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良い楽観、悪い楽観

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2014年10月27日

 

ビジネス上で問題が起こった場合、何らかの対処をする必要がありますが、その際に「なんとかなる」といって、楽観的に構える人もいます。

ビジネスでは楽観的な姿勢を保つことが重要なことがあります。

新しいことを始めた場合、想定と多少異なることが起こるのは普通のこと。必要以上にネガティブになれば何も出来ませんし、周りの人を不安に陥れてしまいます。

しかし、この楽観的な態度にも、良い例、悪い例があります。

私は弁護士として、企業再生や、会社整理に関する業務も行っています。そのため、経営危機に瀕した会社の社長が相談に訪れることがあります。

決算書等の数字を見ると確かに危機的な状況で、このままいくと会社の継続が難しいのは明らかなことも多くあります。

このような場合、整理をするにしろ、再生のための方策を打つにしろ、早めの対応が大切。社長に「やるなら今しかありません」とアドバイスします。

しかし、このように助言しても「まだ大丈夫だと思います」「なんとかがんばってみます」と言って、帰って行く人が意外に多いのです。

相談に来るくらいですから、会社が危機に陥っていることは分かっているはずです。それでも、いざ行動を促すと、危機から目をそらしてしまうのです。

危機を直視することには恐怖があります。

そのため、冷静に判断すれば、破綻に向けてまっしぐらの状態にもかかわらず、事実を自分に都合のよいように組み立て、ネガティブな観測を排除。「奇跡が起こるかもしれない」という考えにすがってしまいます。

一方、厳しい現実を直視した上で、楽観的な人もいます。

たとえば「この状態で、もし取引先に契約を切られたら、どれだけ売上、利益が下がるのか」「そうなると何ヶ月後にキャッシュがなくなるのか」といった最悪のシナリオを具体的に考えます。

そして、その場合の対応方法についても考えます。従業員の給料、債権者に対する対策、自身の再就職先や住居などの身の振り方に至るまで、筋道を立てて考えていきます。

「どうせ生まれた時は裸一貫だ。ダメなら一から出直そう」と楽観的に考えます。

そして、その上で「資金調達ができたら」、「新しい事業で顧客が得られたら」といった、良いシナリオを組立て、その実現について邁進します。

いわば、絶望を見つつ、楽観的な方向に進むタイプです。

そのような経営者のお話を聞いていると、相談を受ける私も「この人は危機を脱することができるのではないか」と思えてきます。そしてなにより、そのような人には人間的な魅力があります。

楽観的になることは必要ですが、それは現実から目を背けることではありません。

むしろ、本当に前向きに生きるためには、絶望的な状況を直視し、その最悪の状況に対処する方策を見つけた上で、楽観的に考えることこそ必要なのではないでしょうか。
「楽観的に構想し、悲観的に計画し、
楽観的に実行することが物事を成就させ、
思いを現実に変えるのに必要なのです。」稲森和夫

 

今回は、ここまでです。

 

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