なぜ偏った意見の人は自信満々なのか
私たちは、何かを判断する時には、情報を集めます。
どのような情報を、どれだけの量集めるかは、判断結果に大きく影響することは明らかです。
今回は、私たちが判断を誤らないために知っておくべき研究についてご紹介します。
ハンター・ゲルバッハ教授らが、米国の成人1,261人を対象に行った実験です。2
参加者は、架空の二つの学校を統合すべきかどうかを判断しました。
一方のグループには、統合賛成・反対双方を含む7項目の情報を提示。別のグループには、統合に有利な情報または統合に不利な情報のどちらか一方を中心に、約半分の情報だけを提示しました。
情報を半分しか与えられなかった人たちは、すべての情報を与えられた人と同じ程度に、
「判断に必要な情報は十分にある」
「自分は慎重で適切な判断ができる」
と考えていました。
当然、統合に有利な情報を与えられた人は、統合賛成、統合に不利な情報を与えられた人は、統合反対の結論です。
そして、「大多数の人も自分と同じ判断をするだろう」と予想していました。
分析では、情報が少ないグループの方が、むしろ判断への自信が強いという結果も出ています。
一方で、後から欠けていた反対側の情報を見せると、最終的な判断は全情報を見たグループに近づきました。つまり、思い込みは強いものの、不足情報を適切に補えば修正可能であることも示唆されています。
これは、何を意味しているでしょうか。
不完全な偏った情報をのみを与えられると、人は、その情報に依拠し、強い自信をもって判断を下す、ということです。
マスコミの偏向報道により、偏った意見ばかりを言う人を思い浮かべないでしょうか。
今回の実験から私たちが学ぶべきことは、何か重要な判断をするために、情報を収集し、結論が見えた後、次の3つの質問をすることです。
(1)まだ分かっていない事実は何か。
(2)反対の結論を支持する人は、どんな情報を持っている可能性があるか。
(3)この結論と矛盾する事実はないか。
(4)この結論だとすると、当然にあるべき事実が欠けていないか。
ここでも、質問の力が私たちを正しく導いてくれるでしょう。













