交渉の力のゆらぎ
今回のYouTube動画は、
【交渉術】自分が弱い立場の場合の逆転テクニック。交渉術著者が解説。
自分が弱い場合、相手の言いなりになるしかないと思っていませんか?
状況を逆転する方法があります。
ぜひ、ご覧ください。
さて、
弁護士として交渉していると、交渉における力の流れ、タイミングの重要性を感じます。
交渉の力関係は常に一定と思われるかもしれませんが、実は、常に動いています。
それは、交渉当事者の戦略だけでなく、それ以外の様々な要因に影響を受けます。
たとえば、こちらが損害賠償を請求する側、相手が払う側だとします。
こちらとしては、当然、最大限の賠償金を得たいとして、強気で交渉します。
裁判をして、遅延損害金も含めて回収できそうなので、力が強い状態です。
しかし、途中、こちらの別の取引先の手形が不渡りになり、急速に資金繰りが苦しくなったとします。
銀行に融資を依頼しても、断られてしまいました。
なんとか、損害賠償金を早期に回収して、資金繰りにあてないといけなくなりました。
しかし、裁判をしていると、何年もかかり、到底資金繰りに間に合いません。
ここでは、減額してでも、すぐに資金を回収したいという状態になりました。
この状態は、交渉における力が弱い状態です。
交渉とは全く関係のない事情によって、交渉の力関係が変化した、ということです。
実際の交渉では、このように、当事者双方のそれぞれの事情によって、力関係が揺れ動いているものです。
したがって、力関係に敏感になり、緩急をつけた交渉をすることが大切となってきます。
ところで、「能」にも似たような考え方があります。
世阿弥の『風姿花伝』のなかに、このような言葉があります。
「時の間にも、男時・女時とてあるべし」
「男時(おどき)」とは、状況が自分に有利な方向にあるときのこと、逆に相手が有利な時を「女時(めどき)」といいます。
そして世阿弥は続いて、「いかにすれども、能によき時あれば、必ず、また、悪きことあり。これ力なき因果なり」と説いています。
つまり、男時、女時は避けられず、人の力ではどうにもならないということです。
あなたの場合も、仕事、職場での交渉、人間関係、家庭内交渉など、このような男時・女時を意識してみると良いかもしれません。
では、交渉において、自分が圧倒的に弱い立場の場合は、どうしたら良いでしょうか。
この場合も交渉テクニックがあります。
You Tubeで解説しました。
ぜひ、ご覧ください。
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