交渉の力のゆらぎ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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交渉の力のゆらぎ

2022年04月18日

今回のYouTube動画は、

【交渉術】自分が弱い立場の場合の逆転テクニック。交渉術著者が解説。

自分が弱い場合、相手の言いなりになるしかないと思っていませんか?

状況を逆転する方法があります。

ぜひ、ご覧ください。

https://youtu.be/DMC-HbiKG3g

さて、

弁護士として交渉していると、交渉における力の流れ、タイミングの重要性を感じます。

交渉の力関係は常に一定と思われるかもしれませんが、実は、常に動いています。

それは、交渉当事者の戦略だけでなく、それ以外の様々な要因に影響を受けます。

たとえば、こちらが損害賠償を請求する側、相手が払う側だとします。

こちらとしては、当然、最大限の賠償金を得たいとして、強気で交渉します。

裁判をして、遅延損害金も含めて回収できそうなので、力が強い状態です。

しかし、途中、こちらの別の取引先の手形が不渡りになり、急速に資金繰りが苦しくなったとします。

銀行に融資を依頼しても、断られてしまいました。

なんとか、損害賠償金を早期に回収して、資金繰りにあてないといけなくなりました。

しかし、裁判をしていると、何年もかかり、到底資金繰りに間に合いません。

ここでは、減額してでも、すぐに資金を回収したいという状態になりました。

この状態は、交渉における力が弱い状態です。

交渉とは全く関係のない事情によって、交渉の力関係が変化した、ということです。

実際の交渉では、このように、当事者双方のそれぞれの事情によって、力関係が揺れ動いているものです。

したがって、力関係に敏感になり、緩急をつけた交渉をすることが大切となってきます。

ところで、「能」にも似たような考え方があります。

世阿弥の『風姿花伝』のなかに、このような言葉があります。

「時の間にも、男時・女時とてあるべし」

「男時(おどき)」とは、状況が自分に有利な方向にあるときのこと、逆に相手が有利な時を「女時(めどき)」といいます。

そして世阿弥は続いて、「いかにすれども、能によき時あれば、必ず、また、悪きことあり。これ力なき因果なり」と説いています。

つまり、男時、女時は避けられず、人の力ではどうにもならないということです。

あなたの場合も、仕事、職場での交渉、人間関係、家庭内交渉など、このような男時・女時を意識してみると良いかもしれません。

では、交渉において、自分が圧倒的に弱い立場の場合は、どうしたら良いでしょうか。

この場合も交渉テクニックがあります。

You Tubeで解説しました。

ぜひ、ご覧ください。

https://youtu.be/DMC-HbiKG3g

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