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どう育てるか
2006年04月29日1980年から83年にかけ、愛知県美浜町の「戸塚ヨットスクール」によるスパルタ式のヨット訓練で訓練生2人が死亡し、2人が行方不明になるなどした傷害致死事件で懲役6年の実刑となった戸塚校長が出所したそうです。
当時、私は中学生だったのですが、この事件には衝撃を受け、「このスクールには入りたくない。」と思いました。
戸塚校長は、出所後、「スクールは続ける。体罰は教育。」と発言しているそうです。
体罰問題については、「体罰」というものを誤解のないよう明確に定義しなければ議論が噛み合わず、不毛な議論になりがちな論題です。
ところで、子供を育てるには、利益(誉める、ゲームを買ってあげるなど)を与えてやる気にさせるべきか、罰(叱る、体罰を与えるなど)を与えて、罰を逃れるためにやる気にさせるべきか、ということが議論されることがあります。
戸塚ヨットスクールは、罰を与える型の教育方法です。ただ、この議論については、どちらか一方という二者択一にすること自体がナンセンスで、本人の性格やその時の精神状態によって異なってくるものでしょう。
ちなみに、私は親から言われなくても、自分で自分を追い込んでいくタイプだったので、ソロバンも塾も行きませんでした。司法試験の受験時もほとんど予備校に行っていません。ほぼ独学です。
そんな私に、「体罰こそが教育だ。」という教育を施されたとしたら、ただ反発ばかりをしたのではないか、と思います。
法律・判例で考える生徒指導―いじめ、体罰から出会い系サイト、児童虐待まで
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言葉の戦略
2006年04月29日写真付きで載りました。
「人を動かす 言葉の戦略」(プレジデント編集部編)です。
以前に雑誌「プレジデント」で受けたインタビュー記事が掲載されています。
他にも役立つ内容が満載ですので、是非どうぞ。
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78歳弁護士
2006年04月27日沖縄弁護士会所属の78歳の男性弁護士が業務停止6ヶ月の懲戒処分を受けたそうです。→ソース
ニュースによると、弁護士は2004年1月に、和歌山県内で刑事事件を起こした沖縄県出身の男性の保釈手続きをするため、男性の姉と同県に行った際、ホテルの同室に泊まるよう迫ったとのこと。
「78歳」に反応しそうになりますが、ここはぐっとこらえましょう。
依頼者は、弁護士に委任した事件をよく処理をしてもらいたいがゆえに、弁護士からの要求を拒みにくい心理状態にあります。その心理状態を利用して女性に対し、ホテルの同室に泊まるよう迫ったという点が問題です。
業務停止6ヶ月とは、かなり厳しい判断だと思われます。
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ニートを扶養控除対象外
2006年04月24日現在、納税者に扶養親族がいる場合には、一定金額の扶養控除が受けられます。
扶養親族とは、次の4要件を満たす者を言います。
扶養親族とは、その年の12月31日の現況で次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
(2) 納税者と生計を一にしていること。
(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(4) 原則として、青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。つまり、ニートの中には、扶養親族に該当する者がおり、そのニートを養う親は、ニートのために扶養控除が受けられることになります。
しかし、そもそも扶養控除は、働くことのできない未成年者や老人、特殊事情のある者を扶養しなければならない者の負担を軽減する趣旨であるはずです。働くのに障害のないニートを扶養する者の負担を軽減する必要はありません。
そこで、自民党税制調査会は、少子化対策としての子育て支援減税の財源を確保するため、所得税の扶養控除(1人当たり38万円)に年齢制限を新設し、成人したニート、フリーターを対象から外す方向で検討に入りました。
賛成です。
私は働ける人は働いた方が良いと考えています。もちろん、ニートは異なる価値観のもとにニートを続けているのでしょう。ただし、選択には「選択したことに対する責任」が伴います。自分と、自分が守るべき者を本当に経済的に守ることができるのであれば、それも良いのではないでしょうか。
国がニートを保護するような施策を放置することは不適当です。憲法第27条第1項は、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」と規定しています。国としては、働くことのできるすべての国民が労働せざるを得なくなるような環境を整えてゆくべきだと考えます。
社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった―そうか、「働くこと」「教えること」「本当のサービス」ってこういうことなんだ!
働くことがイヤな人のための本
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男女のストレス発生場所
2006年04月22日男性と女性は、誰から一番ストレスを与えられるのか?そんなアンケートを行った会社があります。
「毛髪クリニックリーブ21」(大阪市)が行ったアンケート調査で、次のような結果が出たそうです。
(男性)
1 会社の上司 37%
2 取引先 16%
3 会社の部下 9%(女性)
1 だんな
2 会社の上司
3 子供「ストレスを解消してくれる人」
(男性)
1 妻 25%
2 子供 21%(女性)
1 友人 25%
2 だんな 23%
3 子供 19%自分の思うとおりにならないときに多くストレスを感じるので、この結果は、予想の範囲内でしょう。
できればもっと突っ込んだ調査があると、各人が相手にストレスを与えないようにする行動指針とすることができ、参考になるでしょう。
例えば、夫が、この結果を自分の行動に生かすとすれば、「ああ、俺は妻にストレスを与えているんだなあ。」と思うだけで、後は今後どう改善するかを自分で考えるか、妻に聞くか(「俺に対してストレスたまってるんじゃないの?」と聞いても、本当のことを言う人は少ないでしょう)しかありません。
しかし、妻が夫に対し、「どのような時にストレスを感じるか」「本当はどうして欲しいのか」の結果があると、自分に当てはめることによって、正解に近づける可能性が高くなります。妻に聞きやすくなり、妻は答えやすくなるでしょう。
一般的な妻が夫に対し、どのようなことを期待しており、夫はどのようにその期待を裏切ることによってストレスが発生しているか、興味深いところです。
離婚事件などをやっていると、そのあたりは鋭く表面化してくるところです。
女のはないき・男のためいき
ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた
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ヤフーニュースの威力
2006年04月22日20日に、ヤフーニュースで、ニュースに関連するサイトとして、このブログが紹介されたところ、1日で1万5000アクセスがありました。改めてヤフーニュースの威力を感じました。
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新司法試験始まったが・・・
2006年04月21日対策を立てなければ。
つい先日も書きましたが、弁護士が増えてきます。
2004年に始まった法科大学院の1期生のうち、2年コース(法学既修者)を修了した2091人(速報値)のための新司法試験が5月19日に始まりました。
合格者数は900人~1100人程度とされ、合格率は5割前後だそうです。ちなみに、従来の司法試験は3%前後、私の時代は2%でした。
法律事務所としては、常に優秀な人材を確保し、質の高いリーガルサービスを提供できるようにしなければなりません。今後は同じ合格者でも、実力の差が歴然としてくることが予想され、採用側においても、実力を見極めるための方策を準備しなければならなくなります。
他の法律事務所とも情報交換を行っていきたいと思います。
受験生の皆さんには、是非頑張っていただきたいと思います。
そして、
来たれ
優秀な人材よ
法科大学院適性試験完全攻略ブック〈2007年度版〉
なる本弁護士・裁判官・検察官
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交通事故 慰謝料 相場
2006年04月18日このブログは、訪問者がどのようなキーワードを指定して訪問したかがわかるようになっています。
調べてみると、検索エンジンで、「交通事故 慰謝料 相場」というキーワードを指定して、このブログに訪問される方が結構いらっしゃいます。
しかし、このブログでは、残念ながら、交通事故の慰謝料の相場を書いておりません。
交通事故の被害者の方の損害算定に関しては、こちらをご覧ください。
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イケメン弁護士来る!
2006年04月17日本日より、当法律事務所に新人の弁護士が入所しました。
といっても、転職組です。以前は、あの、リーガル小説を書く牛島信弁護士の事務所でバリバリ勤務していました。
長身独身の弁護士で、私は「福山雅治氏
に似ている(イケメン)。」と主張したのですが、事務所内の同意は全く得られませんでした。
でも、誰かに似ているような気がする。。
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弁護士事務所の大型合併
2006年04月16日弁護士数371人という巨大法律事務所が誕生します。(現在最大手は、弁護士数223人の長島・大野・常松法律事務所)→ニュース
ここ数年で、大手の事務所は次々と合併し、巨大化を目指しています。
しかし、他方で、まだまだほとんどの弁護士は、1人で事務所を開設しています。
「今後の法律事務所は大人数でなければダメだ。」「いいや、弁護士たる者、1人でやるべきだ。」等色々意見がありますが、どちらか一方が正しいわけではありません。
大手事務所は、今後も更なる巨大化が進むと思われます。
なお、これまでは、弁護士は独立してナンボと思われていた感がありますが、今後の弁護士人口の増大を考えると、将来的には、勤務弁護士の方が多くなるでしょう。