謝らないといけないことはありませんか?
2011年04月07日
突然、小学校4年生の時の同級生だった友だちから、電話がかかってきた。
同じ中学校にも行ったが、ほとんど交流はなかった。
何の用だろうと思っていると、彼は、話し出した。
「憶えてないかもしれないけれど、小学校4年生の時、同級生の田中のオカリナがなくなったことがあって、後で下駄箱の間で見つかったんだけど、先生が犯人捜しをしてさ。
結局、お前がいつも田中をいじめてたから、犯人だということになって、田中に謝らされてたな。
本当は、あれ、俺が犯人だったんだよ。でも、先生に厳しく怒られると思って黙ってたんだ。
すぐ言い出そうと思ってたんだけど、なかなか機会がなくて、ずるずると時間が経ってしまったんだよ。
でも、何年経っても、そのことが頭から離れなくて、いつかはお前に謝ろうと思ってたんだ。
ごめんよ。
今から田中にも謝るつもりでいるんだ」
そんな出来事は、すっかり忘れていた。
「いいよ。全然。忘れてたし」
彼は、「ああ、これですっきりしたよ。ありがとう」と言うと、電話を切った。
そんなことはすぐに忘れて過ごしていると、1ヶ月後、1通の訃報が届いた。
彼が癌で死んだというのだ。
彼は、余命短いことを知り、人生で謝らなければならない人達に、謝ってまわっていたのだ。
葬儀に参列し、遺影を見た時、涙があふれ出てきた。
「バカ野郎。俺だってお前に謝らなきゃならないことがあったのに・・・」
あなたは、謝らなければならないのに、タイミングを逃してしまって、そのことがずっと心に引っかかっていることはありませんか?
もし、あったら、今すぐ電話をかけて謝ってみてはいかがでしょうか?
再び、タイミングを逃すつもりですか?