恐喝 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
メニュー
みらい総合法律事務所
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。

恐喝

2008年02月20日

資生堂の名古屋支店長(46)が、20歳代の女性への恐喝未遂容疑で愛知県警中署に逮捕されたそうです。

恐喝の内容は、支店長は20歳代女性に「プライバシーをばらすぞ」などと脅迫する電話を数回にわたりかけたうえ、女性から約20万円を脅し取ろうとした疑いだそうです。

その20万円を受け渡す現場で、警察が支店長を緊急逮捕したとのこと。

恐喝
刑法第249条
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

 恐喝とは、相手の反抗を抑圧しない程度の脅迫で、財物・財産上の利益を得るために用いられるものをいいます。(最高裁昭和24。2.8)

脅迫が相手の反抗を抑圧する程度に至っていれば、「恐喝」ではなく「強盗」になります。たとえば、包丁を突きつけて「金を出せ」と言えば、反抗などできませんから強盗です。

今回、どんなプライバシーをばらそうとしたのかは気になるところですが、ばらされたくないプライバシーをばらすと脅し、口止め料として20万円を要求するのは恐喝の実行行為になります。

脅迫を受けた時は、1人で悩まず、すぐに警察に相談するようにしましょう。

恫喝と脅迫の心理戦術―思いのままに相手を操る言葉のレトリック (パンドラ新書)