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  • 認知症ドライバーの交通事故の責任は誰に?高齢者自動車運転問題を考える

    2016年06月28日

    近年、高齢者ドライバーによる交通事故や危険運転が急増しています。
    家族としては当然、心配になります。

    そこで今回は、高齢の父親の自動車運転を止めさせたいという男性からの質問にお答えします。

    Q)今年、父が82歳になりました。もともと頑固オヤジな人でしたが、年を取るにつれ、さらに拍車がかかったような気がします。ところで最近、ニュースなどで高速道路の逆走や、高齢者の起こした交通事故を見ると心配です。先日も、父の隣に乗ったのですが、ヒヤっとすることがありました。父に運転を止めさせるようにできないでしょうか? 法律の話をすれば納得するかもしれないので、高齢者に関する法律や規制などあれば教えてください。

    A)2014年6月、改正道路交通法が施行されています。これは、運転に支障を及ぼす可能性のある病気の人に病状の申告を義務化したもので、てんかんや認知症、アルコール中毒などの場合、運転免許の停止や取り消しができるようになりました。しかし、あくまでも病気に関する申告であり、年齢の制限などはありません。また、高齢者の自動車免許を禁止・制限する法律もありません。

    高速道路での逆走の70%が高齢者ドライバー!?


    東日本・中日本・西日本など高速道路6社の調査によると、2011(平成23)年~2014(平成26)年の高速道路会社管内における交通事故または車両を確保した件数は739件もあったということです。

    実際には、確認されなかったケースも含めれば、さらに件数は多いということでしょう。

    また、特徴としては以下のことが確認されています。

    ・内訳は、平成23年が203件、平成24年が202件、平成25年が136件、平成26年が198件
    ・約半数がインターチェンジやジャンクションで逆走を開始
    ・65歳以上の高齢者によるものが約70%
    ・認知症の疑いのある人は約10%
    ・精神障害や飲酒などの状態を含めた割合は15%
    ・突出して発生件数が多い地域、箇所は認められない

    高速道路各社では、警察や学識経験者とも連携を取りながら逆走原因の分析や対策強化を行っているようですが、数字からは、まだそれほど大きな効果は出ていないようです。

    高齢者の交通事故による死者数は増えている!?


    次に、高齢者の交通事故に関する統計データを見てみます。

    警察庁が公表している「平成26年度年中の交通事故死者数について」の統計によると、平成26年度中の65歳以上の高齢者の死者数は2193人で、全体に占めるは53.3%。
    統計がある昭和42(1967)年以降で最も高くなっています。

    最新のデータとしては、2015年11月に公表された「交通事故統計(平成27年10月末)」(警察庁)によると、高齢者の死者数は1752人で、全体に占めるは割合53.2%になっています。

    全体に占める割合には変化が見られず、相変わらず死者数の半数以上が高齢者となっています

    内訳を見ていくと、自動車乗車中が516人で約30%、歩行中が796人で約45%、自転車乗車中が306人で約18%となっています。

    また、警視庁がまとめた「高齢運転者が関与した交通事故発生状況(平成26年中)」によると、東京都内における交通事故発生件数は3万7184件で、そのうち65歳以上の高齢者の割合は20.4%というデータが出ています。

    なお、高齢者の事故では高速道路での逆走のほか、ブレーキとアクセルの踏み間違い、自動車での鉄道の線路走行なども起きています。

    法律では危険運転をどう処罰しているのか?


    では、法律では危険運転をどのように処罰しているのでしょうか?

    前述したように、2014年6月に道路交通法が改正されています。
    これは、運転に支障を及ぼす可能性のある病気の人に病状の申告を義務化したもので、法改正から1年で運転免許の取り消し・停止などの行政処分を受けたケースは7711件にものぼっています。

    その内訳は、「てんかん」が最多で2313件、次いで「認知症」の1165件、「統合失調症」の1006件、「再発性の失神」の926件の順となっています。

    改正道路交通法では、具体的な病気として、てんかん、統合失調症、睡眠障害、認知症、アルコール・薬物中毒などを規定しています。

    虚偽申告した場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
    ここまで見てきたように、確かに高齢者ドライバーの運転には高いリスクがともないます。
    しかし、日本の場合、ご存知のように自動車免許は18歳から取得可能ですが、年齢の上限はありません。

    ただし、70歳以上のドライバーは高齢者講習と教習を受ける必要があります。
    これに通過しないと、免許を返納しなければいけません。

    また通常、自動車免許は5年ごとの更新が義務付けられていますが、70歳以上の場合は3年ごとの更新になっていることにも注意が必要です。

    なお、運転免許を自主返納した場合には「運転経歴証明書」を申請することができます。
    この、運転経歴証明書を高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店や美術館などで提示すると、さまざまな特典を受けることができようになっています。

    年による衰えは、認めたくないところかもしれません。

    また、生活に車が必要、ということもあるかもしれません。

    しかし、いい年齢になって、他人に迷惑をかけることは避けなければなりません。

    認知症の高齢者が運転をして交通事故を起こした場合、場合によっては、同居の家族が「監督義務違反だ」として訴えられかねません。

    高齢者は、どうしても運動能力が低下します。家族や他人に迷惑をかけないよう、今一度自分の運転能力を見直した方がよいと思います。

  • 他人の毛を無断で抜くと傷害罪?切ると暴行罪?

    2016年06月21日

    人を傷つける罪として、刑法には「傷害罪」と「暴行罪」があります。

    今回は、この2つの罪の違いについて、「抜く」と「切る」をテーマに解説します。

    一体、何を抜くのでしょうか? 何を切るのでしょうか?

    「電車で女性の髪切った疑い 高2男子逮捕、神奈川」(2016年6月20日 産経新聞)

    神奈川県警緑署は、電車内で女性(25)の髪をはさみで切ったとして、横浜市旭区の高校2年の男子生徒(17)を暴行の疑いで現行犯逮捕しました。

    事件が起きたのは、6月20日午前7時40分頃。
    JR横浜線の中山-鴨居間を走行中の電車内で、男子生徒が立っていた女性会社員の髪を背後からはさみで切ったところ、これに気づいた女性が鴨居駅で降りた男子生徒を取り押さえ、駅員に引き渡したようです。

    男子生徒は、「性的欲求を満たすためにやった」と容疑を認めているということです。

    性的欲求は人それぞれですね。

    それは、ともかく
    では、条文を見てみましょう。

    「刑法」
    第204条(傷害)
    人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
    傷害罪とは、「人の身体を傷害する」ことで成立する罪です。

    通常、傷害というと肉体を傷つけることと思う人が多いでしょう。
    ところが、刑法では「身体」とは肉体と精神的機能の両方をいいます。
    そして、「傷害」とは、人の生理機能に障害を与えること、または人の健康状態を不良に変更することとされます。

    過去の判例には次のようなものがあります。

    ・皮膚の表皮離脱(大判大11・12・16集1-799)
    ・中毒症状・めまい・嘔吐させた(大判昭8・6・5集12-736)
    ・病毒の感染(最判昭27・6・6集6-6-795)
    ・陰毛の毛根からの脱取(大阪高判昭29・5・31高集7-5-752)
    ・失神させた(大判昭8・9・6集12-1593)
    ・処女膜の裂傷(大判大3・7・4録20-1403)
    ・無言電話等により人を極度に恐怖させて精神衰弱症に陥らせた(東京地判昭54・8・10判時943-122)
    ・自宅から隣家に居住する被害者に向けてラジオの音声や目覚まし時計のアラーム音を鳴らし続けて精神的ストレスを生じさせ、慢性頭痛症、睡眠障害等を負わせた(最決平17・3・29集59-2-54)

    一方、カミソリで髪を根元から切り取った場合は、傷害罪よりも軽い暴行罪と認められた判例もあります(大判明45・6・20録18-896)。

    「刑法」
    第208条(暴行)
    暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
    毛を抜けば生理機能に障害を生じるが、切っただけでは生理機能に障害が発生することにはならないと判断されるということです。

    ということは、他人の髪の毛でも眉毛でも鼻毛でも、すね毛でも胸毛でも、故意に抜いたら傷害罪、切ったら暴行罪になる可能性があるわけですね。
    ちなみに、爪も同様です。

    ただし、髪を切った事例で傷害罪にあたるとした判例もあり(東京池判昭和38・3・23)、髪を切った場合に傷害罪なのか、暴行罪なのか、はっきりしません。

    法律って、わかりにくいですね~。

  • 放火をしたのに器物損壊罪で逮捕された真相は!?

    2016年06月15日

    火をつけたのに放火罪にならなかった、という事件が起きたようなので解説します。

    では、何の罪に問われたのでしょうか?

    「“間違いありません”アパートのゴミ箱を燃やした住民の無職女を器物損壊容疑で逮捕 奈良・香芝市」(2016年6月14日 産経新聞)

    奈良県警香芝署は6月13日、自分が住むアパートのごみ箱に火をつけて焼損させたとして、同県香芝市の無職の女(41)を器物損壊容疑で逮捕しました。

    女は、「間違いありません」と容疑を認めているということです。

    事件が起きたのは、6月10日午前6時頃。
    女は自分が居住するアパートの敷地内に置かれた金属製のごみ箱(高さ115センチ、幅122センチ、奥行き63センチ)内のごみに火をつけ、ごみ箱の一部を焼損させたようです。

    同署によると、防犯カメラから容疑者が浮上。
    5月26日と6月3日にも同じごみ箱が燃える不審火があったことから、同署で関連を調べているということです。
    さて、この事件について1つの疑問が湧きます。
    容疑者の女は火をつけているのに、なぜ放火罪ではなく器物損壊罪なのでしょうか?

    まずは、放火罪から見ていきましょう。

    放火罪については以前にも解説しています。
    「放火は殺人より罪が重い!という都市伝説の真相は!?」
    https://taniharamakoto.com/archives/1624

    刑法では「放火及び失火の罪」として、第108条から第118条に規定されています。
    以下に簡単にまとめます。

    ・第108条(現住建造物等放火罪)…実際に人が住居として使用しているか、人が中にいる建造物等に放火して焼損させる罪。

    ・第109条(非現住建造物等放火罪)…実際に人が住居として使用していないか、人が中にいない建造物等に放火して焼損させる罪。

    ・第110条(建造物等以外放火罪)…前2条に規定するもの以外の物に放火して焼損させる罪。

    ・第111条(延焼罪)…他人所有の現住建造物や非現住建造物などに延焼させた場合に加重される法定刑。

    ・第112条(未遂罪)
    ・第114条(消化妨害罪)
    ・第116条(失火罪)
    ・第117条(激発物破裂罪)
    ・第118条(ガス漏出等罪)

    今回の事件で抵触する可能性があるのは第110条です。

    「刑法」
    第110条(建造物等以外放火)
    1.放火して、前2条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
    2.前項の物が自己の所有に係るときは、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
    この罪には、「よって公共の危険を生じさせた」ことが必要となっています。
    放火するだけでは足りず、具体的な公共の危険が発生することを必要とすることから、「具体的危険犯」といわれます。

    「公共の危険」とは、不特定・多数人の生命・身体・財産に脅威を及ぼす状態であるとされています(最高裁平成15年4月14日判決)。

    たとえば、駐車場内で放火した場合、近くの自動車やごみ集積場などの可燃物に延焼してハリウッド映画のような危険が及ぶ場合には、放火罪が成立します。

    報道によると、今回の事件は、

    「居住するアパートの敷地内に置かれた金属製のごみ箱内のごみに火をつけ、ごみ箱の一部を焼損させた」

    ということなので、近くの住居や樹木等に延焼する危険があるとはいえなかった、ということで「公共の危険を生じさせた」とまでは言えないと判断され、放火罪の適用が見送られたのではないでしょうか。

    そして、炎でゴミ箱の一部を毀損した、ということで、器物損壊容疑での逮捕になったのだと思います。

    第261条(器物損壊等)
    前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
    ちなみに、放火罪は前述の第108条では最高刑が死刑で、現行法上では「殺人罪」(第199条)と同じ法定刑である重罪ですから、絶対にやってはいけません。

    火をつけるべきは、自分のハート、やる気のスイッチですね。

  • 幼稚園児の死亡事故で園長に有罪判決:業務上過失致死傷罪

    2016年05月31日

    幼稚園での事故により園児が死亡した事件で、園長に有罪判決が出たようです。

    今回は、学校事故と刑事事件について解説します。

    「元幼稚園長のみ有罪、愛媛 川遊び事故死判決、2人無罪」(2016年5月30日 共同通信)

    2012年、愛媛県西条市で宿泊保育中に川遊びをしていた私立幼稚園の園児らが流され、当時5歳の男の子が死亡、2人がケガをした事故について、業務上過失致死傷の罪に問われた当時の園長や教諭ら3人の判決がありました。

    松山地裁は、当時の園長(75歳)にのみ罰金50万円(求刑罰金100万円)の判決を言い渡し、共に起訴された教諭ら2人は無罪(いずれも求刑罰金50万円)としたとのことです。

    裁判長は判決理由の中で、「上流の天候を確認せず、遊泳場所の増水の危険性がないと判断したのは園長として安易な態度だった」と指摘したということです。

    では、条文を見てみましょう。

    「刑法」
    第211条(業務上過失致死傷等)
    1.業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

    今回は、宿泊保育中だということですので、園長は業務中という認定をされています。

    そして、園児に川遊びをさせる際には、川に流されてしまう可能性があるわけですから、自らあるいは教諭をして、常時看視し、監督しなければならないことになります。

    この注意義務を怠った場合には、業務上必要な注意を怠った、ということで、業務上過失致死傷罪が成立する可能性があります。

    教諭2人は無罪が言い渡されていますが、この理由は明らかにはなっていません。
    学校における子供の事故については以前にも解説しています。

    詳しい解説はこちら⇒
    「学校での柔道事故で8150万賠償命令【国家賠償法】」
    https://taniharamakoto.com/archives/2031

    「学校での人間ピラミッドや組み体操事故の法的責任は?」
    https://taniharamakoto.com/archives/2062

    学校(保育所)の管理下における子供の事故、災害では、被害者や親は学校に損害賠償請求することができます。

    この場合、公立校であれば国家賠償法、私立校ならば民法715条が適用されます。

    ちなみに、学校(保育所)の管理下とは、授業中(保育所における保育中を含む)、部活動や課外授業中、休憩時間(始業前、放課後を含む)、通学(通園)中などが該当します。

    今回も、幼稚園、園長、教諭などに対しては、刑罰の他、民事の損害賠償請求ができる可能性があります。
    子供たちが傷つかず、安全に学校(保育所)生活が送れるよう、運営者を含めた関係者には今一度、注意義務の徹底を図ってほしいと思います。

    学校事故のご相談は、こちらから。
    http://www.bengoshi-sos.com/school/

  • ドローンを飛ばす時の法規制について

    2016年05月24日

    最近、話題のドローンですが、誰もがどこででも自由に飛ばせることができるのでしょうか?

    今回は、ドローンと航空法について解説します。

    「祭りでドローン、男を書類送検…改正法初適用」(2016年5月20日 読売新聞)

    岐阜県警は5月19日、国の承認を受けないまま、祭り会場で小型無人機「ドローン」を飛ばしたとして、専門学校生の男(20)を航空法違反の疑いで岐阜地検大垣支部に書類送検しました。

    男は4月2日午後4時頃、同県大垣市の公園で開催されていた「大垣市すのまた桜まつり」の会場で、国土交通相の承認を受けずにドローンを飛ばした疑いです。

    ドローンは墜落しましたが、けが人はいなかったようです。
    男は、「桜がきれいで、空撮した映像を見たかった」などと話し、容疑を認めているということです。

    同県警によると、2015年12月施行の改正航空法で禁じられた、祭りなど人が多く集まる場所でのドローン飛行を巡って同法が適用されたのは全国で初めてとしています。
    そもそも、ドローン(Drone)とはミツバチのオスバチを表す言葉だそうで、急加速や急停止、急転回にホバリングといった飛行性能から名付けられたようです。

    ドローンはラジコンとは違い、遠隔操作やコンピュータ制御による自動操縦で飛行する小型の無人航空機で、以前は軍事用に使われていました。
    それが小型化、低価格化により民間でも使われるようになり、商業用としてはグーグルやアマゾン、ドミノピザなどが配達のテストを始めているようです。

    今では安い物なら1万円以下で買えるようになったため、一般の個人が使い始めたことで墜落事故などさまざまな問題が出てきています。

    2015年4月22日に首相官邸に墜落したものは、実際はドローンではなくラジコンタイプのマルチコプターだったようですが、飛ばした男が威力業務妨害罪で逮捕されたこの事件はメディアでも大きく取り上げられたことから覚えている人も多いでしょう。

    こうした事件を背景に、日本ではドローンの使用を規制するため、航空法を一部改正した「改正航空法」が2015年12月10日に施行されています。

    「改正航空法」
    第2条(定義)
    22.この法律において「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)をいう。
    遠隔操作や自動操縦で飛行させることができるドローンやラジコンで、機体本体とバッテリーの合計が200グラム以上のものを無人航空機とするわけです。(200グラム未満のものは模型航空機に分類)

    次に飛行についてのルールを見てみます。

    第132条(飛行の禁止空域)
    何人も、次に掲げる空域においては、無人航空機を飛行させてはならない。ただし、国土交通大臣がその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないと認めて許可した場合においては、この限りでない。

    1.無人航空機の飛行により航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそ
    れがあるものとして国土交通省令で定める空域
    2.前号に掲げる空域以外の空域であつて、国土交通省令で定める人
    又は家屋の密集している地域の上空
    「航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがある空域」とは、①空港等周辺に設定された進入表面等の上空の空域、②地表または水面から150メートル以上の高さの空域です。(「航空法施行規則」第236条の1)

    「人又は家屋の密集している地域の上空」とは、国勢調査の結果を受け設定されている人口集中地区の上空で、地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通大臣が告示で定める区域を除きます。(「航空法施行規則」第236条の2)

    これらの空域では、国土交通大臣の許可を受けなければ無人飛行機を飛行させてはいけないということです。

    続いて、無人航空機の飛行方法を見てみます。

    第132条の2(飛行の方法)
    無人航空機を飛行させる者は、次に掲げる方法によりこれを飛行させなければならない。ただし、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、次の各号に掲げる方法のいずれかによらずに飛行させることが航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがないことについて国土交通大臣の承認を受けたときは、その承認を受けたところに従い、これを飛行させることができる。
    1.日出から日没までの間において飛行させること。
    2.当該無人航空機及びその周囲の状況を目視により常時監視して飛行させること。
    3.当該無人航空機と地上又は水上の人又は物件との間に国土交通省令で定める距離を保つて飛行させること。
    4.祭礼、縁日、展示会その他の多数の者の集合する催しが行われている場所の上空以外の空域において飛行させること。
    5.当該無人航空機により爆発性又は易燃性を有する物件その他人に
    危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれがある物件で国土交通省令で定めるものを輸送しないこと。
    6.地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそ
    れがないものとして国土交通省令で定める場合を除き、当該無人航空機から物件を投下しないこと。
    簡単にまとめると次のようになります。

    ・空港や住宅地の上空では飛行禁止
    ・日中のみ、ドローンとその周辺を注意深く監視しながら、人と物の距離は30メートルを保って(「航空法施行規則」第236条の2)飛行させること。
    ・多くの人が集合しているイベントなど、人が密集している場所の上空も飛行禁止。
    ・危険物を運んだり、機体から物を落下させてはいけない。

    これらに違反した場合は、50万円以下の罰金となります。(「改正航空法」第157条の4)

    なお、屋内や網などで四方・上部が囲まれた空間では上記のルールは適用されません。

    また、国土交通大臣の許可・承認を受けるには所定の申請書を飛行させる10日前までに国土交通省か各空港事務所に提出する必要があるので覚えておいてください。
    ドローンを飛ばして、自分で空撮写真や映像を撮影できるのは楽しいでしょう。

    しかし、ドローンが人に墜落すれば死傷事故になりかねません。
    また、小型カメラを搭載できることから悪意のある盗撮への懸念や、テロでの使用の危険性も指摘されています。

    今後は、さらなる法律の整備や規制があるかもしれませんが、まずはルールを守り、人を傷つけることないようにドローンを楽しんでほしいと思います。

    以上は、2016年5月24日時点の法律に基づいています。

  • 学校の野球部活動での事故で県に賠償命令

    2016年05月18日

    高校の部活動中の事故により後遺症が残ったとして、被害者が損害賠償請求していた訴訟の判決が出たようです。

    「部活中、打撃投手の頭部に打球…県に賠償命令」(2016年5月14日 読売新聞)

    2011年5月、某県立高校の1年生だった男性が、野球部の練習中、グラウンドで打撃投手を務めていた際に右側頭部に打球を受け、頭蓋骨骨折などの重傷を負った。

    日本高野連は打撃練習時に投手にヘッドギアを着用することを義務付けているが、男性は頭部を保護するヘッドギアを装着していなかったという。

    男性は脳挫傷などの後遺症が残ったとして、県に約2400万円の損害賠償を求めて提訴していた。

    静岡地裁の判決では、「職務上の注意義務に違反して事故を生じさせた」として教諭の過失を認定。
    「指導教諭は注意義務に違反し、職務行為の違法性が認められる」として、県に約890万円の支払いを命じた。
    大切な子供の人生が一瞬のうちに暗転してしまう学校での死傷事故。
    一体、誰に責任があるのでしょうか? 損害賠償請求は誰に対して行うべきなのでしょうか?
    【学校での事故によるケガには災害給付金が支払われる】
    通常、学校や保育所の管理下における子供の事故、災害では、学校や保育所が加入している独立行政法人日本スポーツ振興センターから災害共済給付金(医療費、障害・死亡見舞金)が支払われることになります。

    ・災害共済給付金には、医療費の他、障害見舞金または死亡見舞金が含まれます。

    ・学校や保育所の管理下とは、授業中(保育中)、部活動や課外授業中、休憩時間(始業前、放課後を含む)、通学(通園)中をいいます。
    しかし、大きなケガのため重い障害を負った場合など、災害共済給付金だけでは損害賠償金額をすべて賄えないことが多いという問題があります。

    その場合、被害者と親御さんは学校に損害賠償請求することができます。
    【使用者責任とは?】
    学校で起きた事故で子供が死傷した場合、損害賠償請求する相手として、まず担当教員や部活の顧問教員を想定する方もいると思います。

    しかし、その教員を雇用しているのは学校であり、学校には「使用者責任」があるため、教職員の故意または過失によって生じた事故では、使用者である学校も損害賠償義務を負うことになります。

    公立校であれば「国家賠償法」、私立校ならば「民法第715条」が適用されます。
    損害賠償請求に関しては、「民法第709条」が適用されます。

    「国家賠償法」
    第1条
    1.国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
    「民法」
    第715条(使用者等の責任)
    1.ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
    第709条(不法行為による損害賠償)
    故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

    今回、県に賠償命令が下されたのは、教員が県立高校の公務員だった、ということですね。

    部活動については、「学校の教育活動の一環として行われるものである以上、その実施について、顧問の教諭を始め学校側に生徒を指導監督し事故の発生を未然に防止すべき一般的な注意義務のあることを否定することはできない」(最高裁昭和58年2月18日判決)とされています。

    したがって、部活動において生徒が怪我をした場合、学校側が生徒を指導監督し事故の発生を未然に防止すべき注意義務を怠った場合には、教師や学校に損害賠償責任が発生することになります。

    今回については、日本高野連は打撃練習時に投手にヘッドギアを着用することを義務付けているが、男性は頭部を保護するヘッドギアを装着していなかった、ということで、顧問の教師らの指導監督が不十分であった、と認定されたものと思われます。

    【学校で起きた死亡・重度の障害事故の発生件数】
    次に、平成10~21年度における、中学・高校での体育の授業、および運動部活動での死亡・重度の障害事故の発生件数について、日本スポーツ振興センターが公表している災害共済給付のデータから見てみましょう。

    「中学・高校での体育の授業における死亡・重度の障害事故の発生件数」
    ・陸上競技/87人
    ・水泳/24人
    ・バスケットボール/17人
    ・サッカー/16人
    ・器械体操等/10人
    ・柔道/9人
    ・バレーボール/8人
    「中学・高校での運動部活動における死亡・重度の障害事故の発生件数」
    ・柔道/50人
    ・野球/35人
    ・バスケットボール/33人
    ・ラグビー/31人
    ・サッカー/26人
    ・陸上競技/19人
    ・バレーボール/14人
    ・テニス/14人

    格闘技である柔道や、硬いボールを使用する野球などで事故が多く発生していることが読み取れます。

    もし、授業中、課外活動中などにお子さんが怪我をしたような場合には、加害者である生徒などの他に、教師や学校にも損害賠償できる可能性があることを憶えておきましょう。

    そして、そのような場合には、法律が認めているわけですから、泣き寝入りする必要はありません。

    弁護士などの専門家に相談して、慰謝料など適切な損害賠償金を手にするための対応をされることをお勧めします。

    ご相談はこちらから⇒「弁護士による学校事故SOS」
    http://www.bengoshi-sos.com/school/

  • 自転車で遺失物等横領罪!?

    2016年05月17日

    お魚くわえたドラ猫ならぬ、自転車を担いだ男を追いかけて逮捕したという事件がありました。

    まるで、漫画のようなシチュエーションです…。

    「コンビニ客お手柄 窃盗犯を追跡、実況中継で逮捕」(2016年5月16日 神戸新聞)

    兵庫県尼崎市のコンビニエンスストア駐輪場で、自転車を担いで持ち去ろうとしている男を男性客が発見。

    110番した後、男性客は電話をつないだまま尾行を開始。

    「白い自転車の後輪を持ち上げて押している」「今、公園にいる」などと実況中継しながら、約230メートル離れた公園まで男を追跡したところで、駆けつけた尼崎北署の警察官が占有離脱物横領の疑いで逮捕したようです。

    逮捕されたのは住所不定、無職の男(63)で、同署によると、「ホームレスの友人に取ってきてと言われた」と容疑を認めているということです。
    他人の物を領得すると、横領罪になります。
    領得とは、自己または第三者のものとする目的で他人の物を不法に取得することです。

    横領罪には、「単純横領罪」(刑法第252条)、「業務上横領罪」(刑法第253条)、「遺失物等(占有離脱物)横領罪」(刑法第252条)があります。

    では、今回は占有離脱物横領について条文を見てみましょう。

    「刑法」
    第254条(遺失物等横領)
    遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。
    条文にあるように、遺失物等(占有離脱物)横領罪の対象になるのは、遺失物、漂流物、その他占有を離れた他人の物です。

    ・遺失物……占有者の意思によらないで、その占有を離れ、誰の占有にも属さないもの。
    ・漂流物……水面、または水中に存在するもの。
    今回の事件では、男が担いで持ち去ろうとしたのは所有者のわからない放置自転車だったのでしょう。

    仮に、奪ったのがコンビニのお客さんの自転車だったなら、一時的にコンビニに寄っているだけで、まだお客さんの「占有を離れた」とは言えないでしょうから、「窃盗罪」(刑法第235条)で10年以下の懲役又は50万円以下の罰金になるでしょう。

    また、人が乗っている自転車を暴行や脅迫を用いてひったくったような場合は「強盗罪」(刑法第236条)で5年以上の有期懲役になる可能性があります。

    ところで、どんなものを横領すると遺失物等(占有離脱物)横領罪になるのでしょうか。
    以下に事例をあげます。

    ・窃盗犯人が乗り捨てた自転車(東京高判昭34・8・15高集12-8-845)
    ・逃走中の窃盗犯が落としていった盗品(最判昭23・12・24集2-14-1877)
    ・紙屑屋が購入した紙屑の中に混入していた現金(大判明29・4・14録2-
    4-33)
    ・集配人が誤配した郵便物(大判大6・10・15録23-1113)
    ・生けすから逃げ出した鯉(最決昭56・2・20集35-1-15)
    ※逃げた家畜なども同様
    ・古墳内の宝石、鏡、刀剣(大判昭8・3・9集12-232、大判昭9・6・13集13-747)

    では、次のような一見、占有者がいないような物はどうでしょうか。

    ・旅館内に置き忘れた財布(大判大8・4・4録25-382)
    ・公衆浴場内の遺留品(大判大12・7・3集2-624)
    ・自動車会社の営業所内のゴミ箱の上に遺留されていた靴(高松高判昭25・6・2判特11-204)
    ・ゴルフ場内の池に打ち込んだロストボール(最決昭62・4・10集41-3-221)

    じつはこれらの場合、それぞれ旅館主、公衆浴場主、営業所管理者、ゴルフ場管理者等の占有に属すると判断されます。
    よって、横領罪ではなく窃盗罪が適用されるということになります。
    いずれにせよ、人の物を勝手に担いで手に入れようとしてはいけません。
    担ぐなら、験(げん)や神輿(みこし)にしておきましょう。

  • 迷惑電話は犯罪です

    2016年04月15日

    東京都千代田区にある法律事務所に迷惑電話をかけまくった女が逮捕されたという報道がありました。

    「東京都千代田区にある法律事務所??」

    安心してください、私の法律事務所ではありません。

    それにしても何が原因、問題だったのでしょうか?

    「法律事務所に迷惑電話300回超 35歳女を逮捕」(2016年4月14日 テレビ朝日)

    警視庁は、東京都千代田区にある法律事務所に300回以上も執拗に迷惑電話をかけて業務を妨害したとして、35歳の女を逮捕しました。

    以前、勤務していた大手通信会社で、容疑者の女が上司からパワハラを受けたと会社に訴えたところ、調査を担当した法律事務所は「パワハラはなかった」とする報告書をまとめていたようです。

    その後、女は2014年2月に会社を退社。
    今年の3月4日から9日にかけて、「死んでしまえ」などの電話や無言電話を計約330回、法律事務所にかけていたということです。

    取り調べに対し、「真偽を問うために電話したのであって、業務妨害ではない」と容疑を否認しているということです。
    罪名は報道されていませんが、過去の判例で、中華料理店に3ヶ月足らずの間に約970回にわたって無言電話をかけた事例で「偽計業務妨害罪」を認めた判例があるので(東京高裁昭和48年8月7日判決)、おそらくは、「偽計業務妨害罪」でしょう。

    「刑法」

    第233条(信用毀損及び業務妨害)
    虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

    ちなみに、偽計とは人をあざむく計略のことです。
    詳しい解説はこちら⇒「いたずらが犯罪になる場合とは?」
    https://taniharamakoto.com/archives/1405

    「ウソの注文をすると犯罪になります。」
    https://taniharamakoto.com/archives/1957

     

    なお、いたずら電話であれば、「軽犯罪法」の第1条31号の「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者」が適用される可能性もありますが、今回のように300回以上も迷惑電話をかけて、「死んでしまえ」という暴言を浴びせたことから考えれば、これはとても“いたずら”とはいえない脅迫行為であると判断されてしかるべき、といえます。

    よりによって法律事務所に迷惑電話をかけたとは、相手が悪かったといえるでしょう。

    すぐに証拠化して、刑事告訴されてしまいます。

    こうした迷惑電話で困っている場合には、まず、証拠化します。

    電話がかかってくるたびに、日時、電話の内容をメモします。録音ができるなら、録音します。この証拠が重要です。

    その証拠がある程度の数になったら、刑事告訴をします。

    刑事告訴の仕方がわからない、という時は、弁護士に依頼して行うとよいでしょう。

    相談はこちらから⇒ http://www.bengoshi-sos.com/about/0903/

  • TBSテレビ「ひるおび」取材

    2016年04月06日

    2016年4月5日放送のTBSテレビ「ひるおび」から取材を受けました。

    今日から交通安全週間のため、道路交通法に関する取材でした。

  • 軽い交通違反でも逮捕されることがあります。

    2016年04月05日

    交通違反をして反則金を払わないと、どうなるでしょうか?
    いわゆる“逃げ得”は成立するのでしょうか?

    今回は、交通違反の反則金制度とその仕組みについて解説します。

    「“金がない”“忙しい”出頭拒否の交通違反者26人の逮捕状を一斉執行」(2016年4月1日 産経新聞)

    交通違反の反則金を納めず、再三の呼び出しにも応じない悪質な違反者について、兵庫県警は4月1日から1カ月間にわたり、道交法違反容疑で逮捕状を一斉執行すると発表しました。

    県警は毎年、一斉調査を実施しているようですが、今年の逮捕予定者は、県内の23~59歳の男女26人(計33件の違反)。
    違反の内訳は、携帯電話の使用11件、速度超過7件、一時不停止6件、信号無視5件など。
    年齢別の内訳は40代が9人と最も多く、次いで30代が7人となっているということです。

    どの違反者も「金がない」、「忙しい」などの理由で呼び出しに応じず、県警が10回以上も連絡をしたケースもあったとしています。
    【交通反則通告制度とは?】
    軽微な交通違反、たとえば一時不停止、駐車違反、通行禁止違反、30km/h未満の速度違反、追い越し違反、信号無視などの反則行為をした場合、「刑事訴訟法」に基づき罰則を適用して刑事処分する前に、一定期日までに反則金を納付するという行政的な方法で処理するものを「交通反則通告制度」といいます。

    これは、高度経済成長期の真っ只中の1968(昭和43)年、自動車が飛躍的に普及したことに伴って道路交通法違反件数が増加し、検察や裁判所の業務を圧迫してきたために、交通違反処理の効率化と迅速化を目的に制度化されたものです。

    一般に「反則金制度」と呼ばれるように、反則金を払えば刑罰が科されず、道路交通法違反については控訴を提議されないため、裁判によって審判されない仕組みになっています。
    【交通反則通告制度の手続きの流れ】
    交通違反(3点以下)をすると、その場で警察官から「交通反則告知書」と「反則金仮納付書」を交付されます。

    「青キップ」という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、この交通反則告知書が、いわゆる青キップです。

    納付期限は、青キップを受け取った日を含めて8日間です。
    反則金の仮納付をした場合は、行政手続きは終了となります。

    ここで反則金を払わないと、その後「通告」を受けます。
    通告は、送られてきた告知書に記載してある出頭の期日、場所に反則者が出頭して受けることになります。

    反則金を納付した場合は、ここで行政手続きは終了となります。
    納付期限は、通告を受けた日を含めて11日間です。

    ちなみに、「赤キップ」は交通反則通告制度の対象でない軽車両や歩行者が道路交通法を違反した時や、自動車の場合は行政処分が6点以上の重い違反の時に交付され、刑事手続きにより処分が決定します。
    赤キップを切られれば「略式起訴」されて「前科」がついてしまいます。

    また、無免許運転や酒気帯び運転、酒酔い運転や交通事故を起こした場合も交通反則通告制度の対象外となるため、違反・事故を起こしたその場で現行犯逮捕となります。
    【通告を無視し続けるとどうなる?】
    では、通告を無視・拒否し、出頭しない場合はどうなるのかというと、その後は「通告書」と「本納付書」が何度か送られてきます。

    対応や通知回数は、各地方や地域によって差があるようで、今回の報道にあるように警察から10回以上も通告がある場合もあります。

    それでもなお、無視・拒否し続けた場合は、簡易裁判所や交通裁判所、検察庁などから出頭要請が届きます。
    ここで出頭しない場合は、今回のケースのように悪質な違反者として逮捕され、最終的には否認事件として検察庁に送検される可能性があるのです。
    青キップを切られる違反は、いずれも軽微なものではありますが、「少しくらいなら問題ないだろう」、「自分だけが悪くない」などという考えは通用しません。
    当然、違反は違反です。

    今回、11人は、運転中(停止していない状態)に携帯電話を使用したか画面を注視していたということです。

    このような比較的軽微な違反であっても、通告を無視し続けていると、逮捕されてしまうことがあるのです。

    逮捕された人達は、「え~っ!?」という感じだと思います。

    しかし、国家権力をなめてはいけません。

    十分注意しないといけませんね。

    なお、「軽微な違反」と言いましたが、全て交通の安全のために禁止されているものであり、場合によっては死傷事故などの重大事故につながる可能性もあります。

    明日から、交通安全週間です。

    改めて交通ルールを確認し、交通安全に努めていただきたいと思います。

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