ブログ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 15
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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  • お笑い新世紀

    2010年11月29日

    新しい時代の到来だ。

    26日に毎年恒例の「M-1グランプリ」が開催され、「笑い飯」が悲願の優勝を果たした。

    しかし、より多く笑いを取ったのは、新星「スリムクラブ」だろう。

    「M-1グランプリ」は、視聴者にとって最も面白かったコンビが優勝するのではない。

    面白さと同時に、芸能としての漫才の技術点が高いことが要求される。

    それは、フィギュアスケートしかり、器械体操しかりである。

    見ている方が「すごい!」と思っても、協会などで取り決められた技術点などを元に採点されるので、点数を見ないと、誰が優勝するのかわからない。

    「M-1」も同じである。

    最も面白かったのは、「スリムクラブ」である。

    しかし、「スリムクラブ」は、これまで主流だった漫才の型を破っている。

    その意味で、技術点が低かったのだと思われる。

    「スリムクラブ」の妙は、独特の間にある。

    漫才は、リズムが重要だ。

    北野武氏が昔コンビを組んでいた「ツービート」のリズムをツービートとすると、島田紳助氏の「紳助竜介」のリズムはフォービート、松本人志氏のダウンタウンはワンビートだろう。

    そして、「スリムクラブ」はオフビートだ。

    テンポの良いリズムがなく、逆にリズムを壊してしまったところに笑いが発生している。

    今後、変幻自在の間を使いこなせれば、人気が続くだろうが、特定の間しか使いこなせなければ、視聴者は慣れてしまい、間から生ずる笑いは少なくなるだろう。

    クイズミリオネアが面白かったのは、司会のみのもんた氏の「ファイナルアンサー?」と尋ねる時の独特の間だった。

    「スリムクラブ」は、「間の魔術師」を目指して頑張って欲しい。

    今回、もう一つ、注目したのが、「ジャルジャル」である。

    彼らはコントを得意とするようだが、今回は、漫才の場でコントをしているかのようだった。

    漫才とコントの融合である。

    その意味で、芸能としての漫才の技術点は高くない。

    しかし、根本的なことから考えてみよう。

    視聴者は、漫才の技術点に注目しているか?

    伝統的なボケとつっこみをしなければ、怒って帰ってしまうか?

    そんなことはしない。面白ければ良い。

    今後、お笑いの世界は、漫才やコントという枠組みを超えて、視聴者の立場に立ち、より面白いものに育っていって欲しい。

    くしくも「M-1」は、今回最終回を迎えたが、これを区切りにお笑い新世代が到来してくれることを祈る。

    「M-1」は、格闘技でいうと、「K-1」だ。

    「K-1」が、グローブをはめ、決められたルールの中で闘うように、「M-1」は、漫才という決められたルールの中で闘っている。

    お笑いは、今後、「プライド」化して欲しい。お笑いの総合格闘技だ。

    よりルールを少なくし、視聴者が最も面白いと感じた者をチャンピオンに選ぶ。

    完全実力主義だ。

    タイトルは、「プライド」ならって、「ワライド」でいいのではないだろうか。

     

  • 誰の立場で考えますか?

    2010年11月28日

    メルマガ「弁護士がこっそり教える絶対に負けない議論の奥義」より。

    相手の立場に立って物事を考えることは、とても大切です。

    私たち弁護士が裁判を起こす時、依頼者の最大限の利益を目指します。

    したがって、依頼者の立場に立って事件を眺めます。

    しかし、それだけではありません。

    裁判は、相手との戦いですから、相手が、どのように事件を眺め、
    何を求めているのか、を知らなければ的確な戦略が立てられません。

    そこで、相手の立場に立って、じっくりと考えてみます。

    しかし、それでも不十分です。

    裁判の判決は、裁判官が書きます。

    したがって、裁判官が見て、私の依頼者の言っていることが正しい
    と感じてもらわなければなりません。

    そこで、裁判官がどう感じ、どう考えるか、を裁判官の立場になっ
    て考えてみなければなりません。

    このように、裁判を起こすときには、依頼者、相手、裁判所の3つ
    の立場で事件を検討することが必要になってきます。

    他の仕事でも同じことでしょう。

    営業の立場であれば、自分の会社のことを考えるのは当然ですが、
    相手が何を求めているか、を考えなければ的確な提案はできないで
    しょう。

    ウォルト・ディズニー氏は、ディズニーランドを作ったとき、パー
    クのあらゆるところでしゃがみ込み、周囲を見渡していたそうです。

    パークの主役は客であり、客の主役は子供達です。

    そのため、ウォルト氏は、しゃがみ込むことによって、子供の立場
    に立ち、子供も目線で、パークを見渡してみたのです。

    そして、視線上に、障害物がないことなどを確認したそうです。

    私たちはどうしても自分の目線で物事を判断してしまいがちですが、
    このように、相手の立場を推測して知ることは、とても重要だと思
    います。

    このような細かな配慮の積み重ねが、ディズニーランドを夢の国
    にしたのですね。

    大変勉強になります。

    ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯 完全復刻版 (ディズニーピース(書籍・その他))
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  • 「にらみ」は代替可能か?

    2010年11月27日

    歌舞伎俳優・市川海老蔵氏が西麻布で酒を飲んで殴られ、ほお骨にひびや鼻の左側が陥没骨折すした事件が、ニュースを賑わしている。

    これほど有名な人が1人で飲んでいたら、嬉しい声をかけられることもあれば、侮辱的な声をかけられることもあるだろう。

    名声を得るときは、必ずその代償も支払わなければならない。

    普段は、気をつけているのだろうが、この時は、なぜ避けられなかったのか。

    犯人逮捕により真相が解明されることを祈る。

    http://www.daily.co.jp/gossip/article/2010/11/27/0003637357.shtml

    この怪我で、海老蔵氏の得意とする歌舞伎の「にらみ」が、しばらくの間、できなくなる可能性があるという。

    ファン達は、がっかりだ。

    「にらみ」の代わりに「チラ見」はできるだろうが、それではファンは納得しない。

    酒には十分注意したい。

  • 息止め勉強法!?

    2010年11月25日

    ははあ。なるほど。

    これが感想だ。

    面白い記事があった。

    「眠気を一瞬にして払拭するたった一つの方法」というものだ。
    http://news.livedoor.com/article/detail/5228196/

    仕事中眠かったり、授業中眠かったり、運転中眠かったり、電車などで眠かったりすることがあるだろう。

    そんな時は、

    息を止める

    のだそうだ。

    そうすると、体は、窒息の危険を察知し、睡眠よりも生命維持を優先させるために酸素を得ようとするのだという。

    苦しくなったら、一気に息を吸い込むことで、酸素が脳に流れ込み、眠気が吹き飛ぶのだそうだ。

    今度やってみよう。

    でも、息を止めすぎると、息の根が止まってしまい、永遠に眠ることになってしまう。

    何事もほどほどがいい。

    会議中、参加者が皆「ぷはーっ」とやっていたら、その会議はほとんど意味のない会議だ。

    注意事項としては、寝る前にやらないことだ。眠れなくなってしまう。

    朝、寝起きが悪い人にも効くかもしれない。

    ベッドで目覚めた瞬間、息を止めるのだ。

    それでバッチリ目覚められたら、どんなに1日が爽快に過ごせるか。

    ベッドで目覚めた瞬間、時計を見て、寝坊したことに気づいて息が止まらないように注意しよう。

    ただ、その時は一気に眠気が吹き飛ぶので、息止め法は必要ないはずだ。

    人間のメカニズムからすると、何かが欠乏した後は、それを過剰に摂取しようと働く。

    したがって、一定期間息を止めた後は、一気に過剰に酸素を脳に送ろうとするのではないか。

    そうなると、通常以上の脳力を発揮できる可能性がある。

    勉強前、試験前に息を止め、その後一気に酸素を摂取することにより、脳を効率的に働かせることができるのではないか、という仮説を立てた。

    誰か、実験してくれないかな。

  • 四国の乱は、公然わいせつ?

    2010年11月21日

    2010年10月9日、弘法大師ゆかりの地にある温泉郷、香川県まんのう町のロッジで、男女53人が参加する乱交パーティーで性行為をしていたカップル2組が公然わいせつ容疑で、パーティーの運営にかかわっていた4人が公然わいせつ幇助容疑で逮捕された。

    主催者は、もちろん罪に問われるが、乱交パーティに参加して、性行為をしている本人が主犯として罪に問われるので、興味本位で参加するのは、辞めた方がいい。

    http://news.livedoor.com/article/detail/5153530/

    この乱交パーティーは、「四国の乱」というらしい。

    ネーミング力は、ある。

    公然わいせつ罪とは、何か。

    刑法第174条
    公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

    わいせつの定義は、難しいので、今回はやめるが、「公然」とは何か。

    公然とは、不特定または多数人が認識しうべき状態のことをいう

    不特定であれば、少人数でもいい。

    逆に、多数人であれば、特定の人の集団でもいい。

    誰もいない無人島で全裸になっても、公然とは言えないので、犯罪は成立しない。

    「 SMAP」の草なぎ剛氏は、公園で裸になったとして、2009年4月に公然わいせつ容疑で逮捕されたが、この場合には、不特定または多数人が認識しうべき状態だったからだ。

    たまに、飲み屋で酔って裸になる人がいるが、これも公然わいせつ罪成立だ。

    香川県の弁護士が、居酒屋で陰部を露出したとして、公然わいせつ罪に問われたケースがあった。

    http://mytown.asahi.com/areanews/kagawa/OSK201010150134.html

    残念なことだ。

    しかし、個人的関係がある少数者だけが参加するカラオケボックス内で裸になっても、不特定または多数人が認識しうべき状態にないから、公然わいせつ罪は成立しないと考える。

    脱ぎ癖がある人は、場所柄をわきまえよう。

    できるならば、やはり辞めた方がいい。

    少し前に流行った、いわゆるハプニングバーで他の人達が見ている前で性行為に及んだ場合にも公然わいせつ罪が成立する。

    会員組織にしていても同じだ。

    会員組織自体は特定少数になるとしても、人集めの段階で不特定多数から勧誘していれば、不特定多数人が認識しうべき状態にあるといえるためだ。

    入り口ドアを施錠して、「不特定の人達は入って来られない」と屁理屈を言っても無駄だ。

    法律は、甘くない。

     

  • 最悪の事態に対処するには?

    2010年11月20日

    メルマガ「弁護士がこっそり教える絶対に負けない議論の奥義」より。

    私たち弁護士は、事件や事故に巻き込まれた人から相談を受け、
    その案件を処理していきます。

    相手と厳しい交渉をしなければならないこともあります。

    また、時には裁判を起こさないといけないこともあります。

    私たちは、案件のスタート時に、必ずやらなければならないこと
    があります。

    それは、

    最悪の結果を想定すること

    です。

    何らかの被害を被って感情が高ぶり、相手に喧嘩をしかけたはい
    いが、手痛いしっぺ返しを食らうこともあります。

    「こんなことなら喧嘩なんか仕掛けなければ良かった」

    と後悔してしまうことになるでしょう。

    したがって、プロジェクトをスタートしたり、交渉を開始したり、
    というときは、必ず最悪の結果を想定しておかなければならない
    のです。

    この時に必要な質問が3つあります。

    次の質問をします。

    (1)最悪の場合、どうなるのか?

    (2)最悪の結果に対処する方法はあるか?

    (3)最悪の結果になったとしても、今、進むべきか?

    この3つの質問をし、答えは「イエス」であれば、迷うことな
    く、進みましょう。

    覚悟があれば、気を強く持って進むことができます。

    人生を思い通りに変える51の質問
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  • 会計士も弁護士も就職難

    2010年11月19日

    公認会計士が就職難らしい。

    日本公認会計士児湯会の近畿会が2010年11月に、今年の合格者2041人のうち近畿財務局管内の408人を対象にアンケートを行ったそうだ。

    それによると、51%の209人が就職先が未定で、21年の38%と比べても大きく悪化したという。

    原因は、平成18年に試験制度を改定し、合格者を大幅に増やしたことによる。

    希望就職先は一般企業やコンサルタント、公務員など多岐にわたり、希望する最低年俸が300万円と答えた割合が3割に上るということだ。

    なんのために苦しい試験を突破してきたのだろうか。

    http://tinyurl.com/3yzn3g7

    弁護士にも同じような状況が出てきている。

    日本弁護士連合会が2010年6~7月にアンケートを実施した。

    その結果によると、新司法試験に合格して司法修習を受けている弁護士希望者のうち、約43%の就職先が未定であることが分かったらしい。

    http://tinyurl.com/22m2hag

    これも大変なことだ。一般企業に就職する大学生よりも悪い状況ではないか。

    現状では、時間も経過しているので、数字は少なくなっているだろうが、多くの司法修習生が就職できていない状況に変わりはない。

    今後、公認会計士試験や司法試験を受験しようとする人は、業界がこのような状況にあることを考えておかなければならない。

    資格試験はあくまで資格を取得するための試験であって、国が就職先や仕事を紹介してくれるわけではない。

    あくまでも自分の能力と努力次第であることを自覚しなければならないだろう。

    私が司法試験に合格したのは、約20年前だが、早く受かって良かったと胸をなでおろしている。

  • App Storeブックランキングにてセールス1位

    2010年11月17日

    私の電子書籍「相手を思うままに動かせる!最強の交渉術」(アクセルマーク)が、App Storeブックランキングにてセールス1位を獲得したそうです。

    http://itunes.apple.com/jp/app/id394644236?mt=8

    ありがとうございます。

  • ガスパン遊びで強盗致傷?

    2010年11月17日

    15歳の少年1人と14歳の少年2人が逮捕された。

    容疑は、強盗致傷と強要だ。

    警察の調べでは、少年3人は共謀の上、9月7日午後7時から約1時間、公園で中学3年の男子生徒3人に、殴るけるの暴行を加えて3人に全治1~4週間のけがを負わせた上、現金計7200円などを奪ったとのこと。

    それだけなら、強盗致傷だが、さらに、3人に携帯用ガスボンベのガスを無理やり吸わせたらしい。これが強要だ。

     http://news.livedoor.com/article/detail/5143956/ 

    強盗致傷罪は重い。無期懲役または6年以上の懲役だ。

    少年なので、少年法の適用があるが、大人だったら大変だ。

    ところで、犯人達は、なぜガスボンベを持っていたのか?

    ガスボンベは、ガスを吸引して酩酊状態を楽しむ「ガスパン遊び」のために所持していたということだ。

    少年達の間で流行っているらしい。

    昔は、シンナーを吸引する「アンパン遊び」が流行ったが、その「アン」を「ガス」に変えただけのことだ。

    ここで、ふと疑問に思った。

    シンナー吸引を「アンパン遊び」と言うのは、シンナーを袋に入れて、それを吸っている姿がアンパンを食べている姿に似ているからだ。

    昔はパンの中では、アンパン人気が高かったからだろう。別に「メロンパン遊び」でもいい。

    でも、「フランスパン遊び」は違う。ちょっと大きすぎるぞ。

    「アンパン遊び」の語源が、アンパンを食べている姿から来たのだというと、「ガスパン遊び」は理由がつかなくなる。

    いや、そんなことはどうでもいい。

    この事件を考えるにあたって、何の意味も持たないだろう。

  • フィードバックに最適な質問

    2010年11月15日

    昨日発信したメルマガ
    「弁護士がこっそり教える絶対に負けない議論の奥義」の記事です。

    スポーツが上達するためには、練習することですが、それに劣ら
    ず大切なことは、試合をし、反省をし、改善点を見つけることです。

    改善点が見つかったら、そこを集中的に練習します。

    そうやって、上達していきます。

    ビジネスでも同じです。

    弁護士の場合には、日常的に法律の勉強をしながら、事件を処理
    しています。

    交渉や法廷がスポーツでいう試合にあたります。

    交渉でのやりとりや法廷での証人尋問などが終わった後に、振り
    返り、反省をし、改善点を見つけます。

    この作業を行っている人は力をつけていき、やりっぱなしで終わっ
    ている人は停滞します。

    少しの作業ですが、時間が経過するにつれて、圧倒的な力の差と
    なって現れてきます。

    試験勉強の場合には、模試がこれにあたるでしょうし、ビジネス
    ではプレゼンテーションや会議、交渉などが、これにあたるでしょう。

    それらが終わった後は、必ずフィードバックを行いましょう。

    フィードバックの方法ですが、質問に答える形が最適です。

    複数人の場合には、相互に質問しあいましょう。

    1人の場合には、自分に質問しましょう。

    その質問を考え、答えを出す過程で、改善点が見つかります。

    その際にすべき質問を紹介します。

    (1)よくできた点は何か

    (2)それはなぜうまくいったのか。

    (3)今後も続けた方がよいことは何か

    (4)うまくいかなかった点は何か

    (5)それはなぜうまくいかなかったのか

    (6)今後やめた方がよいことは何か

    (7)今後改善すべき点はどこか

    少し時間をかけてやってみてください。

    必ず、役に立ちます。