他者への貢献のパワー
仕事をする場合、「誰のために」と思いつつ行うのが成績向上につながるでしょうか。
アダム・グラント教授らは、院内感染を防ぐための病院における医療従事者の手洗いの徹底について実験を行いました。
彼らは、病院の石鹸と消毒ジェルのディスペンサーの上に、2種類の異なる標識を設置するフィールド実験を行いました 。
(1)「手洗いは、あなた自身が病気をうつされるのを防ぎます」(自分のため)
(2)「手洗いは、患者が病気をうつされるのを防ぎます」(患者のため)
結果として、(1)では、変化がなく、(2)では、石鹸・ジェルの使用料が33%増加し、手洗いの確率が10%上昇したそうです。
これは、他人に害を与えないため、ということでしたが、仕事にプラスに働くかどうかについては、どうでしょうか。
次に、大学の募金活動を行うコールセンターでの実験です。
職員は卒業生に電話をかけ、学生の奨学金を支援するための寄付を募っていました。
グラントは、職員を3つのグループに分け、仕事の目的と関連付けることでパフォーマンスにどのような影響が出るかを調べることにしました。
(1)稼いだお金、習得したスキル、得た経験など、仕事から得られる個人的なメリットを思い出させました。
(2)奨学金受給者から、集めた資金がどのように人生を変え、夢の実現につながったのか、実体験を聞きました。
(3)追加情報やリマインダーは与えられませんでした。
結果は、(1)、(3)は、変化なし。
(2)では、電話をかける回数が増加し、募金額を2倍以上に増やし、大幅に多くの寄付誓約を獲得しました。
これを「タスクの重要性(意義)」といいます。
自分の行動や仕事が、他人に貢献できている、あるいは、他人の損害を回避することができている、という意義を見出す時、人は、モチベーションがアップし、成績が向上する、ということです。
したがって、自分のモチベーションや生産性をアップさせたければ、自分の行動や仕事が「具体的に」「誰に」「どのような貢献」ができているのか、をイメージし、その人から話してもらうなどのことをします。
部下や社員のモチベーションや生産性をアップさせたければ、やはり、同じようなことをしてタスクの重要性を認識してもらうようにします。
しかし、他人の説得では常に注意しなければならないことがあります。
それは、過剰な働きかけです。
組織がその影響力を過度に強調したり、同じストーリーを繰り返し強調したりすると、従業員は操られていると感じ、反対に、成果が低下します。
これは「マウンテン効果」といいます。リーダーやマネージャーや注意しましょう。
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