交通事故過失相殺率の認定基準全訂四版
2004年12月05日
交通事故事件を扱う弁護士の誰もが使用している東京地裁民事交通訴訟研究会編の「別冊判例タイムズ16号 過失相殺率の認定基準全訂四版」が出ました。出ましたと行っても何週間も前に買ったのですが。
過失相殺率というのは、交通事故が起こったときに、加害者が100%悪いわけではなくて、被害者にも何らかの原因があった場合に、その原因の割合を損害賠償額から差し引くということです。
割合といっても、事故はそれぞれ事情が異なりますから、裁判が何%過失相殺するのかについては、昔から頭を悩ましていました。そこで、昭和50年に別冊判例タイムズ1号で、認定基準が出され、平成3年、平成9年と改訂されて、今回の全4訂版が出されたわけです。
交通事故の被害に遭われた方は、以外に過失相殺率が大きいのに驚かれることと思いますが、残念なことですが、実務はこれで運用されています。この範囲内で精一杯戦うことになります。さらに特別事情があれば、この基準から飛び出ることもあるでしょう。