弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 131
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
メニュー
みらい総合法律事務所
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。

    交渉は友好的に

    2022年11月14日

    交渉する時には、交渉相手と友好的に話した方がいいでしょうか。

    それとも敵対的に話した方がいいでしょうか。

    私は25歳で弁護士になった頃は、交渉は敵対的に行うものだと思い込んでいました。

    強く主張し、相手のウラをかくのが当然だと思っていました。

    しかし、弁護士になって28年、私の経験では、相手と友好的に話した方が交渉がうまく進みます。

    しかも、自分にメリットがある形で。

    そのため、たとえば、交渉相手を事前調査したところ、明治大学出身だとわかれば、

    「明治大学のご出身だそうですね。私もそうです。平成3年卒です。今からの意見調整も、明治魂で、前へ、前へと進めていきましょう」

    などと言ったりします。

    この時、「早稲田大学のご出身だそうですね。私は早稲田大学は落ちてしまったので、大嫌いなんですよ」などとは言いません。

    一気に雰囲気が悪くなり、お互い疑心暗鬼になってしまいます。

    共通点について言及するのは、共通点があると好意を持ちやすいという「類似性の法則」という心理法則を利用したものです。

    交渉を好意的に進める、ということは、相手の意見に同調する、ということではありません。

    理性面では、交渉の対象で自分に最大の利益が帰属することを目指しながら、感情面では好意的に接する、ということです。

    好意的に接することにより、人格に対する攻撃を避け、交渉の対象に集中するためです。

    もし、あなたが敵対的な交渉ばかりをしているようであれば、一度試してみていただければと思います。