安易なペナルティは逆効果になる
2024年07月22日
遅刻が多いのは困りものです。
遅刻者を減らすには、どうしたらいいでしょうか。
まず考えつくのは、罰金です。
遅刻したら、10分につき、いくら、と罰金制度を設けることです。
日本の会社では、労働法規により、遅刻者に罰金を払わせることはできませんが、労働関係以外なら、有効なように思えます。
イスラエルの経済学者が、遅刻を減らすための罰金制度について実験をしたことがあります。
保育園のお迎えが遅れた親に5分遅れるごとに5ユーロの罰金制度を設けました。
すると、どうなったか。
10週間経過すると、遅刻者が爆発的に増えた、ということです。
何が起こったのでしょうか。
実は遅刻に罰金を科せられたことにより、「遅刻しないようにしなければ」という思考にはなりませんでした。
「罰金さえ払えば遅刻してもいいんだ」と遅刻の免罪符のように思考したのです。
そこで、保育園の経営者は急いで罰金制度を終了しました。
ところが、親たちは、「いざとなれば遅刻してもお金を払えばいい」という価値観が根付いてしまい、遅刻者は減らなかった、ということです。
何かを増やそうとしたり、減らそうとする時に、思いつきでやってしまうと、逆効果になることがありますので、注意しましょう。
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