交渉に向いている性格とは?
2011年06月02日
雑誌などの取材を受けていると、
「交渉に向いている性格は、どんな性格ですか?」
と聞かれることがある。
一般的には、押しが強い性格が交渉に向いていると思われている。
もちろん、交渉では押したり引いたりの駆け引きをするので、押しが強い方がいいに決まっている。
しかし、交渉は、それに尽きるわけではない。
相手のニーズを探り、情報を引き出し、相手のニーズと自分のニーズの合致点を探し、落としどころを見極める。
その過程では、押しの強さは関係ない。
気が弱い人は交渉に弱いかということ、そうとも限らない。
押しが強い人は、とにかく自分の要求を相手に押し付けていくので、柔軟な対応ができず、交渉が決裂しやすい。
気が弱い人は、相手に配慮したり、強引なことをしないので、柔軟で細やかな調整ができたりする。
だから、どんな性格が交渉に向いているかを一概に決めつけることはできない。
もし、これから交渉に臨む人は、
「私の性格は交渉に向いているかどうか?」
と自分に質問してはいけない。
「私のこの性格を、交渉に生かすには、どうしたらよいか?」
と質問するようにしよう。
そうすれば、前向きに交渉に臨めるはずだ。
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