弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 13
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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    美化バイアスに注意

    2025年01月13日

    「昔はみんなが助けっていていい時代だった。今は、みんな自分勝手になってしまった」

    「学生のころは、みんな仲良しで楽しかった」

    このように、今よりも昔の方が良かった、と回想する人が周りにいないでしょうか。

    あるいは、あなたが思うことはないでしょうか。

    本当にそうだったかもしれません。

    しかし、本当はそうでないにもかかわらず、実際よりも過去の出来事を美化してしまうこともあります。

    人間のそのような傾向を「美化バイアス」といいます。

    美化バイアスには、色々なものがあります。

    (1)自己美化バイアス

    「私は、平均以上に良い上司だ」と自分を美化してしまう。

    (2)他者美化バイアス
    恋愛初期に異性の相手の欠点も含めて全て美化してしまう。

    (3)過去美化バイアス

    冒頭に述べたように、「今よりも昔の方が良かった」と美化してしまう。

    今回は、過去美化バイアスだけを取り上げますが、これは、人間の脳は、自己防衛のためにネガティブな記憶を弱め、ポジティブな記憶を強めようとする傾向があるとされています。

    その他にも現状に対する不満が裏側にあるのでしょう。

    今の人間関係に不満がある場合は、「学生時代の友人関係は最高だった」などと思い出し、学生時代が最高の時期だったと思ってしまうことがあります。

    しかし、これは一面的です。学生時代の辛いことを無視しています。

    私などは、学生時代の後半は、ほぼ遊ぶことなく全ての時間を司法試験の勉強に費やし、本当に辛かったです。

    今は、当時ほどの強いストレスなく快適に生活できています。

    当時はエアコンがなく、夏などは暑くて眠れない日もありましたが、今はエアコンがあるため、快適な睡眠をとれています。

    美化バイアスを放置すると、過去を美化することにより、今に対する不満を増大させる危険性があります。

    そうすると、幸福度が下がります。

    過去よりも今の方が幸せなことがたくさんあるはずです。

    それを見つけると、幸福度が上がるはずです。

    今の自分を不幸にするバイアスをコントロールして、幸せに生きましょう。

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