カウンセリング型交渉術とは? | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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カウンセリング型交渉術とは?

2015年02月14日

家庭内で、次のような会話がなされることがあるでしょう。

妻「あなた、家事をもっと手伝ってよ」
夫「家のことはお前がやれ」
妻「あなたはいつもそうじゃない!」

「家事を手伝って」は、夫にとって思わず身構えてしまう言葉です。そのため、自分に面倒な家事が回ってこないよう、色をなして反論するといった行動になりがちです。

しかし、「家のことはお前の仕事」「夫は外で仕事をして、妻は家事をすべきだろう」といった反応は、相手の主張と正面からぶつかります。

また、このような反応もあります。

「俺は風呂の掃除をやっているだろう。まだ足りないというなら、何をやればいいんだ」

これは、夫が行うべき家事の「量」について話し合いを開始するというパターンです。

論点として、前者は、原則的な「そもそも論」、後者は条件的なかけひきといえます。
しかし、そのような反応をする前に、考えなくてはならないことはないでしょうか。

上記の2つの反応には共通点があります。それは、相手の言葉を、自分の自由を脅かす侵害行為として対応していることです。

交渉は、家事の分担割合や、お互いの時間の奪い合いとなるでしょう。

しかし、冒頭の妻の発言は、本当に夫に家事の分担をさせたいことが最も望んでいることでしょうか。

心の底には、違う欲求がある場合がないでしょうか?

たとえば、夫が普段、妻に対して感謝の態度を全く示さない場合、「もっと家事を手伝ってよ」という言葉になることがないでしょうか。

そうだとすれば、嫌々家事をするよりも、「いつも一人で家事をしてくれてありがとう」と心から伝えることが大切でしょう。

たとえば、普段、夫婦の会話がないので、家事を一緒にすることを通して会話を増やそうとして、「もっと家事を手伝ってよ」という言葉になることがないでしょうか。

そうだとすれば、嫌々家事をするよりも、もっと夫婦が共有する時間を作る工夫が必要でしょう。

いずれにしても解決策は家事以外になるでしょう。

先の夫の対応では、それらの真意は明らかにならないでしょう。

妻の真意を明らかにする秘訣は、「的確な質問」です。

質問からはじめ、相手の真意を明らかにし、よりよい結論に導くための交渉を「カウンセリング型交渉」と呼んでいます。

プライベートだけでなく、ビジネスでも使えます。

では、どういう質問をしたら、よいのか?来週月曜日のメルマガで書きたいと思います。

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