2023年09月04日

    「自己肯定感」という言葉があります。

    自分を肯定する感覚のことですね。

    自己肯定感が低いと、自分を認めることができないので、

    ・自信がない

    ・失敗すると、「自分はだめだ」などと更に自信がなくなる

    ・「どうせ失敗するよ」などと物事に挑戦しなくなる

    など、マイナスの影響が出ます。

    そこで、自己肯定感を高めたいと考えるのですが、注意しなければならないことがあります。

    それは、自己肯定感には、「他律的自己肯定感」と「自律的自己肯定感」がある、ということです。

    他律的自己肯定感というのは、他人から褒められたり、評価されたり、という他人からの評価や他人との比較によって承認欲求や自己重要感などが高まることによって満たされるものです。

    自律的自己肯定感は、自分の基準に照らして、自分を評価できるかどうか、という自己完結型の自己肯定感です。

    他律的自己肯定感は、他人の存在を必要としますので、褒められたり、高い評価を得たり、他人よりよい成績をあげたりしなければ高めることができません。

    ということは、例えば、親や上司などから褒められれば高まり、叱られれば低下する、という不安定なものになります。

    自分でコントロールすることができない、ということです。

    また、他人からコントロールされやすくなる、ということです。

    自己肯定感を高めたいがために、他人から褒められるような行動を取り、他人からの頼み事を断りづらくなる、ということです。

    自律的自己肯定感で生きている人は、自己完結型ですので、

    ・精神が安定し、

    ・他人を嫉妬しにくくなり、

    ・自己コントロール能力が高い

    という傾向にあります。

    例えば、私の趣味の筋トレで言うと、筋肉をつけて他人に見せ、他人から「すごい」などと言ってもらうことで自己肯定感を満たそうとするのが「他律的自己肯定感」に影響されている人です。

    そうではなく、他人から「すごい」と言われてもたいして自己肯定にはならず、それよりも昨日よりも1キロでも重いウエイトを挙げられた時に「自分は成長している」と強い自己肯定感を感じるのが「自律的自己肯定感」に影響されている人です。

    他律的自己肯定感も行動の原動力になるので有益ではありますが、それだけに縛られず、自律的自己肯定感で自己肯定できるよう自分をコントロールしておくのが望ましいと思います。

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  • 『最高の人生の見つけ方』に学ぶ質問力

    2023年09月01日

    『最高の人生の見つけ方』という映画があります。

    モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンの名優二人が出演しています。

    モーガン・フリーマンがジャック・ニコルソンに2つの質問をします。

    「魂が天の門を通ると、神が二つの質問をする。」

    (1)自分の人生で喜びを見つけたか?

    (2)自分の人生は誰かに喜びをもたらしたか?

    ここでは、映画の内容には触れません。

    これらの質問について考えてみます。

    人がする質問には、情報が詰まっています。

    例えば、上記の質問は、ともに「人生における喜び」について質問しているものであり、それが人生にとって重要であることを前提にしています。

    人によって価値観が違いますので、この場面で、次のように質問する人もいるかもしれません。

    (1)自分の人生で十分な富を得たか?

    (2)自分の人生は他人に富を与えることができたか?

    あるいは、次のように質問する人もいるかもしれません。

    (1)自分の人生で家族がいて幸せだったか?

    (2)自分の人生で家族を幸せにできたか?

    このように、自分の価値観によって、質問が異なってくる、ということになります。

    また、この2つの質問によって、質問者は、「自分が喜びを得て、かつ、他人にも喜びを与えるべきである」という価値観を持っていることがわかります。

    人によっては、自分が喜びを得ることこそ目指すべき人生である、と考えるかもしれません。

    そして、これまで何度も書いているように、質問は、他人の考えを特定の方向へ誘導するものです。

    こう考えると、質問を発する際には、「この質問には、自分の偏見が入っていないだろうか」と自分に問い続けることが大切だと言えるでしょう。

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  • 対人力を上げる簡単な方法

    2023年08月21日

    今回は、「対人力をアップさせるとても簡単な方法」です。

    「対人力」というのは、コミュニケーション力もそうですし、プレゼン力、交渉力もそうです。

    対人力をアップさせるとても簡単な方法は、「身体を使う」ことです。

    私達は、脳で考えて、それを身体に命令し、そして、話し、行動をしていると思っています。

    だから、どんな態度で、どんな視線で、どんな声で、相手と話すかは、脳で決めていると思っています。

    しかし、実は、身体の状態を変えることで、それらを一気に変えることが可能となります。

    ハーバード大学のカディ教授らが行った実験では、「堂々とした姿勢をさせるグループ」と「縮こまった姿勢をさせるグループの2つのグループに分け、その姿勢を1分間持続したあとに擬似的な就職の面接をしてもらうという実験をしました。

    すると、評価は、面接前に「堂々とした姿勢をさせたグループ」のグループのほうが高くなり、被験者本人たちの自信やパワフルさに関する自己評価も高くなったということです。

    近々面接がある方は良かったですね。面接の前にしばらくの間、堂々とした姿勢を取るだけで採用の可能性が上がるのです。

    面接だけではありません。

    プレゼンの前、スピーチの前、交渉の前、私の場合は裁判の前、それらの前にしばらくの間、堂々とした姿勢を取るだけで、全てのパフォーマンスがアップする、ということです。

    つまり、対人力がアップする、ということになります。

    とても簡単な方法ですね。

    これは、心と身体は一致していなければ気持ちが悪いので、不一致を解消しようとする「認知的不協和解消理論」です。

    そして、どちらに一致させるかというと、身体の方に一致させることになるのです。

    この性質を利用すると、自信をつけたければ自信があるように振る舞い、元気な人になりたければ、無理にでも元気に振る舞う、ということになります。

    「なりたい自分」があるのであれば、「もうなっている」ように振る舞うということです。

    この心と身体の関係を知ると、色々なところに応用できますので、自分なりに工夫してよりよい人生にしていただければと思います。