脱法ハーブに危険運転致死傷罪適用
2012年10月01日
脱法ハーブで、初めて危険運転致死傷罪で起訴されました。
今月10日に愛知県春日井市の市道で女子高生が死亡した起きた交通事故で、脱法ハーブを吸引して加害車両を運転していた男(30)が、名古屋地裁に起訴されました。
脱法ハーブ吸引で危険運転致死傷罪で起訴されるのは、日本で初めてだそうです。
危険運転致死傷罪は、交通事故のうち、特に悪質な事案について、重い刑罰に処すために規定された罪です。
通常の交通事故の場合、「自動車運転過失致死傷罪」で、最大7年の懲役であるのに対し、「危険運転致死傷罪」が適用されると、最大で懲役20年となります。
ただ、要件が厳しく、これまで脱法ハーブで適用された例はありません。
危険運転致死傷罪が今回適用されるためには、「アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態」で、加害者が車を運転していたことが必要となります。
「正常な運転が困難な状態」とは、道路や交通の状況に応じた運転操作を行うことが困難な状態のことです。
飲酒や薬物などにより、目が回った状態であったり、運動能力が低下してハンドルやブレーキがうまく操作できなかったり、判断能力が低下して距離感がつかめなかったりして、正常に運転できない状態のことを言います。
今回は、脱法ハーブを吸引したことにより、誰かに尾行されているなどと妄想し、前方の危険を把握できない状態で車を運転していたとされています。
この状態が、「正常に運転できない状態」と言えるかどうか、が裁判の争点となりそうです。