飲酒運転で居酒屋に車で突っ込む | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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飲酒運転で居酒屋に車で突っ込む

2009年12月31日

2010年1月29日、午後5時50分ごろ、横浜市の居酒屋に飲酒運転の軽乗用車が突っ込み、4人が死傷したそうです。

居酒屋で飲んでいた人達はびっくりでしょうね。

神奈川県警緑署は、自動車運転過失致傷容疑で軽乗用車を運転していた男性を現行犯逮捕したそうですが、呼気1リットル当たり0.7ミリグラムのアルコールが検出されたことから、危険運転過失致死傷や道交法違反などの疑いでも調べを進めるとことです。

刑法第208条の2(危険運転致死傷罪)
アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。
2 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。

自動車の運転によって交通事故を起こし、人を死傷した場合の処罰については、自動車運転過失致死傷罪があります(刑法第211条2項)。この場合の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金です。

危険運転致死傷罪は、傷害の場合には懲役15年以下、死亡の場合には20年以下の懲役ですから、自動車運転過失致死傷罪の法廷刑よりも格段に重い処罰となっています。

その理由は、危険運転致死傷罪が成立するためには、運転者が過失ではなく、故意に危険運転行為を行ったことにあります。

民事の損害賠償においても、飲酒運転は、慰謝料の加算事由になる可能性があります。

いつになったら、飲酒運転がなくなるのでしょうか。

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