フランクリンの好意を得る方法
こんにちは。
弁護士の谷原誠です。
他人の好意を得る方法については、様々な方法が、多くの場所で解説されています。
今回は、そのうちの「他人に頼みごとをし、その人が応じてくれた場合には、その人は、自分に対して好意を抱く」という方法について、心理学の観点から考えてみたいと思います。
ベンジャミン・フランクリンは、州議会の書紀に選出されましたが、翌年は、ある新人議員が演説をし、それに反対をしました。
その新人議員はフランクリンのことを嫌っていると推測できます。
そこで、フランクリンは、その新人議員に対し、彼が持っている稀少な本を貸して欲しい、と頼みました。
すると、彼は、それを貸してくれました。
フランクリンは、それに対して大変な感謝の手紙を添えて本を返しました。
その後、議会であった時、新人議員の方から初めて話しかけてくれて、それ以降、フランクリンを支持する態度をとるようになり、友人関係になった、ということです。
これは何が起こっているのでしょうか。
この現象は、このメルマガで何度も出てきている「認知的不協和解消理論」で説明がつきます。
新人議員の頭の中には、次のような不協和が生じてしまいました。
・フランクリンのことが嫌いだ。
・フランクリンに稀少な本を貸した(好意的な行動をした)。
そうすると、新人議員は、この不協和状態を解消しなければなりません。
しかし、本を貸した事実を消すことはできません。
そこで、新人議員は、酸っぱい葡萄のキツネが、「どうせあの葡萄は酸っぱかったんだ」と考えを変えたように、「実はフランクリンは、いいヤツだ」と自分の考えを変え、自分の中の不協和を解消したのではないか、と推測できます。
ですから、自分のことをあまり良く思っていない人の好意を獲得したければ、その人が自分に対して好意的な行動をとるような頼みごとをしてみることです。
断られたら、また、他の頼みごとを考えて、頼んでみましょう。
いつか、応じてくれるはずです。
その時、その人の頭に、認知的不協和が生じることになるでしょう。
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