離婚慰謝料 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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離婚慰謝料

2005年06月27日

弁護士が使う資料に、「慰謝料請求事件データファイル」(新日本法規)という本があります。
 
この本の離婚慰謝料を見てみると、
 
平成2年6月19日神戸地裁判決婚姻8年で慰謝料600万円
 
平成3年3月29日岡山地裁津山支部判決婚姻9ヶ月で慰謝料150万円
 
平成3年7月16日東京高裁判決慰謝料200万円
 
平成5年12月14日秋田地裁大曲支部婚姻1年10ヶ月で慰謝料20万円
 
平成6年2月22日神戸地裁判決婚姻5年で慰謝料200万円
 
平成11年7月30日横浜地裁相模原支部婚姻39年で慰謝料200万円
 
平成12年3月8日大阪高裁婚姻24年で慰謝料2,063万円
 
と、なっています。
 
慰謝料が、実に20万円~2,063万円まで差があります。
 
一般には、離婚慰謝料は、100万円~500万円くらいです。個々の事情によって異なります。
 
では、2,063万円の慰謝料は一体何でしょうか。
 
判決を読んでみると、これは純粋な慰謝料ではありません。夫の暴力により、右鎖骨骨折や腰椎椎間板ヘルニア等の後遺障害が生じたため、労働能力を喪失し、後遺障害逸失利益として損害算定されているためです。
 
離婚慰謝料としては、そのうち350万円が認定されているだけです。
 
つまり、たまたま見たニュースや判例等で金額が高かったり低かったりしても、実際にはその内容を見てみないと判断できないということです。そのためにも、法律問題で困ったときは、弁護士に相談するようにしましょう。
 
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