メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 21
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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  • 成功するには流行に敏感になるべきか?

    2014年11月08日

    世の中には、流行に敏感な人と、そうでない人がいます。

    ビジネスでの流行もそうですね。

    インターネットが普及し出す前から飛びついて成功した人、飛びついたけど失敗した人。

    あるいは、インターネットなど全く関係ないのに成功している人、流行に乗り遅れて取り残された人。

    その違いは、どこにあるのでしょうか?

    ビジネスで成功するには、流行に乗った方がいいのか、悪いのか?

    そんなことについてメルマガで書く予定です。

    2014年11月10日に発行しますので、ぜひご登録を。

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  • 合気道式仕事術とは?

    2014年11月05日

    何度かメルマガでもお話したことがありますが、私はいわゆる体育会系。

    大学時代は、体育会の器械体操部で毎日練習に明け暮れていました。

    ですが、幼少期から、武道にも興味を持っていました。

    そんな私が30歳頃から始めたのが、合気道です。現在は二段を持っています。

    合気道という武道からは、身体の鍛錬、技術の修練といったことのほかに、精神的な部分で、大きな示唆を受けています。

    合気道は、ほかの格闘技にはない特徴があります。

    体が小さい人、力が弱い人でも上達できることです。

    格闘技は、体重と筋力がある人が圧倒的に有利であるという現実があります。

    体力があれば、相手が仕掛ける技を力で阻止し、逆にこちらの技で圧倒し、ねじ伏せることができます。

    ですから、ボクシングやレスリングなどでは、体重で階級が分けられ、フェアな条件で競技を行っています。

    一方、合気道の達人は、小柄で高齢の方ばかり。そんな、一見強そうには見えない人に、屈強な男がいとも簡単に投げられ、組み伏せられてしまいます。

    その秘密は、「護身の武道」ともいわれる合気道の技術体系にあります。

    合気道では、自分からは攻撃はしません。筋力を使わず、攻撃してくる相手の力を利用して投げたり、関節を取る武道です。

    相手の力を止めず、押してきたら受け流し、ひっぱられても力の方向を少し変えて投げを打つことができます。相手が強い力で迫ってくるほど、その力を味方にすることができるのです。

    この技術は、様々に応用することができます。一流の柔道家や空手家などの格闘家が、合気道に強い興味を抱き、練習に取り入れていることはよく知られているところです。

    スポーツだけではなく、弁護士の仕事にも合気道の考え方が応用できることがあります。

    例えば交渉。

    交渉は利害の異なる相手と、如何に自分が有利に解決するか、というプロセスです。

    その相手が、自分の要望を勢いに任せて主張し、合意を迫ってくることがあります。

    それに対し、

    正面から「ノー」を突きつけ、「こっちの主張はこうだ」と主張すれば、力と力の対決になります。

    しかし、「合気道式」の交渉術では、・・・・・・・(続きはメルマガで)

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  • 良い楽観、悪い楽観

    2014年10月27日

     

    ビジネス上で問題が起こった場合、何らかの対処をする必要がありますが、その際に「なんとかなる」といって、楽観的に構える人もいます。

    ビジネスでは楽観的な姿勢を保つことが重要なことがあります。

    新しいことを始めた場合、想定と多少異なることが起こるのは普通のこと。必要以上にネガティブになれば何も出来ませんし、周りの人を不安に陥れてしまいます。

    しかし、この楽観的な態度にも、良い例、悪い例があります。

    私は弁護士として、企業再生や、会社整理に関する業務も行っています。そのため、経営危機に瀕した会社の社長が相談に訪れることがあります。

    決算書等の数字を見ると確かに危機的な状況で、このままいくと会社の継続が難しいのは明らかなことも多くあります。

    このような場合、整理をするにしろ、再生のための方策を打つにしろ、早めの対応が大切。社長に「やるなら今しかありません」とアドバイスします。

    しかし、このように助言しても「まだ大丈夫だと思います」「なんとかがんばってみます」と言って、帰って行く人が意外に多いのです。

    相談に来るくらいですから、会社が危機に陥っていることは分かっているはずです。それでも、いざ行動を促すと、危機から目をそらしてしまうのです。

    危機を直視することには恐怖があります。

    そのため、冷静に判断すれば、破綻に向けてまっしぐらの状態にもかかわらず、事実を自分に都合のよいように組み立て、ネガティブな観測を排除。「奇跡が起こるかもしれない」という考えにすがってしまいます。

    一方、厳しい現実を直視した上で、楽観的な人もいます。

    たとえば「この状態で、もし取引先に契約を切られたら、どれだけ売上、利益が下がるのか」「そうなると何ヶ月後にキャッシュがなくなるのか」といった最悪のシナリオを具体的に考えます。

    そして、その場合の対応方法についても考えます。従業員の給料、債権者に対する対策、自身の再就職先や住居などの身の振り方に至るまで、筋道を立てて考えていきます。

    「どうせ生まれた時は裸一貫だ。ダメなら一から出直そう」と楽観的に考えます。

    そして、その上で「資金調達ができたら」、「新しい事業で顧客が得られたら」といった、良いシナリオを組立て、その実現について邁進します。

    いわば、絶望を見つつ、楽観的な方向に進むタイプです。

    そのような経営者のお話を聞いていると、相談を受ける私も「この人は危機を脱することができるのではないか」と思えてきます。そしてなにより、そのような人には人間的な魅力があります。

    楽観的になることは必要ですが、それは現実から目を背けることではありません。

    むしろ、本当に前向きに生きるためには、絶望的な状況を直視し、その最悪の状況に対処する方策を見つけた上で、楽観的に考えることこそ必要なのではないでしょうか。
    「楽観的に構想し、悲観的に計画し、
    楽観的に実行することが物事を成就させ、
    思いを現実に変えるのに必要なのです。」稲森和夫

     

    今回は、ここまでです。

     

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  • 人に期待してはいけない?

    2014年10月21日

    人は人に期待を抱きます。人から認められ、期待された人には、その期待に応えようというモチベーションが生まれます。

    全く知らない人に対しては、あまり期待をすることがありません。

    人に期待するのは、家族や友人、仕事関係など、その人に対してある程度の人間関係があるからです。

    逆に、誰にも期待せず、誰にも期待されない人生は非常に寂しいものだと思います。

    仕事の上で部下に期待する場合でも、その人に頑張ってほしい、ステップアップしてほしいと考えているからです。

    部下がその気持ちを受け取って、期待に応えてくれたときには、自分ができないことをできるようになった時に劣らない喜びがあります。

    しかし、ここに気をつけたいポイントがあります。

    他人へ大きな期待する人は、人に対して失望や怒りを持ちやすいという特徴があることです。

    人への期待値が高いと、期待にそぐわない行動をしたときに「裏切られた」という感情が大きくなるからです。

    期待はあくまで主観です。

    いくら良い動機をもっていても、相手の事情を考えずに勝手に期待し、それができなかったからといって怒ってしまう人は、自分本意の考え方をしているといわざるをえません。

    私ももちろん、部下に対して大きく期待しています。

    そして、その期待に基づいて、いままでよりも難易度の高い仕事を任せたり、責任のある立場に就かせたりといったことをします。

    しかし、私にとって、人への期待は、「こうすべきだ」ではなく「これはできるのではないか」「できて欲しい!」という程度にとどまっており、「できるべきだ。できない時は許さない!」という期待ではありません。

    もし、その期待に部下が応えられなかったら、とても残念です。

    しかし、「裏切られた」という感情は起こりません。

    そして、部下が期待に応えられなかった場合、そうなってしまった原因を探ります。

    原因として考えられることとして、まず自分が思っていたよりもその人に能力がなかったということがあります。これは自分が能力を見誤ったことを示しています。

    あるいは、できなかったことに特別な事情がある場合もあります。

    もしかしたら、その状況にあればその人ではなくても不可能だったのかもしれません。

    できない原因がわかってはじめて、もう一度その人に同じ仕事をさせるべきかを判断することができます。原因に合わせ、適切に次の期待へつなげることができるわけです。

    また、上に立つ人物であれば、期待をかけて人に仕事を任せる場合、それができなかったときにどうするかということもあらかじめ考えておく必要があります。

    その準備が不十分であることの責任は、人に押し付けることはできません。

    信頼でき、期待をかけられる人がいるのはすばらしいことだと思います。

    自分勝手な期待ではなく、成長のきっかけとなるような「良い期待」ができるよう心掛けたいものです。

    「期待はあらゆる苦悩のもとである」(シェイクスピア)

     

    以上、私のメールマガジンからです。

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  • 謝る人の2つのタイプ

    2014年10月13日

    人に迷惑をかけた時、損害を与えてしまった時は、その相手に謝る必要があります。

    しかし、謝ることが得意な人、進んでやりたいという人はあまりいないでしょう。

    謝ることは気持ちの良いものではありませんし、極度の緊張を迫られます。

    また、謝罪には常に相手がおり、その人が許してくれるかどうかはわかりません。

    最近、社会的に責任ある立場の人が、いわゆる「謝罪会見」で頭を下げる光景をよく見ます。

    会見を行うことによって、世間の怒りが緩和される成功例もたまにありますが、会見時の言動で余計に反感を買うことも多いようです。

    謝罪が失敗する理由、良い謝罪の仕方を考える際、まず「謝る」ということがどのような行為なのかということから考えなくてはなりません。

    人が謝る理由には、2つのタイプがあります。

    まず一つは、「謝らないと気がすまないから謝る」というタイプです。

    「謝りたい」という気持ちは、その人の誠実さを示しているようにも見えます。

    しかし、このタイプの謝り方は、相手が何について怒っているのか、ということを度外視し、自己満足の謝り方になりやすいという特徴があります。

    よく、深く頭を下げて謝っても相手が許してくれないとき、「ここまで謝ってるのになんだ!」「じゃあどうしろと言うんだ!」と「逆ギレ」する人がいます。言うまでもなく、こういった態度は相手の気持ちを逆なでします。

    最近の謝罪会見でも、席上で自分の感情を爆発させて謝罪しながら、記者から厳しい追求を受けると態度を変え「あなたにはわからないでしょうね」と言い放った方がいました。会見が逆効果になってしまう事例には、このパターンが多いような気がします。

    謝罪のもうひとつのタイプは、相手の傷付いた心を癒すため、相手の精神的なバランスを取り、心の不全感を補完するために謝るタイプです。

    私は弁護士として、交通事故の損害賠償に関する業務を行っています。

    交通事故の被害者の多くは、道を歩いていたところ、いきなり車にはねられて大怪我をしたり、大切な人を失ったりといった、不条理極まりない損害を受けています。精神的なショックも相当なものです。

    被害そのものは取り返しのつかないものです。しかし、交通事故の被害者の気持ちは、加害者が直接謝ったことで変わります。そして、いいかげんに謝った場合、火に油を注ぐことになります。

    被害が大きい場合は、一度謝っただけでは許してもらえないことがほとんどです。怒鳴られたり、追い返されたりすることもあります。

    ここで、上の1つめのタイプの謝り方なら、「俺が土下座すればいいのだろう」と謝罪に伺い、その場で怒鳴りつけられるようなことがあれば「ここまで謝っているのに」となるでしょう。

    しかし、相手の気持ちを慰謝することが目的で謝っている人は、一度や二度門前払いされても、相手の気持ちが癒されるまで何度でも謝罪するはずです。

    謝罪を繰り返すうち、次第に被害者の気持ちには変化が生じます。

    もし、誰かに謝らなくてはならない場面に直面した場合、自分本位の謝り方をしていないか、相手の気持ちになって考えられているかを、常に自分に問うべきですね。

    その姿勢が謝罪の態度に表れることで、被害者の心は少しずつ癒され、精神のバランスが回復して、許す気持ちが芽生えるのです。

     

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  • 本田宗一郎に学ぶ 成功するのになぜ下積みが必要か?

    2014年05月18日

    今回は、本田宗一郎さんについて取り上げてみたいと思います。

    説明するまでもないでしょうが、本田さんはホンダ自動車の創業者。「ドリーム」「スーパーカブ」など、革新的な国産オートバイを開発し、四輪自動車へ進出。ホンダを世界的企業に育て上げました。

    本田さんから感銘を受ける部分はいろいろありますが、今回は、「下積み」に関する考えを紹介します。少し長いですが、本田さんの言葉を引用しましょう。

    「『下積みは嫌だ、すぐに華々しい仕事がしたい』という人がいるが、そういう人は苦労した経験がないので、ちょっと嫌なことがあると、すぐに諦めて挫折してしまう。

    下積みが長い人は根性が据わっているので、ちょっとやそっとのことではへこたれない」(「私の履歴書 本田宗一郎 夢を力に」(日経ビジネス文庫)より)

    実に本田さんらしい言葉です。

    本田さんは、旧制小学校を卒業後、自動車修理会社に就職しましたが、そこでまず社長から命じられたのは「子守」。

    車に触らせてすらもらえず、赤ちゃんをあやすだけの仕事は半年続きました。

    その後、修理の仕事を任されるようになると、堰を切ったように仕事に打ち込み、めきめきと頭角を現しました。独立後は、ピストンリングやエンジンを製作。自社製エンジンを自転車に搭載したバイクを開発して、その名を知られるようになりました。

    10代から20代にかけての下積み時代は本田さんの財産となりました。会社が大きくなり、大学卒の技術者が入社するようになっても、本田さんの知識・技術には誰も太刀打ちできなかったといいます。

    技術面だけではありません。戦後の物資不足、資金繰り、法規制など数々訪れた危機に際しても、持ち前のパワーで会社を引っ張っていきました。

    そのパワーの土台となったのが、一見技術者としては不要にも思えるものも含めた下積み時代なのだと思います。

    昨今、下積みという考え方自体が廃れてきているようにも感じられます。ネットベンチャーなど、短期間で脚光を浴びるビジネスがもてはやされたことも影響しているのでしょう。

    確かに、社会に出てすぐに華々しい成功ができればそれにこしたことはありません。しかし、障害がゼロである仕事はありえません。仕事が大きくなれば障害もまた大きくなります。

    困難にぶつかったとき、下積みを経ていない人は乗り越え方がわかりません。失敗を繰り返しながら、自分なりの成功体験を作り上げた人こそ、困難を乗り越えることができます。

    私にも下積み時代と意識している時代があります。司法試験に合格して2年の研修期間はもちろん、弁護士としての活動を始めてからも依頼者との関係に苦労したり、裁判や交渉で窮地に陥った体験、また仕事をいただくことの苦労、などを経験しました。

    20代のころ、資金繰りがつかずに弁護士業務の他に、司法試験予備校の添削をバイトでやったこともあります。

    資格を持っているだけでは何の役にも立ちません。社会の現実とぶつかり、失敗を繰り返しながら、徐々に物事を知っていかなくてはなりませんでした。

    ビジネスの世界は、浮き沈みが激しいものです。下積みを経ている人は、たとえ今、全てを失っても立ち上がります。

    苦労を知らない人がゼロになってしまうと、再び積み上げることができず、潰れてしまいます。

    時代は変わっても、下積みが成功を磐石にするための土台となることを確信しています。

    今、下積みで苦しい思いをしている人は、すでにそのこと自体が、成功へ向かって階段を上っているのだ、と思うようにしましょう。

    最後に本田さんの言葉をもう一つ紹介します。

    「成功は99パーセントの失敗に支えられた1パーセントだ」

    以上です。

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  • 就職活動における体育会系の強みとは?

    2014年05月08日

    ビジネス誌などで、会社の人事担当者の声がよく紹介されています。その中で、採用の際に評価が高くなる人の特徴として挙げられるのが「体育会系」です。これはなぜなのでしょうか。

    実は、私自身も体育会系です。明治大学時代は体育会の器械体操部に所属し、4年間練習に明け暮れた経験を持っています。

    そして、私の事務所に所属する弁護士21人の弁護士のうち、大学体育会にいた弁護士は6人。

    そもそも体育会で弁護士になる人の割合は相当に低いので、私の事務所の体育会率は、かなり高い割合といってよいでしょう。

    採用基準には様々なものがあり、それぞれを勘案し、結果的に体育会系の人が増えたという面ももちろんありますが、体育会に所属していた人材が結果的に評価が高く、採用されています。

    その理由は、2つあります。

    体育会系の人が、表面的に「さわやか」であったり、あいさつができるなどといったことは、大した問題ではありません。それらはビジネスマナー研修で身につけられます。そして、もちろん業務の技術・知識については入社後に学ぶことができます。

    それよりも私が重視するのは、体育会系の特色となっている、ある種の「カルチャー」です。

    まず、体育会系の持つ人間関係のかたち。よく知られていることですが、体育会は上下関係に厳しく、上に対する礼儀については徹底的に教育されています。また、下に対しても自分が指導するのが務めであるとの認識があります。

    縦のつながりだけではなく、横のつながりも重要です。体育会系の人材は、同僚とチームを組み、グループワークを行う姿勢に優れ、組織での業務をスムーズに進めることができる傾向があります。

    もうひとつ、スポーツを高いレベルで真剣にやっていた人が持つ、重要な資質があります。

    それは、「自分の限界を超える」体験を繰り返しているということです。この限界には、体力的なこともありますが、精神的な部分が大きいと思います。

    どのような仕事でも、困難にぶつかることで、精神的に潰れそうになることがあります。その時に力になるのが、過去に限界を超えて頑張ったことでうまくいった、という成功体験です。

    この2つの観点で、体育会系の評価が高くなるのです。

    体育会系は学生時代、毎日練習があるので、あまり遊びに行けません。成績も芳しくない人が多いでしょう。寂しい思いもしてきていますが、その毎日の積み重ねが就職活動では有利に働くのです。

    読者の皆さんにも、体育会系の方、またそうではない方がいるでしょう。当然のことながら、ビジネスで結果を出すために体育会系であることは絶対条件ではありません。

    体育会系でないから評価が低い、ということではありません。

    体育会系の人が必死に練習をしている時、他の方は、他の様々な経験をしてきているはずです。

    それが、体育会系に勝つ強みとなるでしょう。そこを強調するのです。同じ土俵で戦ってはいけません。常に自分が有利な土俵を設定し、そこで戦うのです。

    体育会系は、あまりアルバイトができません。

    学生時代にバイトに明け暮れたなら、それは立派な社会経験で財産です。社会的に成熟した人格が形成され、即戦力として見られるかもしれません。

    そこで勝負です。

    無駄な経験はありません。自分の経験を如何に今後に生かしてゆくか、そこが重要だと思います。

    しかし、何もしてこなかった人、無為に過ごしてきた人は、就職活動でその報いを受けるでしょう。社会に出てからその報いを受けるでしょう。

    今の自分に出ている結果は、自分の過去の言動や行動の結果です。

    どんなことでもいいので、真剣に取り組むことが大切だと思います。

    「限界は、自分で考えているよりもはるか先にある」(長友佑都)

     

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  • 体育会は、就職に強いか?

    2014年04月01日

    私のメルマガからです。

    ビジネス誌などで、会社の人事担当者の声がよく紹介されています。その中で、採用の際に評価が高くなる人の特徴として挙げられるのが「体育会系」です。これはなぜなのでしょうか。

    実は、私自身も体育会系です。明治大学時代は体育会の器械体操部に所属し、4年間練習に明け暮れた経験を持っています。

    そして、私の事務所に所属する弁護士21人の弁護士のうち、大学体育会にいた弁護士は6人。

    そもそも体育会で弁護士になる人の割合は相当に低いので、私の事務所の体育会率は、かなり高い割合といってよいでしょう。

    採用基準には様々なものがあり、それぞれを勘案し、結果的に体育会系の人が増えたという面ももちろんありますが、体育会に所属していた人材が結果的に評価が高く、採用されています。

    その理由は、2つあります。

    体育会系の人が、表面的に「さわやか」であったり、あいさつができるなどといったことは、大した問題ではありません。それらはビジネスマナー研修で身につけられます。そして、もちろん業務の技術・知識については入社後に学ぶことができます。

    それよりも私が重視するのは、体育会系の特色となっている、ある種の「カルチャー」です。

    まず、体育会系の持つ人間関係のかたち。よく知られていることですが、体育会は上下関係に厳しく、上に対する礼儀については徹底的に教育されています。また、下に対しても自分が指導するのが務めであるとの認識があります。

    縦のつながりだけではなく、横のつながりも重要です。体育会系の人材は、同僚とチームを組み、グループワークを行う姿勢に優れ、組織での業務をスムーズに進めることができる傾向があります。

    もうひとつ、スポーツを高いレベルで真剣にやっていた人が持つ、重要な資質があります。

    それは、「自分の限界を超える」体験を繰り返しているということです。この限界には、体力的なこともありますが、精神的な部分が大きいと思います。

    どのような仕事でも、困難にぶつかることで、精神的に潰れそうになることがあります。その時に力になるのが、過去に限界を超えて頑張ったことでうまくいった、という成功体験です。 

    この2つの観点で、体育会系の評価が高くなるのです。

    体育会系は学生時代、毎日練習があるので、あまり遊びに行けません。成績も芳しくない人が多いでしょう。寂しい思いもしてきていますが、その毎日の積み重ねが就職活動では有利に働くのです。

    読者の皆さんにも、体育会系の方、またそうではない方がいるでしょう。当然のことながら、ビジネスで結果を出すために体育会系であることは絶対条件ではありません。

    体育会系でないから評価が低い、ということではありません。

    体育会系の人が必死に練習をしている時、他の方は、他の様々な経験をしてきているはずです。

    それが、体育会系に勝つ強みとなるでしょう。そこを強調するのです。同じ土俵で戦ってはいけません。常に自分が有利な土俵を設定し、そこで戦うのです。

    体育会系は、あまりアルバイトができません。

    学生時代にバイトに明け暮れたなら、それは立派な社会経験で財産です。社会的に成熟した人格が形成され、即戦力として見られるかもしれません。

    そこで勝負です。

    無駄な経験はありません。自分の経験を如何に今後に生かしてゆくか、そこが重要だと思います。

    しかし、何もしてこなかった人、無為に過ごしてきた人は、就職活動でその報いを受けるでしょう。社会に出てからその報いを受けるでしょう。

    今の自分に出ている結果は、自分の過去の言動や行動の結果です。

    どんなことでもいいので、真剣に取り組むことが大切だと思います。

    「限界は、自分で考えているよりもはるか先にある」(長友佑都)

  • 信用できる人、信用できない人の見分け方

    2014年01月25日

    私のメルマガ「弁護士 谷原誠の仕事の流儀」からです。

    弁護士の仕事をしていたり、交渉術などの本を複数出していることからだと思いますが、時々、「信用できる人と信用できない人の見分け方はあるのでしょうか?」と聞かれることがあります。

    私は、そのような質問をする方に対しては、人間を「信用できる人」と「信用できない人」に分けてしまう考え方の危険性についてお話しています。

    私たちは、人付き合いをする中で、他人を自分の頭の中にある決まった型に当てはめようとします。初対面の人と話しているときは、「この人はどういう人だろう」と会話の中で探りを入れ、早い段階で、「○○タイプ」という「箱」に入れてしまいます。

    しかし、「初対面の印象は最悪だったけど、つきあってみると案外いい人だった」という経験がある方は多いでしょう。また、その逆もしかりです。人間のタイプなどというものはそうそうわかるものではありません。

    人をタイプ分けする癖を利用するのが詐欺師です。詐欺の事例をみると、詐欺師は必ず初対面では親しみ易く、悩み事にも親身に対応します。被害者は、「この人は信用できる」と完全に信じ込み、最後の最後で騙されます。

    騙しの手口自体を傍から見ると「なんでこんな嘘を信じたのだろう」と思われるようなものも多いものです。最初の印象が疑いの目を曇らせてしまっているのです。

    信頼できるか否か、ということは人で決まるのではありません。例えば、お互いに心から信頼しあっていた友人にお金を貸したところ、返済されず、ついには友人関係まで崩壊するという事例はごまんとあります。

    「お金を貸したら、あげたものだと思え」という格言や、「友人には絶対にお金を貸すな」と古くから言われるのは、そのような問題が繰り返されてきたことの裏返しでしょう。

    「信用できる人かどうか」という問いの立て方が、すでに誤りのもとを含んでいます。

    全てあらゆることにおいて信用できる人などいません。

    「この人は、お金を借りたら返す確率が高い」
    「人を見る目が信用できる」
    「仕事を最後までやり遂げる、責任感があるから、この仕事を任せてもやり遂げる確率が高い」
    など、人に何かを委ねるときは、その委ねる事柄を個別に見ていくことが重要なのだと思います。

    以上です。

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  • クレーム対処の注意事項

    2013年12月14日

    私のメルマガ「弁護士 谷原誠の仕事の流儀」より

     

    仕事において、誰しも避けたいのが「クレーム」への対応です。

    弁護士は紛争に介入する仕事なので、関わる全ての案件が多
    少クレーム色があると言ってもいいかもしれません。

    そこまでではなくても、あらゆる仕事に多かれ少なかれクレー
    ムは発生するものです。

    クレームの原因には、自分のミス、部下のミス、商品の欠陥、
    あるいは単なる言いがかりなど様々なものがあり、個別の事例
    によって対処法は変わってきます。

    しかし、どのケースにも共通して、避けなければならないこと
    があります。それはクレームから「逃げる」ということです

    。クレームは、対応が遅くなると、相手の怒りが増幅し、解決
    が困難になるという特徴があります。

    クレームをつける人は何らかの理由で「自分が不当な扱いを受
    けている」と感じています。そしてそれを誰かにぶつけたいと
    思っています。放置されればますますその思いは募ります。

    まずはその感情を受け止めてあげるのがスタートとなります。

    もう一つクレーム対応の基本として挙げられるのは「相手が感
    情的になっている時に理性的な話をしない」ということです。

    クレームの内容は誤解に基づくことも多いものです。

    しかし、相手が感情的になっている時に、相手が間違っている
    こと、こちらに正当性があることを理路整然と説明しても、相
    手は聞く耳を持たず、火に油を注ぐ状態になります。

    相手が感情で話している場合は、こちらも感情で返してあげま
    しょう。つまり、相手が何らかの不満を感じ、怒りを持ってい
    る状況について、感情的に同意、共感を示すことです。

    それにより、次第に相手の怒りのトーンは下がってきます。

    その状態になってから、こちらの言い分を理性的に話します。

    私たち弁護士が行うのは、双方の利害が対立する場面です。

    当然自分の主張を相手に受け入れてもらう必要があります。

    そのような場面でも、まず相手の感情を沈静化することが必
    要となります。

    双方が感情的になっていたら、解決の方向には向かわないのです。

    紛争の場面ですらそうなのですから、商取引の場面では余計
    気をつけなければならないとも言えますね。

    全てのクレーム対応の基本姿勢は、まず逃げないこと、そし
    て相手が感情で話しているのか、理性で話しているのかを見
    極めることです。

    そして、感情には感情で、理性には理性で対応します。

    この基本を守りながら、自分なりの対処法を確立していきましょう。