メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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  • 運動は死亡率を下げる?

    2025年09月29日

    運動が身体に良いことは誰でも知っています。

    しかし、なぜ、運動が身体に良い影響を与えるのか、という点は、まだ完全に解明されていないようです。

    研究もデータを集めて研究する観察研究にとどまっています。

    しかし、十分に参考になります。

    AMERICAN COLLEGE ofCARDIOLOGYに掲載された記事によると(米国心臓病学会誌に発表されたとのこと)、次のような結果が出たそうです。

    ランニングと長寿との関係を調査するため、15年間にわたり、18歳から100歳までの成人約55000人を調査。

    その結果、ランニングをしない人に比べて、ランニングをする人は全死因による死亡リスクが30%低く、心臓病または脳卒中による死亡リスクは、なんと45%低かったということです。

    また、ランニングをする人は、しない人に比べて平均3年長生きしたとのことです。

    この結果から、ランニングという「運動」が死亡リスクを低下させると結論付けることはできません。

    また、一口に「ランニング」といっても、頻度、距離、時間、強度など、筋肉や心肺機能への負荷、血圧の上昇程度も様々です。

    ただ、ちょっと古い記録ですが、2007年の厚生労働省の資料に、運動不足と関連する非感染症疾病による死亡数が年間5万人というものがあります。

    https://www.mhlw.go.jp/file/03-Daijinkishakaiken-10203000-Daijinkanbousoumuka-Kouhoushitsu/0000026005.pdf

    1位は喫煙、2位は高血圧であり、運動不足が堂々の3位です。

    どのような運動かはまだ証明されていませんが、何らかの運動が身体に良い影響を与えることは疑いないように思います。

    そうなると、今のところは、このような研究を参考にしつつ、自分の身体でテストするのが望ましいと考えます。

    そして、私の体感的には、筋力を使う全身運動で、心肺機能が苦しくなるくらいの強度(終わった後、しばらく動けない)くらいの激しい運動が、健康に良いように感じます。(今後の研究でも、反対説の方が多そう。)
    ( -`д-´)キリッ

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  • どこに集中すべきか?

    2025年09月22日

    今日は、こんな物語です。

    ケイは、窓の外を眺めていた。

    彼の頭の中は、来週の重要なプレゼンテーションのことが頭から離れない。成功すれば昇進への道が開けるが、失敗すれば今の停滞した状況が続くだろう。

    彼は心配していた。

    クライアントがプレゼンをどう評価するか。

    その前に重大な問題がある。明日の朝までに部長の最終承認が下りるかどうか。部長はここ数日、機嫌が悪い。

    承認がおりなければ、プレゼンターが同僚のシゲキに交代になるかもしれない。

    ケイは焦燥感に駆られ、思考が堂々巡りしていた。
    プレゼン資料の作成が全く進まなかった。

    「ちくしょうっ!!」

    ケイは、自分の部屋で思わず叫んでしまった。

    すると、隣の部屋で寝ていた祖母が、静かにケイの部屋に入ってきた。

    「ケイ、まだ起きていたのかい?」

    ケイは身を起こし、正直な気持ちを打ち明けた。「おばあちゃん、プレゼンのことが心配で。僕がどれだけ頑張っても、部長の気分一つで全てが決まるなんて、理不尽だよ」

    祖母は何も言わず、ケイの隣に座った。そして、静かに話し始めた。

    「昔、小さな村にまじめな青年が住んでいてね。」

    「ある日、村が大干ばつに見舞われた。作物は枯れ、村人たちは飢えに苦しんだ。皆が雨乞いをし、天を恨んだが、青年はただ静かに毎日、畑に水をやり続けた。枯れゆく作物に、ごくわずかな水を」

    ケイは首をかしげた。「でも、おばあちゃん、それじゃ意味がないよ。雨が降らないことには、どうしようもないじゃないか」

    祖母は微笑んだ。

    「その通りだね。雨を降らせることは、青年の力ではどうすることもできなかった。だが、彼は毎日畑に水をやり、土の健康を保ち、次の恵みを待ち続けた」

    「数週間後、ついに待望の雨が降った。他の村の畑は、干上がってひび割れた土ではすぐに水を吸収できず、作物も完全に枯れてしまっていた。

    しかし、青年の畑だけは、彼が毎日手入れをしていたおかげで、しっとりと水分を含んだ土が雨水を効率よく吸収し、すぐに作物が芽吹き始めたんだ。

    結果、青年の畑は村で一番早く豊かな収穫をもたらした。」

    祖母は言った。

    「青年は、何をしたかって?雨が降るかどうかを悩み続けた?

    そうじゃない。青年は、自分にできることに、ただ、集中しただけなんだよ」

    ケイは、はっとした。

    そして、静かに立ち上がり、デスクの椅子に座ると、PCの電源を入れた。

    祖母は、デスクに向かうケイの背中を微笑んで見つめていた。

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  • 外見の魅力がブーメラン?

    2025年09月16日

    外見の魅力や好意と説得力の関係には多くの研究があります。

    今回は、そのうちの1975年のシーガル氏等の研究をご紹介します。

    研究は、被告人の外見的魅力が刑の重さに影響するか、また、それは罪の種類によって異なるか、という点です。

    結論としては、犯罪が住居侵入の場合は、

    ・外見が魅力的の場合、刑が軽くなる。

    ・外見が魅力的でない場合、刑が重くなる。

    ・外見情報がない場合、刑が中程度となる。

    という結果が出ました。

    予想通りですね。

    次に、外見的魅力を利用した詐欺罪の場合は、

    ・外見が魅力的の場合、刑が重くなる。

    ・外見が魅力的でない場合、刑が中程度になる。

    ・外見情報がない場合、刑が軽くなる。

    という結果が出ました。

    つまり、外見的魅力がある場合、それを悪事に利用すると、そうでない場合に比べて、より一層厳しい評価となる、ということです。

    たまに美男または美女が異性を騙してお金をとるようなニュースがありますが、そのような場合には、魅力的でない犯人に比べて評価が厳しくなる傾向にあるということになります。

    他人に対する説得力は外見の魅力に限りません。

    相手に好意を持たれている場合も説得力が増します。

    反対に相手の好意を逆手にとって悪用する場合も、先程の研究のように、より一層厳しい評価となるでしょう。

    信頼していない人に裏切られるよりも、信頼していた人に裏切られた時の方が、ショックが大きく、恨みが大きくなるのは当然でしょう。

    自分の魅力が大きなブーメランとして跳ね返ってくるということです。

    私たちは、他人に対する説得力を増すために外見的魅力を磨き、人間力を高める努力が必要ですが、決してそれを悪用してはならない、ということですね。

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  • 意見の押し付けではないか?

    2025年09月08日

    こんな話があります。

    中学生のアキヒコは、野球部に入部して頑張っていました。

    守備は外野でしたので、高く上がったボールを捕球できなければなりません。

    しかし、アキヒコは近視なのに、メガネをかけてしませんでした。

    そのため、アキヒコはボールがよく見えず、守備でエラーばかりしていたため、レギュラーになれませんでした。

    すると、同じ野球部員で親友のヒデヒコがアキヒコに言いました。

    「俺、新しいメガネを買ったから、このメガネあげるよ。メガネかけた方が、絶対にいいよ」

    そう言って、ヒデヒコがそれまでかけていたメガネをアキヒコに手渡しました。

    アキヒコは、「それは度数が合わないだろう」と思いましたが、ヒデヒコがあまりに強く勧めるので、アキヒコは、仕方なくそのメガネをかけて守備に臨みました。

    ボールが飛んできます。

    しかし、ボールは、以前よりも、もっと見えなくなっていました。

    度数の合わないメガネをかけても、視力が良くならないのは当然のことです。

    しかし、私達は、同じようなことを、他人にしてはいないでしょうか。

    友人や家族から悩みを相談された時、

    「こうするのが、この人にとって絶対にいいはずだ」

    と信じ込んで、自分の考えを押し付けてないか、ということです。

    この時、私達は、

    ・私の考えは正しい

    ・相手のためになる

    と信じ込んでいます。

    相手のために助言をすることは悪いことではないと思います。

    しかし、他人の視力に合うメガネの度数は、外から見ているだけではわかりません。

    そのことを理解するかしないかで、助言の仕方が変わってくるのではないでしょうか。

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  • 自他質問とは

    2025年09月01日

    今回は、「第三の質問」です。

    私は、これまで質問を
    ・他人に対する質問
    ・自分に対する質問
    に分けてきました。

    今回は、「自他に対する質問」です。

    例えば、誰かが失敗した時、

    「どうしてこんなこともできないんだ?」

    というのが「他人に対する質問」であり、相手にネガティブなインパクトを与える質問です。

    ポジティブな質問に変換することもできます。

    これに対して、失敗した本人が、

    「どうして失敗しちゃったんだろう?」

    と自分に質問することがあります。

    しかし、相手に聞こえるけれども、相手に質問をぶつけるのではなく、自分で考える質問として、

    「どうした失敗したんだろう?何が原因だったんだろう?」

    と発言する方法です。

    聞いている相手は、自分に対する質問ではない、と認識はするものの、質問が発せられたことによって、そのことについて考え出します。

    相手に直接、「どうして心配したんだ?」と質問すると、相手に精神的圧迫を生じさせます。

    責められているように感じます。

    そうではなく、自分への質問の体裁をとりつつ、相手も思考に巻き込むというのがこの質問方法です。

    相手へのインパクトを減らすことができ、かつ、「共に考える」という土俵を作り出すことができます。

    少し演技力が必要かもしれませんが、上手な質問を思い浮かばない時に、使ってみると、いいでしょう。

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  • なぜ教えると記憶に定着するのか?

    2025年08月25日

    私は、年に何度も税理士会等で税理士向けの研修講師を依頼されます。

    そうすると、自分が受講者になって学ぶより研修内容を深く理解することができます。

    「他人に教えると、自分の理解が深まる」とは、昔から言われていることですね。

    その話をする前に、あなたは、今、何かを学ぶ意欲を持って、実際に学んでいますか?

    もし、そうでないなら、老化が進行する可能性があります。

    脳の可塑性により、新しいことを学んだり、新しい経験をしたりすると、脳の神経細胞(ニューロン)同士のつながり(シナプス)が強化され、新しい神経回路が形成されます。

    しかし、学びをやめてしまうと、新しい神経回路が形成されず、衰える方向に進むことが想定されますし、認知症の症状である意欲低下や無関心にも親和性があります。

    何でもいいので、興味を持って、学び続けましょう。
    そこがスタートラインです。

    さて、私達が本を読んだり、講座を受講したりする場合、多くの人は、それを自分の頭で再構成せず、そのままの言葉で理解しようとします。

    しかし、それでは、本当に理解しているかどうか確認できません。

    しかし、他人に教えようとすると、それを自分の頭で再構成・再整理をする必要があります。

    そうすると、自分が何を知っていて、何を知らないか、というメタ認知が活性化し、より正確な理解を求めることになります。

    そして、他人に教えるための準備と実際に他人に教える場面では、何度もその内容を思い出しています。

    これは、勉強において、問題集を解くのと同じく、何度も自分の力で思い出す経験をし、記憶が定着することになります。

    ただし、他人に教える環境にない場合も多いですね。

    私も講師を依頼される場合以外のことについては、他人に教える機会がありません。

    そのような場合には、学んだことを一人で再整理し、他人に教えるように独り言を言ってみることです。

    それだけでも効果があります。

    と、おすすめしても、おそらく実際に行動に移す人は少ないでしょう。

    しかし、日常生活において、面倒なことをやるかやらないか、この毎日の一歩が長い目で見た場合に大きな差となってくると思います。

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  • フェアであることの重要性

    2025年08月18日

    心理学や行動経済学の本を読んだりする人には常識的な知識ですが、「最後通牒ゲーム」をご紹介します。

    以下のルールで行います。

    ・2人のプレイヤーを提案者と応答者に分け、提案者に例えば1万円を渡す。

    ・提案者は両者の報酬取り分を応答者に提示する(例:6000円と4000円)。

    ・応答者は提案を受け入れるか拒否するか選ぶ。

    ・受け入れる場合:、上記の例では、応答者は4000円を受け取る。

    ・拒否した場合、両者はどちらも報酬は受け取れない。

    このゲームは、色々な国で何度も行われているようですが、結果は、予想どおりでしょう。

    経済的合理性で考えると、応答者は、いくらを提示されても受け入れた方が得、ということになります。

    拒否すると、1円も受け取れなくなるためです。

    しかし、8000円対2000円など、不公平感が大きい提案の場合には、応答者は拒否する確率が上昇するとのことです。

    この結果から、人間は、「損得」よりも、「公平さ・公正さ」の方をより重視する、と考えられています。

    神経学的には、不公平な申し出を受けたときには、脳の扁桃体や島皮質(怒りや嫌悪に関係する部位)が活性化することが判明しているそうです。

    この心理は、様々な場面で登場します。

    交渉の場面において、相手から見た時に「公正ではない」と判断されると、相手に得であっても、提案を拒否されることが多いです。

    したがって、客観的に公正な条件よりも、「相手から見た時に公正と解釈できるか」の方が重要ということになります。

    従業員に対する評価も、評価される本人から見て、「公平・公正に評価されたか」が重要となります。

    子どもが複数人いるのであれば、「親が自分を公平・公正に扱ってくれたか」が重要となります。

    「こっちの方が得だよ」と説得することも多いと思いますが、「こっちの方が得だし、フェアだと思うよ」と一言付け加えられる理由付けの方が、説得力が上がるでしょう。

    他人を説得する時は、意見を押し付けるより、NOというための障害を取り除くことが重要です。

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  • 運動には効果があった!

    2025年08月11日

    今回は、運動の効果についてです。

    運動が健康にとって有益であることは、誰でも知っていると思います。

    しかし、運動といっても、強度(無酸素運動か有酸素運動か)、長さ(3時間か30分か)、頻度(毎日か1週間に1回か)など、様々です。

    ある人が「私、運動しています。」と言っても、その内容を詳しく聞かないと、どの程度運動しているかがわからないわけです。

    さて、今回は、「いつ」運動をするのが健康にとって有益かについてです。

    私の愛読書の雑誌に「IRONMAN」があります。

    これは、ウエイトトレーニングを扱う雑誌で、筋トレ愛好者の中上級者でも参考になる貴重な雑誌です。

    この2025年6月号に、以下のような記事が掲載されていました。

    欧州心臓病予防学会誌に掲載された研究では、8万5000人以上の成人を対象に追跡したところ、午前8時~11時の間に運動した人は、心臓病や脳卒中のリスクが11~16%も低いという結果だったそう。

    特に、女性で午前9時~11時に運動した女性は、脳卒中のリスクが35%、冠動脈疾患のリスクが24%も低かったとのことです。

    どうやら、「いつ」運動したら健康に有益かについては、午前中に軍配が上がりそうな感じです。

    ただ、これは、単に多数の人を追跡調査しただけの観察研究と思われます(詳細がわかりません)。

    したがって、証明されているわけではないので、一参考にとどめておいた方がいいでしょう。

    ただ、私の実感としては、朝一番に運動を行うことは、非常に効果的と感じています。

    最も効果を感じるのは、全身の血流がよくなるため、頭脳が活発に働き、かつ、全身もすっきりする点です。

    ですから、本気の運動が休みの日も、少し激しめに動いて呼吸困難にして(バーピージャンプを繰り返すなど)、血流を全身に回すようにしています。

    おすすめですが、副交感神経優位な朝なので、それなりに強い意志が必要になります。( -`д-´)キリッ

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  • 運動のプラセボ効果

    2025年08月04日

    こんにちは。弁護士の谷原誠です。

    運動が身体に良いことは誰でも知っています。

    でも、運動は苦痛である、と感じる人も多いでしょう。

    私は運動が好きなので問題ないのですが、運動が苦手な人でも、運動効果があるテクニックがあります。

    ハーバード大学のエレン・ランガーが2007年に発表した実験です。

    アメリカ国内のホテルで働く客室清掃員84名が被験者です。

    メイドを半分に分けて、

    A群:シーツ交換や掃除などの仕事が実は、推奨される量の運動に相当することを説明する。

    B群:何も説明しない。

    という違いを設定し、実験前と後4週間で、体重・体脂肪率・BMI・ウエストーヒップ比率・血圧等を測定しました。

    すると、実際には、A群・B群とも活動量は変わらないにもかかわらず、A群だけ体重・体脂肪率・BMIが減少し、血圧が減少する、という結果が出たそうです。

    つまり、同じ運動(掃除)を行ったとしても、「自分は今、運動をしている」と認識するだけで、運動効果に違いが出る、ということです。

    これは、運動が好きではない人にとっては、とても有意な実験結果ですね。

    通勤・通学・買い物で外出する時などは、「今、歩いているが、これは身体によい有酸素運動になっている」と考えると、それだけ高い運動効果が出る、ということです。

    掃除をする時に、「これは、良い運動である」と考えながらやると、何も考えないよりも、運動効果が高くなる、ということです。

    薬のプラセボ効果については、よく知られていますが、運動についても、プラセボ効果がある、ということです。

    おそらく、ですが、勉強したり、クロスワードパズルを解いたり、という脳を使っている時も、「この作業で、私の頭脳は明晰になる」と信じていると、本当になるのではないか、などと思ってしまいます。

    人間は、奥が深いですね。( -`д-´)キリッ

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  • 自分はダメな人間?

    2025年07月28日

    こんにちは。弁護士の谷原誠です。

    あなたは、自分の意志の力にどれくらい自信がありますか?

    「甘いものは控えよう」
    「SNSは1日30分までにしよう」
    「お金を無駄遣いしないようにしよう」

    こうした目標を立てた時、多くの人が思います。
    「ちゃんと守れるはずだ」と。

    しかし、ふと気づけばSNSを見続けており、コンビニで余計な買い物をし、お菓子に手が伸びている、という自分に気づきます。

    この意志と行動のギャップは、「自制バイアス」です。

    ■自制バイアスとは?
    「自制バイアス」とは、「自分の自制心を過大評価してしまう傾向」です。

    人は未来の自分について、楽観的に予測する性質があります。
    「来週の飲み会では飲みすぎないはず」
    「年始の目標は今年こそ達成できるはず」
    「本気を出せば痩せられるはず」
    しかし実際には、多くの場合、実現できません。

    この「自分はできるはず」という過信が失敗のもとです。

    ■ なぜ人は自分を過信してしまうのか?
    脳には、将来の自分を「他人」のように感じる特性があります。
    そのため、未来の自分はきっと賢明で、意志が強く、合理的に行動してくれるはずだと無意識に期待してしまうのです。

    結果として、誘惑や怠惰に対する準備を怠り、それらを乗り越えることができなくなります。

    ■ では、どうすれば?
    多くの人は、失敗した後に「自分の意志が弱かった」と反省します。
    しかし、重要なのは「意志を強く持つこと」ではなく、「意志に頼らずに済む仕組みを作ること」です。

    ・お菓子は買わない(目の前に置かない)
    ・スマホを別の部屋に置いておく
    ・ゲーム機を思い切って捨ててしまう

    こうした環境設計こそが、「自制バイアス」に対する有効な対策です。

    ■ 自分はダメな人間?
    自分に自信を持つことは大切です。

    でも、それは、目標に向かって行動を起こす時、行動している時に必要なものです。

    「vs誘惑」「vs怠惰」という場面では、「自分は誘惑に弱い」「自分は怠惰だ」という認識を持つことが必要となってきます。

    「自分をコントロールする」ということは、自分の意志だけで行うものではなく、環境も含め、あらゆる手段を使って行うものだと思います。

    ちなみに、筋トレを含めた自分の限界を試すフィジカルトレーニングを習慣にする努力は、誘惑や怠惰に打ち勝つ力を養うのにとても有効と感じています。

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