簡単に説得力を上げる方法(アリストテレス)
今回のYouTube動画は、アリストテレス「弁論術」。
大哲学者です。
アリストテレスの「弁論術」には、他人を説得するためのテクニックが全て詰まっています。
ぜひ習得して、説得力のある人になりましょう。
動画で解説しました。
ぜひ、ご覧ください。
アリストテレスは「弁論術」において、説得の3要素として、
・誰が話すか
・聞き手の感情
・何をどう話すか
を挙げています。
このうち、何をどう話すか、の中に、「大いなる善」というテクニックを紹介しています。
これは、2つの物事があって、どちらも利益があるとするならば、どちらがより大きな利益をもたらすか、という議論をしています。
より大きな利益をもたらす方がより善である、という考え方です。
この大いなる善のテクニックを使って他人を説得した人がいます。
イエス・キリストです。
イエスは、安息日に会堂に行ったところ、そこに片手のなえた人がいました。イエスは、その人を癒そうとしました。
すると、パリサイ人たちは、「安息日に人を癒しても律法違反にならないのか。」とイエスを責めました。
律法では、安息日には、完全に休まなければならない決まりになっています。この律法に違反すると、厳罰に処せられるからです。
ここで、イエスが陥っている立場は次のとおりです。
(1)目の前に片手のなえた人がいて、これを放っておくことは自分の信条に反する。
(2)安息日に仕事をすると、律法違反になり、厳罰に処せられる。
どちらを選んでもパリサイ人たちの攻撃の的ととなり、人々の信頼を失ってしまいます。一見、進退窮まった感じです。パリサイ人たちは、まさにこれを狙っていたのです。
ところが、イエスは次のように言います。
「あなたがたに聞きたい。一匹の羊を持っている人があるとして、もしそれが安息日に穴に落ち込んだなら、手をかけて引き上げてやらないだろうか。
人間は、羊よりもはるかに優れて尊いものではないだろうか。だから、人間を救うことは、羊を救うことよりもより善い行いと言えないだろうか。
したがって、安息日に人間を救うことは善い行いをすることであって許されるのではないだろうか。」
つまり、
(1)安息日であっても、羊を救うことは許される行為である。
(2)羊を救うことも、人間を救うことも、どちらも善い行いである。
(3)人間と羊では、人間の方が優れて尊いものである。
(4)そうすると、より優れて尊い存在である人間を救うことは、羊を救うことよりも善い行いである。
(5)安息日に羊を救うことが許されるならば、人間を救うことはもっと許されてよいはずだ。
「大いなる善」のテクニックですね。
イエスも使った「弁論術」を知っておきましょう。
YouTube動画です。
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