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本田宗一郎に学ぶ 成功するのになぜ下積みが必要か?

 >本田宗一郎に学ぶ 成功するのになぜ下積みが必要か?

2014年5月18日

今回は、本田宗一郎さんについて取り上げてみたいと思います。

説明するまでもないでしょうが、本田さんはホンダ自動車の創業者。「ドリーム」「スーパーカブ」など、革新的な国産オートバイを開発し、四輪自動車へ進出。ホンダを世界的企業に育て上げました。

本田さんから感銘を受ける部分はいろいろありますが、今回は、「下積み」に関する考えを紹介します。少し長いですが、本田さんの言葉を引用しましょう。

「『下積みは嫌だ、すぐに華々しい仕事がしたい』という人がいるが、そういう人は苦労した経験がないので、ちょっと嫌なことがあると、すぐに諦めて挫折してしまう。

下積みが長い人は根性が据わっているので、ちょっとやそっとのことではへこたれない」(「私の履歴書 本田宗一郎 夢を力に」(日経ビジネス文庫)より)

実に本田さんらしい言葉です。

本田さんは、旧制小学校を卒業後、自動車修理会社に就職しましたが、そこでまず社長から命じられたのは「子守」。

車に触らせてすらもらえず、赤ちゃんをあやすだけの仕事は半年続きました。

その後、修理の仕事を任されるようになると、堰を切ったように仕事に打ち込み、めきめきと頭角を現しました。独立後は、ピストンリングやエンジンを製作。自社製エンジンを自転車に搭載したバイクを開発して、その名を知られるようになりました。

10代から20代にかけての下積み時代は本田さんの財産となりました。会社が大きくなり、大学卒の技術者が入社するようになっても、本田さんの知識・技術には誰も太刀打ちできなかったといいます。

技術面だけではありません。戦後の物資不足、資金繰り、法規制など数々訪れた危機に際しても、持ち前のパワーで会社を引っ張っていきました。

そのパワーの土台となったのが、一見技術者としては不要にも思えるものも含めた下積み時代なのだと思います。

昨今、下積みという考え方自体が廃れてきているようにも感じられます。ネットベンチャーなど、短期間で脚光を浴びるビジネスがもてはやされたことも影響しているのでしょう。

確かに、社会に出てすぐに華々しい成功ができればそれにこしたことはありません。しかし、障害がゼロである仕事はありえません。仕事が大きくなれば障害もまた大きくなります。

困難にぶつかったとき、下積みを経ていない人は乗り越え方がわかりません。失敗を繰り返しながら、自分なりの成功体験を作り上げた人こそ、困難を乗り越えることができます。

私にも下積み時代と意識している時代があります。司法試験に合格して2年の研修期間はもちろん、弁護士としての活動を始めてからも依頼者との関係に苦労したり、裁判や交渉で窮地に陥った体験、また仕事をいただくことの苦労、などを経験しました。

20代のころ、資金繰りがつかずに弁護士業務の他に、司法試験予備校の添削をバイトでやったこともあります。

資格を持っているだけでは何の役にも立ちません。社会の現実とぶつかり、失敗を繰り返しながら、徐々に物事を知っていかなくてはなりませんでした。

ビジネスの世界は、浮き沈みが激しいものです。下積みを経ている人は、たとえ今、全てを失っても立ち上がります。

苦労を知らない人がゼロになってしまうと、再び積み上げることができず、潰れてしまいます。

時代は変わっても、下積みが成功を磐石にするための土台となることを確信しています。

今、下積みで苦しい思いをしている人は、すでにそのこと自体が、成功へ向かって階段を上っているのだ、と思うようにしましょう。

最後に本田さんの言葉をもう一つ紹介します。

「成功は99パーセントの失敗に支えられた1パーセントだ」

以上です。

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