不快な記憶に対処する方法 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
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不快な記憶に対処する方法

2013年06月09日


人間、生きていると、嫌なことがあるものです。

嫌なことがあったら、どうしたらよいのでしょうか?

人間、誰しも幸せに生きたいと思っています。

良いことばかりが起こってほしいと思っています。

しかし、どうしても嫌なことも起こってしまうのです。

ここをうまく折り合いをつけていかなければなりません。

ここで、私達の心には不協和が発生します。

「良い記憶ばかりがいい」vs「悪い記憶が残っている」

この状態は、私達にとって、とても苦痛です。

このような不協和が起こったときに、人間は、あることを行います。

それは、

「心の不協和を解消しようとする」

ということです。

心の不協和を解消することにより、自分の心を防衛するのです。

不協和を解消できなければ、苦痛が続くことになります。

そして、トラウマになったり、心に傷を負ったりします。

別の例で考えてみましょう。

嘘をついている時に心が痛むのは、

「正直な自分でいたい」vs「嘘をついた自分がいる」

という不協和が発生しているためです。

そして、この不協和を解消するために、人は、嘘をついて
いたことを正直に告白したり、「嘘をつくことが相手のた
で、正直よりも大きな正義なんだ」と自分に信じ込ませた
り、嘘を本当だと自分に信じ込ませたりします。

そして、この不協和を解消するために、

・人は、嘘をついていたことを正直に告白して、「正直な
自分」に一貫させます。

・人は、「嘘をつくことが相手のためで、正直よりも大
きな正義なんだ」と自分に信じ込ませることにより、「正
直な自分」を今回は崩しても、より大きな正義のためだ、
と自分を納得させます。

・嘘を本当だと自分に信じ込ませることにより、「正直な
自分」に一貫させます。

さて、では、「悪い記憶が残っている」時、人間は、どの
ように対処するのでしょうか。

フロイトは言います。

「人は不快な記憶を忘れることによって防衛する」

つまり、悪い記憶を忘れることによって、良い記憶ばかり
を残し、心の不協和を解消しようとするのです。

ここで注意すべきは、

「忘れよう、忘れよう」

とするばかりに、悪い記憶を思い出さないことです。

記憶を忘れるには、「忘れよう」とは思わないことが大
切です。

悪い記憶を受容してしまうのが正攻法ですが、なかなか
難しいものがあります。

簡単な方法は、悪い記憶とは無関係の良い記憶で満たし
てしまうことです。

嫌なことがあったときは、あまり楽しもうという気には
なりませんが、ぱっと楽しんでしまうことによって、い
つの間にか悪い記憶もなくなって、心が守られることもあります。

参考にしていただければと思います。