東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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  • アニメ・ゲーム業界向け労働法セミナー開催

    2014年11月28日

    アニメ・ゲーム

     

    2014年11月21日に、アニメ・ゲーム業界向けの労働法セミナーを開催しました。

    過酷の労働条件で働く人が多いので、労使トラブルも増えてきています。

    特に、長時間労働による残業代、うつなど健康面での問題の発生が危惧されます。

    内容は、以下のとおりです。

    ・アニメ・ゲーム企業で注意すべき労働者の時間管理

    ・アニメ・ゲーム企業における残業代請求対策

    ・就業規則で注意するポイント

    ・懲戒処分・退職で注意すべきポイント

    ・アニメ・ゲーム企業の問題社員にどう対処べきか?

    今後も、労働法に関するセミナーを実施することにより、労使トラブルを解決して、日本経済に貢献したいと思います!

    労働相談は、こちら
    http://roudou-sos.jp/

  • IT企業向け、労働法セミナー開催

    2014年11月28日

    IT労働セミナー

     

    2014年11月18日に、IT企業向けの労働法セミナーを開催しました。

    多数のIT企業様に受講していただきました。

    内容は、以下のとおりです。

    ・IT企業で注意すべき労働者の時間管理

    ・IT企業における残業代請求対策

    ・就業規則で注意するポイント

    ・懲戒処分・退職で注意すべきポイント

    ・IT企業の問題社員にどう対処べきか?

    今後も、労働セミナーを実施することにより、労使トラブルを解決し、日本経済に貢献したいと思います!

    労働相談は、こちら
    http://roudou-sos.jp/

  • 【人事労務書式が無料ダウンロード】弁護士監修

    2014年11月09日

    会社経営には「人」「モノ」「カネ」が必要だと言われます。

    事業を効率よく運営し、事業を拡大していくためには労働者が必要となります。

    その労働者との関係は、「雇用契約」という契約関係です。

    いくら信頼関係で成り立っていると信じていても、労働者は生活のために仕事をしており、ボランティアをしているわけではありません。

    そこには、労働基準法をはじめとする多数の法律が適用されています。

    労使関係をあいまいにしていると、会社経営にとって大打撃となる事態に遭遇することになります。

    たとえば、解雇で和解金を2,000万円支払った事例。

    セクハラで会社が損害賠償金を3,000万円支払った事例。

    労働基準法違反で社長が逮捕された事例。

    そんな事態を防ぐためには、労使関係を法律に従った書面で明確にしておくことが必要です。

    そこで、人事労務に関する標準書式を用意しました。

    会社の状況にあわせて自由に編集できますので、ぜひご利用ください。

    【無料ダウンロード】弁護士監修の労務書式60種

     http://roudou-sos.jp/syoshiki/?blog

     

  • 就業規則がないと、懲戒処分はできません。

    2014年11月09日

    ★会社を経営している方へ

    社員に非行があった時には、減給・降格・懲戒解雇などの懲戒処分をしたいところです。

    しかし、懲戒処分をするには、
    ①懲戒事由を規定した就業規則が作成されている
    ②就業規則が社員に周知されている
    ③その行為が就業規則の懲戒事由にきちんと規定されている
    ことが必要です。

    あなたの会社は、上記要件を備えていますか?
    まだ不十分だと思う方は、下記をクリックです。
    労務関連書式60種類が無料です。
    http://roudou-sos.jp/syoshiki/

  • 会社で降格人事が認められる場合とは?

    2014年10月04日

    最近では、「出世したくない」と考える若いビジネスパーソンが増えているという話を聞きます。

    ライフスタイルや価値観の変化にともなって、会社での出世への考え方も多様化しているのでしょう。

    一方、大手企業の中には、管理職の年功序列の賃金制度を廃止する動きも出始めています。
    時代の大きな転換期である今、企業側も変化の真っ只中です。

    さて今回は、従業員の降格に関する相談にお答えします。

    Q)私は現在、中小企業の製造業の会社で取締役をしています。営業部門の部長職で、ことあるごとに私にかみついてくる従業員がいます。次の人事異動で職能資格・等級を引き下げ、降格させようと考えているのですが可能でしょうか?

    A)降格するについて、就業規則等労働契約上の明確な根拠を必要とします。また、著しく不合理な評価によってする場合には、人事権の濫用になる場合があります。

    「降格」には、3種類があります。

    「懲戒処分としての降格」「職位や役職を引き下げる降格(昇進の反対)」「職能資格制度上の資格・等級等を引き下げる降格(昇格の反対)」です。

    懲戒処分としての降格の場合は、就業規則に規定された降格の理由に該当する相当な理由が必要です。
    しかし、「労働契約法」第15条により、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は無効とされます。

    今回のケースでは、懲罰的な懲戒処分ではないので、次に人事異動としての降格の場合を考えてみます。

    終身雇用を前提に雇用した場合、原則として、会社は従業員に対して「人事権」を持っているため雇用後は、さまざまな経験させた上で、それぞれの能力に応じた職務に就かせることが予定されています。
    つまり、雇用した従業員をどのような職務につけるかについては会社が権限を持ち、会社は自由に降格をすることができるのです。

    ただし、その場合でも降格させることが社会通念上著しく妥当性を欠く場合には、会社が降格する権限を濫用して行使したとして、降格は違法となってしまいます。
    【降格の適法性の判断基準とは】
    従業員の役職を降格させる場合の適法性の判断基準を、次の3つのケースで考えてみます。

    ① 懲戒処分としての降格
    前述したように、降格をするには就業規則に規定された降格の理由に該当する場合であって、降格することが相当であることが必要です。

    労働契約法では、以下のように定義されています。

    「労働契約法」
    第15条(懲戒)
    使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
    なお、懲戒処分での降格と判断されると、人事異動としての降格よりも適法性の判断が厳しくなるので、裁判になった場合、当該降格が懲戒処分としてなされたものであるか否かが争われることが多くあります。
    ② 人事異動としての降格
    終身雇用を前提とし、能力に応じた職務に就かせることが予定されている従業員の場合、会社は従業員をどのような職務につけるかの権限を持つため、原則として、会社は自由に降格をすることができます。

    しかし、降格とすることが社会通念上著しく妥当性を欠く場合には、会社が降格する権限を濫用して行使したとし、降格が違法となってしまいます。

    社会通念上著しく妥当性を欠くか否かについては、使用者側の業務上・組織上の必要性の有無、およびその程度、能力・適性の欠如等の労働者側における帰責性の性質その程度、当該企業における降格の運用状況等の事情を総合考慮して判断されます。
    ③ 職能資格を下げる降格
    職能資格制度とは、従業員の技能・経験の積み重ねによって得た職務遂行能力を資格化して給与を決める制度です。

    職能資格制度では、従業員が会社の中で得た技能・経験の積み重ねによって上昇していくことが予定されているため、職務が変わっても資格は変わらず、給与が減ることは原則ありません。

    したがって、従業員の合意を得ずに職能資格を下げるには、就業規則で職能資格を下げることがあると定められているなど、労働契約上の明確な根拠が必要となります。

    しかし、労働契約上の明確な根拠がある場合であっても、降格が著しく不合理な評価によるものであり、社員に著しく大きな不利益となる場合には、権限の濫用として降格が無効となります。
    さて、最後に判例を見てみましょう。

    【判例】
    「医療法人財団東京厚生会事件」(東京地判 平9.11.18 労判728-36)
    勤務表の紛失等を理由として病院で行われた看護師長から平看護師への2段階の降格について、記録の紛失は一過性のものであり、管理職としての適性能力を否定するものとはいえないこと、近年この病院では降格がされたことが全くなかったこと、勤務表を紛失したことによって病院に損害が生じていないこと、などから降格を無効とした。
    「近鉄百貨店事件」(大阪地判 平11.9.20 労判778-73)
    勤務態度が悪いことなどを理由とした百貨店の部長待遇職から課長待遇職への降格について、裁判所は、降格によって給与が月に4万8000円も減ってしまったこと、降格が部長待遇職についてから2年という短い期間のうちになされたこと、勤務態度が悪くなってしまったのは、当該社員のこれまでの業績への配慮が足りなかった会社にも責任があること、勤務態度が改善されつつあること、などを理由として降格を無効とした。

    労働問題で困った場合、

    詳しくはこちら→「顧問弁護士相談SOS」
    http://www.bengoshi-sos.com/

  • 転勤命令は拒否できるか?

    2014年09月18日

    先月、作家の村上春樹さんがイギリスで開催されたイベントで対談をしたというニュースがありました。

    世界でも人気のある村上さんが、公の場で語るのは異例のことだというので、イギリスのファンの注目も集めたようです。

    その対談で、作家になった理由を尋ねられた村上さんは、こう答えて会場を沸かせたそうです。

    「団体に所属する必要もないし、会議に出る必要もなく、上司を持たなくてもいいからだ」

    実際、会社員は組織に属していることで受ける恩恵ももちろんありますが、会社員ならではの厳しい現実もあるようです。

    同時に、経営側には経営側の論理があります。

    今回は、ある会社の経営者からの「転勤命令」に関する質問にお答えします。
    Q)私は、食品メーカーを経営している者です。先日、ある従業員に転勤命令を出したところ、拒否されました。面談してみると、理由は何点かあるらしいのですが、大きいのは親の介護問題と子どもの病気だといいます。母親の在宅介護があり、おまけに子どもの身体が弱く、ぜんそくの発作を繰り返すようで、こんな状態で妻にすべてを押しつけたくないし、現実問題、転勤すれば生活が破綻してしまうといいます。従業員の事情は理解したのですが、今後、転勤命令を出すことはできないのでしょうか? また、懲戒処分を下すことはできるのでしょうか?

    A)従業員の同意を得ていなくても、「就業規則」や「労働協約」に「転勤を命じることができる」等の規定があれば、原則として、会社は転勤を命じることができます。

    ただし、従業員を採用する時点で就業場所を限定、固定する約束があれば、転勤させるには従業員の同意が必要になるでしょう。
    よって、会社が転勤を命じることができる場合には、会社は転勤を拒否した社員に対して懲戒処分を下すことができます。
    しかし、一定の場合には、転勤の命令が人事権の濫用と判断され、違法となることがあります。
    【社員が転勤を拒否できる場合とは】
    若手社員なら、身軽に全国どこへでも転勤しやすいという面もありますが、年齢を重ね家族やマイホームを持つと、やはり転勤は避けたいと考える人は多いでしょう。

    では、どのような場合に社員は転勤を拒否することができるのでしょうか?

    〇雇用契約時に、勤務地限定などの規定がある場合
    〇転勤命令が会社の人事権の濫用になる場合

    会社には人事権の裁量があり、また、労働基準法には転勤命令の有効・無効についての直接的な取り決めはないため、雇用契約時に勤務地限定社員として採用した場合を除いて、原則、会社は社員に対して転勤命令を出すことができます。

    しかし、問題は人事権の濫用となる場合です。
    具体的には以下のようなものがあげられます。

    ① 業務上の必要性が認められない場合
    ② 不当な目的で行われる場合
    ③ 労働者に著しい不利益を負わせる場合

    ②の場合には、労働組合の活動をした、上司の不正を指摘した、成績不良、社内のいじめ、などで嫌がらせのために行うものがあげられます。

    さて、質問者の場合、③のケースが考えられます。
    実際、老親の介護や子供の育児などに支障をきたすという理由で、社員が転勤拒否することで労働紛争に発展する例が近年、増加しています。
    【判例】
    社員が転勤命令を拒否できるかどうかについて、過去の判例には以下のようなものがあります。

    「東亜ペイント事件」(最二小判 昭61.7.14 労判477-6)
    転勤命令を拒否した従業員を懲戒解雇した件で、第一審・第二審とも転勤命令は権利の濫用として、転勤命令と懲戒解雇を無効としたが、最高裁では一転、転勤命令には業務上の必要性があり、従業員が受ける不利益は通常甘受すべき程度のものであるとして、会社の権利濫用には当たらないとした。

    「ケンウッド事件」(最三小判 平12.1.28 労判774-7)
    社員が配転により通勤時間が1時間長くなり、保育園児の子供の送迎等に支障が生じるとしても、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益とまではいえないとした。

    「北海道コカ・コーラボトリング事件」(札幌地決 平9.7.23 労判723-62)
    近くに住む両親と、病気の子供2人の面倒を妻と2人でみていた従業員に対する転勤命令について、会社側の業務上の必然性は認めたものの、従業員は一家で転居することは困難であり、単身赴任すると妻が一人で子供と両親の面倒をみることになり、転勤は従業員に対して著しい不利益を負わせるものと認めた。
    【会社が取るべき対応とは】
    「育児介護休業法」が2001年に改正され、労働者の配置の配慮に関する項目が追加されています。

    「育児介護休業法」
    第26条(労働者の配置に関する配慮)
    事業主は、その雇用する労働者の配置の変更で就業の場所の変更を伴うものをしようとする場合において、その就業の場所の変更により就業しつつその子の養育又は家族の介護を行うことが困難となることとなる労働者がいるときは、当該労働者の子の養育又は家族の介護の状況に配慮しなければならない。
    また、懲戒等による従業員の解雇に関しては、会社の業務上必要なもので、かつ妥当な処分かどうか慎重な対応が必要です。

    「労働契約法」
    第16条(解雇)
    解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
    会社としては、認められる要望かどうかはともかく、まずは本人の言い分をよく聞く必要があります。
    そのうえで、転勤することで従業員の私生活上に著しい不利益が発生するようであれば、代わりの人員の有無など再検討するべきでしょう。

    また、拒否の理由が認められないようなものであれば、再度、従業員との話し合いなどの場を設けて、人事異動命令に応じるよう説得することになります。

    なお、労働紛争に発展しないよう、事前に専門家に相談することも「転ばぬ先の杖」として検討してみることをお勧めします。

    ご相談はこちら→「顧問弁護士相談SOS」
    http://www.bengoshi-sos.com/about/0903/

  • 残業代の立証はどうするか?

    2014年08月20日

    使用者(会社)と労働者の間にリスペクトがあり、互いに尊重し合う関係の中で仕事ができれば、こんなに幸せなことはありません。

    しかし現実には、解雇問題やいじめ・パワハラ、労働条件の引き下げなど、労使間の労働紛争が絶えず起きています。

    5月に厚生労働省が発表した「平成25年度個別労働紛争解決制度の施行状況」によると、労働相談の総件数は105万件あまり。
    前年度比で1.6%減となっていますが、それでも6年連続の100万件超えで高止まりしています。

    ところで先日、こんな報道がありました。

    「9割の求人で不適切記載 固定残業代導入の企業で」(2014年7月29日 産経新聞)

    一定額の残業代を手当などの形で事前に支払う「固定残業代制度」を導入している企業が全国のハローワークに出した求人のうち、約9割に不適切な記載があったとの調査結果が発表されました。

    報道によると、近年、求人や労働契約の際に固定残業代を盛り込む企業が増えているが、何時間分の残業代に当たるかが不明である、長時間労働の助長、給料の総額を高く見せかけるなどの問題点が見つかっているということです。

    労働契約の内容や就業規則等は、各企業によって違うものですが、中には固定残業代どころか、残業代がないという企業もあるようです。

    今回は、そうした企業で働く社員の方のお悩みです。

    Q)残業代について質問です。私の勤務先では残業代がでません。それなのに、残業は毎日のようにあります。仕事はがんばりたいのですが、やはり「損をしている」、「会社にいいように使われている」と思うと仕事へのやる気がなくなります。お金がすべてとは思っていませんが、自分が働いた対価は当然ほしいです。上司に聞いてみたところ、「うちは前から残業代ないし、社員はみんな納得して働いてる。お前もつべこべ言わず働け」と、まったく取りあってもくれません。法的には、どう対応したらいいのでしょうか?
    以前、残業代について解説しました。

    「残業代を支払わない会社には倍返しのツケがくる!?」
    https://taniharamakoto.com/archives/1574

    中華料理のチェーン店「餃子の王将」で、社員とパート従業員の計923人に対し、2億5500万円分の残業代の未払いがあったというものでした。

    「労働基準法」では、使用者が労働者を働かせることができる労働時間は、原則として1日8時間、一週間で40時間までと定められています。これを「法定労働時間」といいます。

    法定労働時間外の勤務をさせた場合、会社は労働者に対して「割増賃金」(残業代)を支払わなければいけません。

    よって、質問者の方は会社に対して残業代を請求できますし、支払ってもらう権利があります。

    ただし、実際に会社に請求するには、毎日の始業時間と終業時間、そして実労働時間をできるだけ正確に、客観的に特定しなければいけません。

    タイムカードのコピーや、勤怠システムのデータを出力したものがあれば、一番よいでしょう。

    それらがない場合には、業務上のメールやFAX、勤務時間が記載してある業務日報や報告書、自分の手帳に記載した勤怠時間のメモ、パソコンのログイン・ログアウトのデータの時間なども証拠となります。

    では、勤務記録が自分の手元にない場合はどうでしょうか?

    この場合は裁判で立証するしかないでしょう。

    しかし、ここまでくると手続きなど難しい部分もあるので、一度、弁護士などの専門家に相談してみることをおすすめします。

    反対に、会社の側では、きちんと労働者の勤怠管理をしておくことが、残業代の払いすぎを防止することになります。

    ちなみに、残業代請求の時効は2年となっています。
    2年を過ぎると時効によって残業代は消滅してしまいますので、注意が必要です。

  • 会社の飲み会への強制参加はセクハラになる!?

    2014年08月01日

    職場でのコミュニケーションの手段のひとつにも「食」と「酒」がありますね。
    定期的に飲み会が開かれる職場もあるでしょう。

    ところが、職場の飲み会が苦手だという人もいます。

    今年、ある情報会社が実施した調査結果によると、「職場で苦痛と感じること」のアンケートで、20代の第3位が「職場の飲み会への参加」(14%)、30代では同率1位(15%)、40代では第2位(14%)だったということです。

    そこで今回は、ある会社で働く女性社員の飲み会についてのお悩みについて解説します。

    Q)会社で何が苦痛かといえば、飲み会への強制参加です。私の職場では定期的に「飲み会」があります。これがつらいのです。私は、あまりお酒は飲めないし、ひとりでいるのも好きなんです。でも飲み会では、おじさん社員たちに「まだ結婚しないのか?」「彼氏とは仲よくやってる?」などと言われます。酔いも回ってくると、さらにエスカレート。太ももを触られたり、肩を抱かれたりして正直気持ち悪いし、頭にきます。上司だったりすると批判もしにくいし……。それが嫌で最近仕事に身が入りません。問題解決にいい方法はないでしょうか? そもそも、会社の飲み会への強制参加はセクハラじゃないんですか?

    A)1986(昭和61)年に施行された、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」、いわゆる「男女雇用機会均等法」にはセクシャルハラスメント(以下、セクハラ)に対する事業主の講ずるべき措置等が定められています。

    「男女雇用機会均等法」
    第11条(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置)
    1.事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
    ここでいう「性的な言動」とは、性的な内容の発言や行動のことで、以下のようなことが含まれるとされています。

    〇性的な事実関係を尋ねること
    〇性的な内容の情報を意図的に流布すること
    〇性的な冗談やからかい
    〇食事・デートなどへの執拗な誘い
    〇個人的な性的体験談を話すこと
    〇性的な関係を強要すること
    〇必要なく身体に触ること
    〇わいせつな図画(ヌードポスターなど)を配布、掲示すること
    〇強制わいせつ行為、強姦等
    ところで、「セクハラ」の定義とはどのようなものなのでしょうか。

    厚生労働省の「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」によると、セクハラには「対価型」と「環境型」があるとされています。

    【対価型セクシャルハラスメント】
    職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受けること。

    典型的な例として、以下のようなものが挙げられます。

    ①事務所内において事業主が労働者に対して性的な関係を要求した
    が、拒否されたため、当該労働者を解雇すること。

    ②出張中の車中において上司が労働者の腰、胸等に触ったが、抵抗さ
    れたため、当該労働者について不利益な配置転換をすること。

    ③営業所内において事業主が日頃から労働者に係る性的な事柄につい
    て公然と発言していたが、抗議されたため、当該労働者を降格するこ
    と。

    【環境型セクシャルハラスメント】
    性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に大きな悪影響が生じること。

    典型的な例として、以下のようなものが挙げられます。

    ①事務所内において上司が労働者の腰、胸等に度々触ったため、当該
    労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること。

    ②同僚が取引先において労働者に係る性的な内容の情報を意図的かつ
    継続的に流布したため、当該労働者が苦痛に感じて仕事が手につかな
    いこと。

    ③労働者が抗議をしているにもかかわらず、事務所内にヌードポスタ
    ーを掲示しているため、当該労働者が苦痛に感じて業務に専念できな
    いこと。
    どこまでをセクハラというのか?
    男女間、世代間、または個人的価値観の相違などで一概に言えない部分もあり、具体的な線引きが難しいことが多いのですが、以上のことから、質問者の女性の場合、上司などからの結婚や彼氏についての質問や太ももを触られる、肩を抱かれるという事実があり、それによって業務に支障が生じているわけですから、セクハラということになります。

    次に、会社の飲み会を「職場」といえるかという問題に関してはどうでしょうか。

    職場についての定義としては、「事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所を指し、当該労働者が通常就業している場所以外の場所であっても、当該労働者が業務を遂行する場所については、職場に含まれる」としています。

    たとえば、取引先の会社、取引先との打ち合わせのための飲食店、顧客の自宅なども「職場」に該当するとしています。

    また、「勤務時間外の宴会等であっても、実質上職務の延長と考えられるものは職場に該当するが、その判断にあたっては、職務との関連性、参加者、参加が強制的か任意か等を考慮して個別に行う」としています。

    これらから考えると、上記のような強制参加が行われている場合には実質的に職場の延長と判断されると思います。

    セクハラをされた場合に泣き寝入りすると、さらにエスカレートします。そして、精神的な苦痛も増大するのが通常です。

    早いうちに上司や社長、弁護士などに相談することをおすすめします。

    会社側の場合、セクハラがあったことを知った時はただちに対処し、再発防止措置を講じなければ、使用者責任で会社も損害賠償責任を負担します。

    会社と従業員を守るため、日頃からセクハラに関するトップのメッセージや注意喚起、アンケートの実施、セクハラ防止に関する社内教育などを通じてセクハラが起こらないように努力することが大切です。

  • 残業代を支払わない会社には倍返しのツケがくる!?

    2014年07月24日

    以前、「労働基準法」について解説しました。

    詳しくはこちら⇒「8割以上の企業が労働基準法違反!あなたの会社は?」
    https://taniharamakoto.com/archives/1239

    昨年行われた厚生労働省の調査により、8割以上の企業に法令違反が見つかったというものでした。

    しかし、こうした取り組みの後も労働基準関係法令違反の企業がなくなることは、なかなかありませんね。

    先日も、こんな報道がありました。

    「王将フード、賃金2億5500万円未払い 労基署が是正勧告」(2014年7月14日 京都新聞)

    中華料理店チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは、社員とパート従業員の計923人に対し、2億5500万円分の賃金の未払いがあったと発表しました。

    同社は、2013年7月から2014年2月までの間に、全国の直営店で残業時間を適正に管理せず、残業代の一部を払っていなかったということで、京都下労働基準監督署から実際の労働時間に見合った残業代を支払うよう是正勧告を受けたということです。

    未払い分は7月中に支払う予定で、費用を2014年4~6月期に計上。業績への影響は軽微としているようです。

    厚生労働省は、是正勧告、指導に応じない企業は労働基準法違反の疑いなどで送検し、企業名を公表するとしていましたから、是正勧告後の同社の対応については適切だったということでしょう。
    ところで近年、労働者が使用者を訴える「労働紛争」が増加しています。
    その中でも多いのが残業代未払い問題です。

    ここで、もう一度、残業代について簡単に解説しておきたいと思います。

    「法定労働時間とは」
    労働基準法では、使用者が労働者を働かせることができる労働時間は、原則として一週間で40時間、かつ1日8時間(法定労働時間)までと定められています。

    ただし、36協定を締結し、労働基準監督署長に届け出れば、労働者が法定労働時間を超えて働いても労働基準法には違反しません。

    36協定とは、労働者の過半数が加入する労働組合があればその労働組合と、そのような労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表するものと書面で締結した協定のことをいいます。
    労働基準法36条に基づくためこう呼ばれています。

    なお、労動者が法定労働時間を超えて働かせた場合には、適用除外を除き労働者に割増賃金を支払わなくてはなりません。
    「割増賃金とは」
    法定労働時間外の勤務をさせたときに必要となるのが割増賃金です。

    割増賃金とは、使用者が労働者に時間外労働(残業)、休日労働、深夜業を行わせた場合に支払わなければいけない賃金のことです。

    ちなみに、労働基準法における労働時間とは、使用者が労働者を指揮命令下においている時間です。

    しかし、就業規則や労働協約に定められている、合意で決めているといった理由だけで、労働者が労働したと主張する時間が労働時間ではないとはいえないことに注意が必要です。
    「割増賃金の算定方法」
    割増賃金は、法定労働時間を超えた時間に1時間あたりの賃金の1.25をかけます。
    法定労働時間を超えた時間が深夜労働(午後22時から午前5時)に当たる場合には1.5をかけた金額になります。
    「基本給と残業代の区分け」
    残業代部分が基本給から明確に区別できるのであれば、残業代を支払っていると認められますが、そのような区別ができない場合には、別途残業代を支払わなければなりません。
    「労働者が勝手に残業していた場合」
    残業して仕事を終わらせることがどうしても必要であり、そのことを管理者が当然に認めていた場合には、黙示に残業を命じたとして、使用者は残業代を支払わなくてはなりません。
    「付加金とは」
    割増賃金の支払いを怠った場合には、未払賃金に加え、同額の付加金が義務づけられることがあるので注意が必要です。

    付加金は裁判所の命令によって生じるので、裁判所が命じる前に未払賃金に相当する金額を労働者に支給し、使用者の義務違反の状況が消滅した後は、付加金を支払う必要はありません。
    「賃金請求権の期限」
    賃金請求権の消滅時効は2年です。
    つまり、労働者から2年以上前の賃金を請求されても、使用者は支払う必要はないということになります。
    企業が残業代を支払わず、労働基準監督署の監督・調査が入ると、今回のようなことになります。

    ここで企業側が注意しなければいけないのは、裁判を起こされた場合には、裁判所が未払い残業代と同額の「付加金」の支払を命じることがあるということです。
    つまり、2倍の金額を支払わなければいけないということです。

    「餃子の王将」のような規模の企業なら経営悪化には至らないのでしょうが、中小企業などでは、複数社員の訴えがあった場合など、大変なことになってしまいます。

    (未払い残業代+付加金)×人数分の支払いになるわけですから、いっきに多額の金銭がキャッシュアウトして、企業の存立が危うくなる可能性もあるわけです。

    ちなみに、今年の3月には社員に給料を払わなかった社長が書類送検された事件もありました。
    詳しくはこちら⇒「給料の不払いが犯罪になる!?」
    https://taniharamakoto.com/archives/1395

    無用な紛争を避けるためにも、①効率よく働ける労働環境を整えること、②長時間におよぶ余分な労働が発生しないように使用者が労働時間をきちんと管理することで、労働者と使用者がともに発展していくことが大切です。

    未払い残業代の問題でお困りの方は、こちらにご相談ください。
    「残業代請求から会社を守る弁護士SOS」
    http://www.bengoshi-sos.com/labor/04/

  • 給料の不払いが犯罪になる!?

    2014年04月08日




    「足るを知る者は富む」という言葉があります。

    もともとは紀元前の古代中国の哲学者で、老荘思想、道教(タオ)の創始者の一人といわれる老子の言葉とされています。

    人間の欲望は、まったくきりがないが、つねに欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かである、という意味です。

    このあとには、次のような一文が続きます。

    「強めて行う者は志有り」

    努力している者は、志ある者である、という意味です。

    私も、まだまだ、頑張らなければいけません!

    (*・`д・)ガンバルッス!!

    ちなみに、京都にある禅宗の龍安寺には「吾唯知足」(われただ足るを知る)の4文字を彫った「つくばい」(茶室に入る前に手を清めるための手水鉢)があることでも有名ですが、これは「水戸黄門」として知られる水戸藩2代藩主の徳川光圀の寄進だといわれているそうです。

    これは、「つくばい」ですが、黄門様が印籠を出すと、みんな「はいつくばい」でしたね。

    m(_ _)m失礼しました。

    さて、「足るを知る」のも大切ですが、仮に一生懸命働いたのに会社が給料を払ってくれない、という事態になった場合、「私は足るを知っているから、それでも十分幸せ♡」などと言える人はいるでしょうか?

    いやいや、自分が働いた分の給料はもらえる権利があるのですから、当然、支払いの請求を主張するべきだし、会社は払わなければなりません。。

    それでも支払わないような社長は……どうなるでしょうか?

    こんな事件がありました。

    「“売り上げ厳しくて…”給料10ヵ月分払わず 神戸の会社、容疑で書類送検」(2014年3月26日 産経新聞)

    報道によると、神戸西労働基準監督署は3月25日、従業員に給料を支払わなかったとして、神戸市の会社社長の男性(66)と、法人としての会社を「最低賃金法違反」の容疑で神戸地検に書類送検しました。

    事務員の女性(60)に対して、総額370万円以上の給料が未払いで、会社は2013年7月には事実上の倒産状態だったということです。

    社長の男性は、「売り上げが厳しくて払えなかった」と容疑を認めているようです。

    「最低賃金法」という法律があることを知らなかった人もいると思いますが、会社の経営者でも知らない人がいるかもしれませんので、簡単に解説しておきましょう。

    「最低賃金法」
    第1条(目的)
    この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

    第4条(最低賃金の効力)
    1.使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。

    第32条(労働基準監督官の権限)
    1.労働基準監督官は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、使用者の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問をすることができる。

    第34条(監督機関に対する申告)
    1.労働者は、事業場にこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実があるときは、その事実を都道府県労働局長、労働基準監督署長又は労働基準監督官に申告して是正のため適当な措置をとるように求めることができる。


    単純にいえば、社長は従業員に国で決められた「最低賃金」よりも多く給料を支払わなければいけないし、もし支払われなければ、労働基準監督署に訴えることができる、ということです。

    これらに違反した場合は、6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金です。

    ご存じでしたか?

    給料を払わないのは「犯罪」だったのです!

    ちなみに、労働基準監督官の立ち入り検査を拒否、妨害、忌避したり、嘘をついた場合は、30万円以下の罰金になります。

    労働基準監督署を無視する経営者がいますが、甘くみてはいけません。

    検査拒否も犯罪なのです。

    さらに近年、残業代の不払いも大きな問題となっています。

    使用者が労働者に残業代を支払わず、労働者がこれを請求した場合、残業代にプラスして同額の「付加金」を支払わなければならなくなる可能性があります。そういう法律になっているのです。

    結局、2倍の金額を支払うことになるわけですね。

    また、不払いの場合、「労働基準法」第37条及び第119条により、6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金という刑事罰もありますから、社長さんは十分気をつけてください。

    ところで、「未払賃金立替払制度」というものがあるのをご存じでしょうか?

    これは、「賃金の支払の確保等に関する法律」に基づき、企業が倒産したために賃金が支払われないまま退職を余儀なくされた労働者に対して、その未払賃金の一定の範囲について、独立行政法人労働者健康福祉機構が事業主に代わって支払う制度です。

    立替払を受けるには、以下の要件を満たしていることが必要です。

    「使用者」
    1.労働者災害補償保険(労災保険)の適用事業で1年以上事業活動を行っていたこと(法人、個人の有無、労災保険の加入手続きの有無、保険料納付の有無は問いません。)。

    2.法律上の倒産又は事実上の倒産に該当することとなったこと。

    「労働者」
    1.倒産について裁判所への破産申立等(事実上の倒産の場合は、労働基準監督署長への認定申請)が行われた日の6か月前から2年の間に退職していること。

    2.未払賃金があること。

    なお、立替払される賃金の額は8割となっています。

    給料が未払いのまま会社が破産してしまったような場合は、この制度を使って未払い賃金を確保し、労働者の生活費を確保することになります。

    「働かざる者、食うべからず」と言いますが、働いているのに食えない状況にはしなくないものです。


    働いてもらった分の給料とかけまして、

    降りかかる火の粉、と解きます。

    そのココロは・・・・

    払わなければ大変です!