他人のために限界を超える | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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他人のために限界を超える

2024年01月08日

私達は、普段、自分の限界を超えようとする場面はほとんどありません。

私は筋トレが趣味なので、毎回、自分の限界を超えようと頑張っていますが、それ以外の場面ではほとんどありません。

仕事で自分の限界を超える、勉強で自分の限界を超える、家事で自分の超える、こんな場面はほとんどないでしょう。

それに対して、スポーツ競技においては、多くの選手が自分の限界を超えようと日々努力しています。

そして、それに成功した選手が優勝や金メダルを手にします。

では、自分の限界を超えるためには、どんな心理状態が必要なのでしょうか。

これについては、スポーツの優勝者、金メダルを獲得した選手達のコメントが参考になります。

彼らの多くは、「自分のために頑張りました」とは答えません。

2015年の1500メートル走で大会記録を樹立したアシュトン・イートンは、「どこかでソファに座っている子供が、大会記録を破るぼくの姿を見て、自分も何かをやってやろうと思うんじゃないか」と答えています。

2022年東京オリンピック、競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した池江璃花子選手は、「このメダルは、私の努力だけでなく、多くの人の応援のおかげです。本当に感謝しています。」と答えています。

多くの優勝者は、他の誰かのおかげであるとコメントしています。

私は、かつて、これは建前だ、周りから助言されたんだ、と思って聞いていました。

しかし、実は、そうではない、と思います。

自分のためだけでは、大きな力を発揮することはできないのではないか、誰か他の人のために頑張るからこそ、自分の限界を超えられるのではないか、ということです。

だから、大きな力を発揮し、優勝できたのではないか、ということです。

この点は、今後、誰かが研究で明らかにしてくれると思います。

ペンシルベニア大学ウォートン校の研究者達は、病院の便器や床を掃除する仕事の人達に、「あなた達が病院を清潔に保ってくれるおかげで雑菌の繁殖を最小限に抑え、抵抗力の弱い患者たちが守られているのだ」と話したところ、仕事に対する満足感がアップしたといいます。

私達も、つまらないこと、辛いこと、限界を超えたい時、などには、自分のことだけでなく、他人のため、他人の役に立っているのだ、と考えることにより、モチベーションをアップさせることができるのではないか、と思います。

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