楽天が個人情報流出 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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楽天が個人情報流出

2005年06月28日

楽天が運営する「楽天市場」の1店舗から、7月28日の発表では、284件の個人情報流出が確認されたということです。その店舗では、約9万4000件の受注があったとのことなので、今後も増加するかもしれません。
 
流出している情報は、楽天市場内で運営する雑貨店「AMC」を利用したことのある客の住所、氏名、電話番号、購入商品、生年月日、クレジットカード番号など。下着のサイズや色などの注文内容だそうです。ことごとく流出していますね。
 
これらの情報があれば、ネット上でのクレジットカード決済が可能となってしまいますし、振り込め詐欺の被害も発生するかもしれません。同店舗で購入した方は、十分ご注意願いたいと思います。
 
今後実際に被害が発生した場合には、個人情報保護法施行後であることもあり、楽天の個人情報管理責任も厳しく問われることになりそうです。財産的被害があればもちろんですが、住所、氏名、生年月日等とともに下着のサイズや色などの情報が流通し、ネット上でさらされるようなことがあれば、重大なプライバシーの侵害になります。損害賠償請求訴訟が起きる可能性もあります。
 
過去に個人情報が流出し、被害者が損害賠償を提起した事件としては、宇治市個人情報漏洩事件があり、1人につき1万5000円の損害賠償を認めていますが、これは閲覧可能な住民基本台帳に記載されたデータであること、ほぼ流出した個人情報を回収したとのことで低額になっていますので、今回とは事情が異なります。
 
流出した個人情報がすべて回収されることを祈ります。
 
なお、個人情報保護法の参考書としては、以下の本をどうぞ。
            ↓

社長!個人情報、その取扱はキケンです。