女子高生のぞき部屋摘発
女子高生のぞき部屋が増えているという。
18歳未満の女子高生の下着姿をマジックミラー越しに客に見せたとして、神奈川県警は5月18日、労働基準法(危険有害業務の就業制限)違反容疑で、横浜市ののぞき部屋の経営者(37)を逮捕したとのこと。初摘発らしい。
http://news.livedoor.com/article/detail/5566512/
どんな容疑かというと、労働基準法62条2項違反である。
労働基準法2項、3項
2 使用者は、満18歳に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は爆発性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所における業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
3 前項に規定する業務の範囲は、厚生労働省令で定める。
このうち、おそらくは、「福祉に有害な場所における業務」に就かせたということだろう。
これを具体的に定めるのが、年少者労働基準規則であり、その8条45号に「特殊の遊興的接客業における業務」というものがある。
おそらくこの業務に就かせた容疑だ。
しかし、「特殊の遊興的接客業」というのは、曖昧な規定だ。
「特殊だ」という理由で何でもかんでも逮捕されたら、法治国家の名が廃るだろう。
したがって、この「特殊の遊興的接客業」というのを定義しなければならない。
法の趣旨からすると、「満18歳に満たない者が、その場所にとどまり業務に従事することが、福祉上有害となるような場所」というような意味になるだろう。
女子高生のぞき部屋が、どのような仕組みになっているのかはわからない。
仮にマジックミラーで客を全く見ることができない状況であり、女子高生と客の出入り口も別々であるならば、福祉上有害と言えるかどうか、争いになるだろう。
法治国家である以上、刑罰法規は明確に、わかりやすく定めて欲しいものである。