質問力を実験で検証
こんにちは。
弁護士の谷原誠です。
このメルマガの読者であるあなたは、質問の力については、十分にご存知のはずです。
質問は、質問をされた人の思考をコントロールする力があります。
では、その力は、実験により証明されているのでしょうか。
こんな研究があります。
オハイオ州立大学の社会心理学者であるアンソニー・グリーンワルド氏は、被験者電話をかけ、選挙の前日に、「あなたは明日、投票に行きますか?」と質問したそうです。
その結果、質問されたグループが投票に行った確率は、86.7%、質問されなかったグループが選挙に行った確率は、61.5%だったそうです。
たった一つ質問されただけで、人々の行動にこれだけの差が出た、ということです。
この結果は、質問の力によって説明が可能です。
質問されると、人は、「質問されたことについて考えて、答えを出そうとする」という性質を持っています。
「あなたは明日、投票に行きますか?」と質問されると、「さて、私は明日選挙に行くだろうか、行かないだろうか」と二者択一で考えて、答える、ということです。
つまり、翌日の選挙について考える、ということであり、それだけで、脳に翌日の選挙が埋め込まれて、選挙に行く確率が高まることになります。
しかし、質問の力をよく理解していれば、更に効果的な質問方法に気が付きます。
電話をかけた時の質問を、「選挙で投票することが、なぜ大切だと思いますか?」などと質問することです。
すると、「選挙に行くべき理由」について、考えることになります。
選挙に行くべき理由について考えるわけですから、より一層、選挙に行く確率が高まるはずです。
このように、たった一つの質問によって、他人に影響を及ぼすことができる、ということを憶えておきましょう。
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