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労災を弁護士に相談すべき理由とは?

2018年02月05日

労災を弁護士に相談すべき理由とは?

仕事中に傷病をしてしまう場合があります。

落下事故や爆発事故など、場合によっては、死亡してしまうこともあります。

その場合、事故に遭ってしまった本人は治療費や休業損害、将来得られたであろう収入など、色々な損害が発生します。

そのような損害は、誰が負担するのでしょうか。

これが、労災事故の問題です。

業務に起因する怪我や病気、死亡を労働災害(労災)といいます。

事故に遭ってしまった人を被災者といいます。

労災にあった時には、国が法律で定めた「労災保険制度」というものがあり、被災者には、給付金が支払われることになっています。

しかし、労災の給付だけで被災者が被った損害を全てカバーすることはできません。

では、被災者としては、どうすれば良いでしょうか。

労働者が業務に起因して負傷、疾病、障害、死亡に至った場合を「労働災害(労災)」といいます。

そして、労災には、「業務災害」と「通勤災害」があります。

業務中の傷病や病気などを「業務災害」、通勤中の交通事故などによる傷病や病気などを「通勤災害」といいます。

業務災害は、業務と労働者の負傷、疾病、障害、死亡との間に因果関係がある場合です。

その際には、次の2つのポイントがあります。
●業務遂行性

労働者が使用者(会社)の支配下にある状態であったか。

●業務起因性

業務に内在する危険性が現実化し、業務と死傷病の間に一定の因果関係があるか。

以上、2点です。

ということは、業務とは関係のない事故の場合は、労災にはならない、ということです。

次に、通勤災害についてですが、「通勤」とは次のような移動を、合理的な経路と方法で行うこといいます。

①住居と就業場所との往復

②就業場所から他の就業場所への移動

③単身赴任先住居と帰省先住居との移動

ということは、やはり通勤災害も、仕事帰りだとしても、通勤とは認められない時に事故に遭った場合は、労災にならない、ということになります。

問題となるのは、「逸脱」や「中断」の場合です。

逸脱は、通勤とは関係のない目的のために合理的な経路を逸れることです。

たとえば、会社が終わった後、友達の家に泊まりに行くような場合です。

中断は、通勤の経路上で通勤とは関係のない行為をすることです。

会社が終わった後に、映画を観て帰るような場合です。

ただし、日常生活上、必要な行為として、食品や日用品を買うためにコンビニなどに立ち寄り、短時間で買い物を終えて合理的な通勤経路に戻れば通勤途上となります。

いつ、どこからが通勤の始まりかという点ですが、住居の支配下から出た時点です。

たとえば、マンションやアパートなどの場合は玄関のドアから、戸建住宅の場合は玄関のドアではなく門戸からが通勤とみなされます。

労災保険とは?

労災補償制度により行われる給付には、以下のものがあります。

・療養補償給付(療養給付)…傷病の診察、治療等に対する補償

・休業補償給付(休業給付)…傷病の治療ために労働できない場合、休業の4日目から休業が続く間の補償が支給される

・傷病補償年金(傷病年金)…治療開始後1年6ヵ月を経過しても傷病が治らない場合、傷病等級に応じて支給される

・障害補償給付(障害給付)…傷病が治った、もしくは症状固定(それ以上よくならない状態)後に後遺障害等級(1~14級)に基づいて支給される

・遺族補償年金(遺族年金)…労災により、労働者が死亡した場合、遺族に支給される

・葬祭料(葬祭給付)…労災により、労働者が死亡した場合、支給される葬祭費

・介護補償給付(介護給付)…労災により、後遺障害等級が1級と2級で常時介護が必要になった場合の補償

過労死の判例

近年は、過労死や過労自殺による労災認定も増えてきました。

過労死が認められた判例を紹介します。

大阪高裁 平成16年7月15日判決(関西医科大学事件)です。

医科大学付属病院で勤務していた研修生が自宅で急性心筋梗塞により死亡した事例です。

どの程度働いていたかというと、

・平日は7時30分頃から22~23時まで勤務

・休日も勤務

・時間外でも呼び出される

というくらい。

裁判所は、使用者に対し1億3500万円の損害賠償を認めました。

ただし、研修生がブルガダ症候群という疾患を素因として有していたことから15%の素因減額しました。

労災で知っておくべき3つのポイント

1.使用者に対する慰謝料請求

会社には、労働者に労働させる際には傷病や病気を防ぐために安全に配慮する義務を負っています。

これを、「安全配慮義務」といいます。

法律上の義務です。

会社が安全配慮義務を怠り、その結果、労働者にケガなどが発生したときは、会社は、債務不履行として、被災者に対し、慰謝料など損害賠償金を支払わなければならない、ということです。

これは、労災の給付だけでは足りない被災者の損害を補うものです。

ただし、会社に安全配慮義務違反があるかどうか、というのは、法律判断なので、労災に詳しい弁護士に相談しましょう。

労災の脊髄損傷事例
ここでは、労災による傷病の中でも特に重い脊

2.労災の後遺障害等級認定

労災で後遺症が残ってしまった場合、医師から診断書を書いてもらい後遺障害等級の認定手続きをすることになります。

しかし、中には、間違った後遺障害等級が認定されることがあります。

専門の機関が審査するからといって、必ずしも正しいとは限らないのです。

そして、労災給付も慰謝料なども後遺障害等級うによって計算されますので、後遺障害等級認定が間違ってしまうと、受け取れるお金が大きく違い、被災者は損をすることになります。

後遺障害等級は、1級から14級までに別れていて認定が行われます。

この認定も専門的な判断なので、素人では判断は難しいと思います。

必ず労災に詳しい弁護士に相談しましょう。

そして、後遺障害等級に不服があるときは、審査請求や訴訟により、正しい等級に是正してもらうという手続をとる必要があります。

3.「労災隠し」

労災が起きた場合、事業者は所轄の労働基準監督署に「労働者死傷病報告書」を提出しなければいけません。

これは、法律上の義務です。

これを怠ったり、虚偽の報告をすると犯罪です。

場合によっては刑事告発をすることになります。

以上、労災を弁護士に相談すべき理由について説明しましたが、もっと詳しく知りたい方や弁護士に相談したい方は、こちらをご覧ください。

労働災害(労災)で弁護士に依頼した方がいい5つの理由