弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 6
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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    自分はダメな人間?

    2025年07月28日

    こんにちは。弁護士の谷原誠です。

    あなたは、自分の意志の力にどれくらい自信がありますか?

    「甘いものは控えよう」
    「SNSは1日30分までにしよう」
    「お金を無駄遣いしないようにしよう」

    こうした目標を立てた時、多くの人が思います。
    「ちゃんと守れるはずだ」と。

    しかし、ふと気づけばSNSを見続けており、コンビニで余計な買い物をし、お菓子に手が伸びている、という自分に気づきます。

    この意志と行動のギャップは、「自制バイアス」です。

    ■自制バイアスとは?
    「自制バイアス」とは、「自分の自制心を過大評価してしまう傾向」です。

    人は未来の自分について、楽観的に予測する性質があります。
    「来週の飲み会では飲みすぎないはず」
    「年始の目標は今年こそ達成できるはず」
    「本気を出せば痩せられるはず」
    しかし実際には、多くの場合、実現できません。

    この「自分はできるはず」という過信が失敗のもとです。

    ■ なぜ人は自分を過信してしまうのか?
    脳には、将来の自分を「他人」のように感じる特性があります。
    そのため、未来の自分はきっと賢明で、意志が強く、合理的に行動してくれるはずだと無意識に期待してしまうのです。

    結果として、誘惑や怠惰に対する準備を怠り、それらを乗り越えることができなくなります。

    ■ では、どうすれば?
    多くの人は、失敗した後に「自分の意志が弱かった」と反省します。
    しかし、重要なのは「意志を強く持つこと」ではなく、「意志に頼らずに済む仕組みを作ること」です。

    ・お菓子は買わない(目の前に置かない)
    ・スマホを別の部屋に置いておく
    ・ゲーム機を思い切って捨ててしまう

    こうした環境設計こそが、「自制バイアス」に対する有効な対策です。

    ■ 自分はダメな人間?
    自分に自信を持つことは大切です。

    でも、それは、目標に向かって行動を起こす時、行動している時に必要なものです。

    「vs誘惑」「vs怠惰」という場面では、「自分は誘惑に弱い」「自分は怠惰だ」という認識を持つことが必要となってきます。

    「自分をコントロールする」ということは、自分の意志だけで行うものではなく、環境も含め、あらゆる手段を使って行うものだと思います。

    ちなみに、筋トレを含めた自分の限界を試すフィジカルトレーニングを習慣にする努力は、誘惑や怠惰に打ち勝つ力を養うのにとても有効と感じています。

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