弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜 - Part 89
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
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    刺激の前にポジティブに。

    2023年11月13日

    以前に、自分が体験する出来事は、ポジティブにもネガティブにも捉えることができることについて、心理学の実験をご紹介しました。

    しかし、理屈ではわかるけれども、実際には難しいよ、という人もいるでしょう。

    では、どうすればポジティブに考えることができるのか、についてお伝えしたいと思います。

    ご紹介した心理学の実験は、以下のようなものです。

    心理学者のラザルス氏は、次のような研究を行いました。

    被験者を4つのグループに分けて、ショッキングな映像を見せました。

    ただ、その前に、それぞれにグループに次のような前置きを伝えています。

    これから視るのは、

    ・苦痛を与える映像

    ・喜びにつながる映像

    ・文化を観察するための映像

    ・前置きなし

    すると、ショッキングな映像を視てストレスが大きかったのは、

    ・苦痛を与える映像

    ・前置きなし

    のグループでした。

    反面、次のグループは、ストレスが低かったのです。

    ・喜びにつながる映像

    ・文化を観察するための映像

    つまり、私達が体験する出来事は、私達がそれをどう捉えるかによって私達の精神に与える影響が違ってくる、ということです。

    今回、お伝えしたいのは、映像を見せてから前置きを伝えたのではなく、映像を「見せる前に」前置きを伝えている、という点です。

    ある出来事を体験した場合には、その体験のプロセスにおいて、すでに自分の中でポジティブあるいはネガティブな捉え方が形成されてしまいます。

    ある刺激があったら、それに対して無意識的に反応してしまっている、ということです。

    したがって、ある出来事を体験する前に、ポジティブなマインドセットをしておくことにより、体験する出来事をポジティブに捉えることが可能になる、ということです。

    では、どうすればいいか、というと、残念ながら、日々意識的に訓練するしかありません。

    ある出来事を体験した時に、すぐに無意識的に「反応」するのではなく、一度出来事をニュートラルに受け止めた上で、自分で出来事の意味を考えてみる、という訓練をひたすら繰り返すことです。

    私達はパブロフの犬ではありません。

    刺激と反応の間に、自分の選択を入れて、自分の感情をコントロールしたいものです。

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