ロス疑惑(三浦和義さん)サイパンで逮捕 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
メニュー
みらい総合法律事務所
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。

ロス疑惑(三浦和義さん)サイパンで逮捕

2008年02月23日

ロス疑惑で妻に対する殺人の容疑をかけられるも、2003年に無罪が確定した三浦和義さん(60)が休暇中のサイパンで殺人容疑で逮捕されたそうです。

日本の法律では、殺人罪を理由とする逮捕はあり得ません。理由は2つ。

1つ目。憲法第39条は次のように規定しています。

「・・・既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。・・・・」

三浦さんは、殺人罪について、日本においては、既に無罪とされているからです。したがって、憲法第39条により、刑事上の責任を問われません。

2つ目。事件が起こったのは、1981年であり、事件から既に27年ほどが経過しています。1981年当時の刑事訴訟法によると、殺人罪の場合、犯罪行為が終わったときから、15年を経過すると、罪に問えなくなります。したがって、日本では、やはり殺人罪として起訴することはできません。
(ちなみに、現在は、刑事訴訟法が改正されて、公訴時効は25年になっています。刑事訴訟法第250条)

しかし、それは日本での話。サイパンには、日本国憲法も、日本の刑事訴訟法も適用されません。それぞれの国が、それぞれの国の法律により、国を治めています。今後、どうなるのか、注目です。

三浦和義事件
刑事訴訟法講義