28億6000万円脱税事件 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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28億6000万円脱税事件

2008年02月20日

大阪市生野区の姉妹が、相続税28億6000万円を脱税した疑いで、大阪地検特捜部に逮捕されています。

遺産総額は75億円以上にのぼるも、相続税の申告ではそのうち16億円のみを申告し、59億3000万円の相続財産を隠した、との容疑です。

手口としては簡単で父親の生前から預金などの相続財産を解約換金し、現金を自宅のガレージに隠しておいた、というもの。ガレージは一万円札であふれかえっていたことでしょう。

相続税は累進となっており、相続財産が多ければ多いほど相続税も高額となります。

基礎控除後の各法定相続人の取得金額に応じて、以下の税率が適用されます。

1,000万円以下 10%
1,000万円超3,000万円以下 15%
3,000万円超5,000万円以下 20%
5,000万円超1億円以下     30%
1億円超3億円以下         40%
3億円超                50%

ただ、正確な相続税額は、課税標準額の計算や相続分に対応した計算、各種加算・控除などを経た上で計算されますので、一応の目安といったところです。

上記姉妹が仮に有罪になった場合には、実刑となるでしょう。ガレージのお金すべてが相続財産と認定されるかどうか別として(明確な証拠がないため)、これほどの相続税巨額脱税事件は聞いたことがありません。

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