自ら風を起こそう。
大関マサキは、今日も浜辺で海を見ていた。
年の頃は六十を過ぎていただろう。
マサキは、二十代の頃から起業を夢見ていた。
本を読み、計画を練り、時間があると、ずっと起業のことを考えてきた。
しかし、資金、人、世の中の流れが、まだ十分ではない。
そのうち、友人たちは次々と何かを始めていった。失敗する者もいれば、成功して町を出て行った者もいた。
だがマサキは動かなかった。風が吹いたら、潮が変わったら、自分も航海に出よう——そう信じて。
ある日、ひとりの少女マユミがマサキに声をかけた。
「おじさん、毎日なにしてるの?」
マサキは少し笑って、答えた。
「風を待ってるんだ。」
「どんな風?」
「…夢に向かう風さ。」
少女は少し考えて言った。
「私、風を起こす方法を知ってるよ。風は、自分で走れば起きるよ。」
そう言って、少女は走り出した。少女の髪が風にたなびいていた。
マサキは、雷に打たれたような衝撃を受けた。
自分は何も行動を起こさずに、周りがお膳立てをしてくれるのをずっと待っていただけだった。
責任を風に押し付けて、自分で責任を取ろうとしなかったのだ。
その夜、マサキは久しぶりに眠れなかった。
翌朝、浜辺にマサキの姿はなかった。
数週間後、就職・転職サイトの募集欄に記事が掲載されていた。
「共に風を起こそうとする人を募集します!」
マサキが会社を立ち上げたのだ。
行動を起こさなければならないとわかっているのに、いつまでも言い訳をして、行動を起こさない人がいます。
しかも、そのような人は、あくまで私の感覚ですが、かなり割合が多いように感じます。
理由は色々とあるでしょう。
・失敗がこわい。
・お金や時間が無駄に終わるのが耐えられない。
・完璧主義である。
・「風が吹くのを待っている」(マサキ)
しかし、行動を起こさなければ、結果を出すことはできません。
とにかく行動することが大切です。
成功率が1%しかないタスクがあったとします。
このタスクに2回取り組むと、(99%×99%=98.01%)となり、成功率が約2倍になります。
459回目では、成功率は99%になるとのことです。
「行動、行動、行動!」です。
但し、次の言葉も心に刻んでおきましょう。
「思いつきだけで行動するのは・・・愚か者のすることだ」(ゴルゴ13)
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