東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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弁護士法律解説 リーガルアイ

 

TBSテレビ「Nスタ」出演


2016年9月26日

2016年9月23日放送のTBSテレビ「Nスタ」に出演しました。

法律専門家としての意見を求められたものです。

ご近所トラブル(タバコ編)


2016年9月24日

今回は、喫煙にまつわる隣人トラブルについて解説します。

Q)マンションの隣の住人がベランダでタバコを吸っています。風向きによっては私の部屋に煙が流れ込んできます。私はタバコの煙は大嫌いですし、受動喫煙で健康被害を受けることが心配でなりません。どのように対応すればいいでしょうか?(埼玉県 54歳/主婦)

A)タバコの喫煙が犯罪になるということはありませんが、過去にはマンションのベランダでの喫煙に対して慰謝料の支払いを命じた民事裁判での判決があります。

今回の質問者の方が抱えているのは、「臭い」と「健康問題」に関する隣人トラブルということになるでしょう。

以前は、室内での喫煙を家族に嫌がられたり、家族の健康のためにベランダで一人タバコを吸う人たちが「ホタル族」と呼ばれたことがありました。
夜のマンションのベランダでタバコの火が光っていることから、こう名付けられたわけです。

実際のホタルは清らかな水のある場所でしか生息できないため、年々、生息場所がなくなってきており、ホタルの生息場所はかなり少なくなってきています。

そして近年では、人々の健康志向やタバコの煙による受動喫煙の害が広く知られるようになったことで、ホタル族たちの生息場所も限定されつつあるようです。

2012年12月には、名古屋市の女性(当時74歳)がマンションの下の階に住む男性(当時61歳)がベランダで吸うタバコの煙で体調を崩したとして、150万円の損害賠償を求めた裁判の判決がありました。

判決によると、女性はマンションの5階に、男性は4階に住んでおり、男性は家族がいるときはベランダでタバコを吸っていたところ、女性にはぜんそくの持病があり、下の階から流れてくるタバコの煙をストレスに感じたことで、帯状疱疹を発症したということです。

女性は、扇風機や空気清浄機を使用しても煙が気になり、手紙や電話で喫煙をやめるように求めたが男性が応じなかったため提訴。

一方、男性側は、女性の体調悪化とタバコの煙の因果関係は認められない、ベランダでの喫煙はマンションの規則で禁止されていない、喫煙しながら景色を眺める楽しさや私生活の自由などをあげて、違法性はないと主張していたようです。

判決では、マンションの川に面した景色のよさから、女性がタバコの煙を防ぐために日常的に窓を閉め切るような環境ではないとして、男性が他の居住者に著しい不利益を与えながら防止策をとらないことは不法行為に当たると認め、精神的な損害の慰謝料として5万円の支払いを命じています。
一般的なマンションの場合、ベランダは日常的には住人の専用使用が認められているので、マンションの利用規約に特別な規定がない限り、自由に使うことができます。

ただし、緊急の災害時にはベランダを通って避難ができるため、マンションやその住民全体の共用部分とされています。

では、今回のようなマンションのベランダでの喫煙による隣人トラブルでは、どのように対処したらいいのでしょうか。
以下に、まとめてみます。

・まずは管理会社や管理組合に相談して、第三者から相手に伝えてもらう。
・同時に、管理規約や賃貸借契約書の迷惑行為の禁止条項なども確認しておく。
・また、タバコを吸っている住人の部屋の両隣や上下階の住人が、どう感じているのかも調査しておく。

それでも相手が対応しないようであれば、今回のように弁護士に相談するのもひとつの選択肢です。

まずは、「内容証明郵便」を送り、それでも効果がなければ、最後は損害賠償請求の民事訴訟ということになります。

その際、法的に重要になってくるのが「受忍限度」です。

受忍限度とは、一般の人が社会生活上、我慢すべき限度のことで、たとえば騒音の場合では、その内容や大きさ、時間帯、継続性などさまざまな要素から判断されます。

社会では、多くの人が生活しています。
そのため、ある程度のことはお互いが我慢せざるを得ないということもあります。
しかし、一般の人からみても我慢できないような場合では、法が介入するわけです。

今回のタバコの煙による害の場合、帯状疱疹を発症したりしたことから、受忍限度を超えた、と判断されたものでしょう。

自分が好きなことが、他人にも当然に受け入れられるというわけではありません。

自分の行動が他人に不快感を与えている時は、自分が我慢するのではなく、他人が我慢するのではない、創造的な案を考えつかないか、検討することから始めましょう。

テレビ朝日「ワイドスクランブル」生出演


2016年9月19日

2016年9月16日放送のテレビ朝日「ワイドスクランブル」に生出演しました。

10時過ぎにテレビ局入りして、10時30分過ぎに出演です。ほぼ打ち合わせなしですね。

会社破産と代表者・経営者の法的責任は?


2016年9月19日

会社破産と代表者・経営者の法的責任は?

会社の資金繰りが悪化し、買掛金や銀行等への支払ができなくなった場合、破産手続を選択することがあります。

この場合は、会社は、破産し、「破産管財人」がついて、会社資産をお金に換え、債権者に配当することになります。

では、この場合、会社の代表者・経営者、どうなるのでしょうか?

何らかの法的責任が発生するのでしょうか?

【原則として代表者は責任を負わない】

まず、原則としては、代表者は、会社の債務について支払う責任がありません。

法律では、法人は法人、個人は個人と、「法人格」が異なります。

法人で負担した債務は法人が支払い、個人が負担した債務は個人が支払う、というのが原則です。

したがって、債権者から「会社が払えないなら、社長であるお前が払え!」と言われても、「いいえ、私個人には支払う義務はありません」ということになります。

しかし、例外もあります。

それは、

①会社の連帯保証をしている場合

②経営において悪意または重過失で会社や債権者に損害を与えた場合

です。

【会社の連帯保証をしている場合】

日本の中小企業の金融実務では、会社が銀行その他の金融機関から融資を受ける場合、代表者が連帯保証をするのが通常です。

したがって、会社が銀行から3億円の借入がある、ということになると、通常は、代表者は3億円の連帯保証をしていることになります。

そうなると、会社が破産した場合には、金融機関は連帯保証人に請求することになりますので、代表者の自宅に金融機関から内容証明郵便が届くことになります。

自宅が担保に入っている場合には、銀行等から「任意売却」を求められたり、競売の通知が届いたりすることでしょう。

連帯保証は、「債務者が払えない時は、私が払います」という約束なので、この場合には、会社を破産させても代表者は債務を逃れることはできません。

会社の破産申立と同時に、代表者個人も破産申立をするのが通常です。

そうすると、会社と同じ破産管財人が選任されて、会社の財産の換価と同時に個人資産も換価されていくことになります。

【役員に対する損害賠償】

会社が破産しても、連帯保証をしていない限り、代表者は会社の債務について責任を負わないのが原則です。

しかし、代表者は、取締役として、会社に対し、忠実義務・善管注意義務を負担しています。

つまり、会社をきちんと経営し、損害を与えないようにする義務がある、ということです。

ところが、代表者が、取締役としての職務を行うに当たって,債権者に損害を与えることを知りながら,または,少し調査等をすれば容易に分かったはずであるのに調査等をせずに,不要な仕入れをしたり、不当に安く商品を売りさばいたりなど、明らかに不合理な経営判断をして,会社を破産させた場合には、破産管財人から損害賠償を請求される場合があります。

破産までしない場合は、債権者や株主などから損害賠償請求される場合もあります。

【代表者が破産すると、どうなるか?】

さて、中小企業の場合、会社と同時に代表者も破産することが多いのですが、この場合、どのように進んでいくのでしょうか?

まず、弁護士に依頼して、破産申立をします。

そうすると、破産管財人が選任され、代理人の弁護士と一緒に面接をします。

そして、色々指示をされますので、それに従って破産処理を手伝うことになります。

破産管財人は、会社と代表者の資産をお金に換え、債権者に配当することになります。

自宅が担保に入っている場合は、まず任意売却で売れるどうかやってみて、売れない場合には、担保権者である金融機関等が競売手続をすることになります。

また、破産すると、次のようなことに注意が必要です。

①破産の事実が官報に掲載されます
破産をすると,その事実が官報に掲載され公示されます。

②銀行等の金融機関からの融資が受けづらくなります。
破産をすると,その情報が信用情報機関に事故情報として登録され,5年~7年間は銀行等の金融機関から原則として、融資を受けることができなくなります(預貯金の口座開設や公共料金引落としは可能です)。

③一定の仕事に就くことができなくなります
破産をすると,破産・免責手続が終了するまで警備員や生命保険の募集人などの他人の財産を管理する仕事や,弁護士などの士業,宅地建物取引管理者,旅行業務取扱主任者、商工会議所の会員労働者派遣事業者、風俗営業者等につくことができなくなります。

④原則として20万円を超える財産は処分されます
破産手続は,破産手続開始時の財産を処分・換価して債権者に配当する手続きですから,原則として20万円を超える財産は管財人により処分されます(東京地裁の場合、他の裁判所では運用が違うので注意が必要です)。

⑤郵便物が破産管財人へ転送されます
破産者に宛てた郵便物は,破産手続開始決定の日と同日に,破産管財人に配達することを嘱託する決定がされ,破産管財人に配達された郵便物は,破産管財人が破産財団に関するものかどうか内容をすべて調査されます。

⑥住所の変更や旅行の際に管財人の同意を得なければなりません
破産者が,破産手続中,住所を変更したり,居住地を離れたりする場合(海外旅行,長期の国内旅行)は,その旨を書面で破産管財人に申請し,破産管財人の同意を得る必要があります。破産管財人の同意を得ないで転居等した場合には,免責が許可されないことがあります。

⑦破産管財人に対して説明を拒むことはできません
破産手続が開始された場合,破産者は,破産管財人等の請求により破産に関して必要な説明をしなければなりません。

説明を拒んだり,偽りの説明をした場合には刑事上の罰を受けたり,免責が許可されなかったりします。

⑧その他にも免責がされなかったり,刑事上の罰を受けたりする場合があります
破産財団に関する財産を隠したり,壊したり,仮装譲渡したり,債権者の不利益に処分すると,詐欺破産罪で処罰されたり,免責が許可されなかったりします。
破産者の業務や財産の状況に関する帳簿や書類などを隠したり,偽造したり,変造した場合も同様です。

⑨免責許可決定が確定してから7年以内に再度の免責許可申立はできません

以上のことを頭に入れて、会社を破産させるのかどうか、その際、代表者個人も破産するのかどうか、検討するのがよいと思います。

情報がないと、自分では判断しようがないと思いますので、弁護士に相談が必須です。

ご相談は、こちらから。
http://www.sai-sei.biz/

税理士の説明義務が認められなかった裁判例(税理士勝訴)


2016年9月19日

【東京地裁平成27年5月19日判決】

○税理士勝訴

(事案の概要)
個人である原告らが,税理士に、損益通算の可否や不動産買換特定の適用の有無等の税務相談をしたところ,税理士の誤った説明により,税務署からの更正処分等を受けたとし,債務不履行等に基づき,損害賠償を求めた事案。

税理士は、原告らが経営する会社の顧問弁護士でした。

過去に原告ら個人の税務相談に無償で応じたことが数回ありました。

争点は、次の6点

(1)原告らと税理士被告との間の税務顧問契約の有無
(2)原告らと税理士との間の委任契約の有無及びその内容
(3)不動産の売却に関する損益通算に関して,原告らに対して,税理士が誤った説明をしたか。
(4)不動産に関する居住用不動産買換特例の適用に関して,原告らに対して,税理士が誤った説明をしたか。
(5)会計事務所従業員の行為につき被告が使用者責任又は監督義務違反に基づく不法行為責任を負うか。
(6)原告らの損害額

(1)原告らと税理士被告との間の税務顧問契約の有無
⇒否定。

・原告らは、不動産の売却を踏まえた原告らの確定申告についても,税理士に委任することなく行っていた

・他に証拠がない(契約書もないし、報酬も払っていない)

(2)原告らと税理士との間の委任契約の有無及びその内容
⇒肯定。税務相談の委任契約あり。

(3)不動産の売却に関する損益通算に関して,原告らに対して,税理士が誤った説明をしたか。
⇒(1)のとおり契約がないので、義務違反はない。

(4)不動産に関する居住用不動産買換特例の適用に関して,原告らに対して,税理士が誤った説明をしたか。

・税務申告は原告らが自ら行うこととなっており,上記税務相談に関する報酬は定められていない

・具体的なスキームについては税理士が主導的に提案をしていることをうかがわせる証拠もない

⇒税理士の義務は,原告らから受けた情報を前提に居住用不動産買換特例の適用の有無を検討するに止まり,原告らから受けた情報の正確性を検証するまでの義務は負っていない
(5)(6)は省略します。
(この裁判例から学べること)

この裁判例は、税理士と顧客との契約は、契約書がなくても成立することを認めました。

しかし、税理士が負う注意義務の程度は、その契約の内容によって異なる、という考え方も提示しています。

税理士が本格的に業務に携わる場合には、対象不動産、売買、借入等に関する全ての資料を入手し、その資料の正確性を検証し、その上で、税法の要件の適用があるかどうかを検討する、ということになります。

しかし、本判例では、税理士の義務は、「資料の収集」「情報の正確性」は、税理士の注意義務から除外されています。

税理士は、原告らから提供された情報を前提に、税法の要件適用の判断をすればよい、と認定しているのです。

ということは、きちんと報酬を定めて行う税務相談ではなく事実上好意で税務相談であっても、

・契約書を締結すること

・契約書の中で、「税理士は、依頼者から提供された情報を前提に税法適用の判断をするものとし、それ以上に資料収集、情報の正確性等の踏み込んだ検証をしないものとする」等の記載を入れておく、という防御策が考えられると思います。

税理士に対する損害賠償請求を防ぎたい税理士は、こちら

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