メルマガ | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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  • 2本の刀

    2025年06月09日

    戦国時代、武将の谷尻北斎は、病で寝込んでいた。谷尻には、息子が2人おり、長男は剣心、次男は、左之助だった。

    ある日、谷尻は、家宝の二振りの刀を持ってこさせ、2人の息子に選ばせた。

    「どちらを選ぶかは自由だ。だが、選び方を誤れば、命を落とすことになるぞ」

    谷尻は刀の説明をした。

    「万用の刀」 – すべての頼みに応えられるが、持つ者は自由を失う。
    「選択の刀」 – 斬れないものが多いが、本当に斬るべきものだけは斬れる。

    左之助は「万用の刀」を手にした。

    「武士とは民と主君のために尽くすもの。この刀こそ、私にふさわしい」

    彼は城の守備、民の訴えの対応、兵の指導、果ては雑用まで全てを引き受けた。

    確かに彼の評価は高まったが、時間も体力も削られ、やがて戦場での鍛錬さえ満足にできなくなった。

    戦が始まったとき、彼は疲労のあまり刀を握る手が震えていた。敵の斬撃を受け、彼は無念の最期を遂げた。

    剣心は黙って「選択の刀」を取った。

    「この刀は、多くのものは斬れないということか・・・」

    彼は考えた。すべての戦いに臨むのではなく、「本当に斬るものだけを斬る」。

    戦が始まると、剣心は、自分がどうするべきか考えた。

    仲間が言った。
    「最前線で戦おう!」
    「東の門に応援に来てくれ!」
    「鉄砲の弾が足りない。持ってきてくれ!」

    しかし、剣心は、それに応じなかった。

    剣心は、仲間からの評判を落としてしまった。

    剣心は、「自分は、主君の近くにいて、主君をお守りしよう」

    戦況が悪化し、敵が本丸に迫ってきた。

    しかし、そこには、体力を温存し、気力が充実した剣心が守っていた。

    剣心は、乱戦で疲れた敵を次から次へと斬り捨て、主君を守ることに成功し、また仲間からの評判が上がった。

    剣心が他の仲間達の呼びかけに応じていたら、主君を守れなかっただろう。

    ==============

    選択の刀は、私達の時間です。

    万用の刀のように、他人から頼みに全て応じ、やりたいこと全てに手を出していたら、疲弊して、本当にやりたいこと、やるべきことに時間を使えなくなってしまいます。

    選択の刀のように、やることをなるべく少なくし、大切なことに時間を使うことで、人生が豊かになるのだと思います。

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  • 独りよがりになっていないか。

    2025年06月02日

    ある村に二人の兄弟がいた。

    兄は快活で村の子どもたちの中心的な存在だったが、弟は静かに本を読むのが好きな少年だった。

    兄は弟の面倒をよくみており、弟を外へ連れ出して遊んでやっていた。

    ある日も『山に行こう』と誘った。

    弟は黙って兄の顔を見ていた。

    兄は、『山の景色は素晴らしいよ!今日は天気がいいから、特に見晴らしがいいと思うよ』

    兄は弟に景色を見せて喜ばせてやりたかった。

    兄が弟を連れて山に登る途中、弟は海の方を見ていた。

    山の頂上に着くと、素晴らしい景色が広がっていた。

    兄は言った。『どうだ。いい景色だろう!』

    弟は、黙って頷いた。

    数日後、弟はぽつりと兄に言った。

    『僕は、兄さんがどこへ行きたいかは、いつもよく分かる。でも、僕の心がどこへ行きたいか、兄さんは考えたことある?』

    兄は驚いた。今まで弟は文句を言わずについてきていたから、不満などないと思っていた。

    しかし、その夜、兄はふと気づいた。弟が見たかった景色を何も知らなかったことに。

    弟は、海が見たかったのだ。

    =================

    私達は、相手のためを思って、色々なことをしてあげようとしたり、助言をしたりすることがあります。

    「この方が、きっと相手のためになる!」

    「相手は喜ぶはずだ!」

    しかし、それが独りよがりなのではないか、考えたことがあるでしょうか。

    「私はいつも相手のことを考えている。私は正しいことをしている」

    そう断言できる人ほど、実は、独りよがりになっている可能性が高い、という可能性もあります。

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  • とにかく今を生きる

    2025年05月26日

    私達は、日々、自分の人生にとって、一見無駄と思えるようなことを繰り返しています。

    それは、単調な仕事かもしれません。家事かもしれません。その他の雑用かもしれないし、勉強かもしれません。

    しかし、アップルのスティーブ・ジョブズが大学時代にカリグラフィーの勉強をしたことが、後日、アップルの世界的成功に寄与したのと同様、私達の無駄と思える作業も、将来、点と点がつながる可能性があります。

    LinkedIn創業者リード・ホフマンは、大学時代、哲学を学んでいました。

    私などは、「さすがに哲学は社会に出てからの仕事には役立たないのではないか」などと考えてしまいます。

    ところが、そうではなかったようです。

    彼は、大学教授になろうと考えていたようですが、ある疑問を抱きます。

    「学問的探求は本当に多くの人に届くのか」という点でした。

    哲学の論文は専門家の間でしか読まれないのではないか、ということに疑問を持ったそうです。

    そして、彼は、個人や社会がどのように相互作用し、ネットワークを形成していくのか、アイデンティティとは何かといった根本的な問いを探求しました。

    彼は、このような哲学的な思考プロセスが、LinkedInのような人と人との繋がりを核とするサービスの構想や、複雑なビジネス戦略を練る上で役立ったと語っています。

    抽象的な思考訓練が、具体的なビジネスモデルの構築に応用されたということです。

    本当に、自分の経験の何が、どのような形で将来役立つかわかりませんね。

    私も幼少期にいじめに対して「我慢」を憶えたおかげで、司法試験受験時代に誘惑を「我慢」できて司法試験に合格し、いいか悪いかは別として、今も怠惰という誘惑を「我慢」して周囲からはストイックだと言われています。

    全く、何が役に立つのか、全くわかりません。

    この意味でも、私達は、今を一生懸命生きるべきだと思います。

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  • 人は、こうして手を抜く

    2025年05月19日

    私達は、なるべく楽をしようとします。

    手を抜こうとします。

    1913年にマクシミリアン・リンゲルマンが行った綱引き実験というものがあり、これを、NHKの番組で再現したことがあるそうです。

    実験では、屈強な男性5名に「トラック引きの挑戦」とだけ伝えて綱引きをしてもらいました。

    まず、1人ずつ引いてもらったところ、その力は、平均は106kgだったそうです。

    次に、ロープを3本に増やして3人で引いた場合は、平均は100.2kgだったそうです。

    さらに、ロープを5本に増やして5人で引いた場合は、平均は97.9kgになったそうです。

    つまり、人数が多ければ多いほど、手を抜いた、ということです。

    他のチームでも同じ結果が出ました。

    「他の人がやってくれる」と考えてしまうと、力が弱まってしまうのです。

    そこで、他人に仕事や作業をさせようとする場合は、共同責任にするのではなく、一人一人に責任を与える方が個人の力を引き出せそうだ、ということになります。

    では、共同で頼まないといけない場合は、どうするか?

    実験では、チアリーダーが登場し、綱引き中に応援したところ、1人ずつの時とほぼ同程度の力を出すことができたそうです。

    つまり、何らかのモチベーション維持の施策を実行することにより、個人の力を引き出せそうだ、ということです。

    そして、注意すべきことがあります。

    「特定の1人だけ名前を呼んで応援」した場合、応援した人だけ手抜きをせず頑張ったが、他の人はもっと手を抜いてしまった、ということです。

    不公平な態度は、不公平と感じた人の力を大きく減らしてしまう、ということです。

    気をつけましょう。

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  • 他人の強み、自分の強み

    2025年05月12日

    こんな話があります。

    「これからの社会で求められるのは、リーダーシップです」

    大学のキャリア講座で、講師は何度も繰り返した。

    「率先して意見を言える人、周囲を巻き込める人、決断できる人。そんな力が、企業では強く求められています」

    リョウヘイは、前の席で真剣にうなずく学生たちを見ながら、少し気が重くなっていた。
    彼は、自分の意見を言うこと、リーダーシップは大の苦手だった。

    サークルでもゼミでも、必ずリーダー的な存在がいたが、リョウヘイは、それを静かに見守り、ときどき意見を整理してメモを取るくらいだった。

    そう思いながら迎えた就活シーズン。
    リョウヘイは、ある中堅企業のインターンシップに参加することになった。

    インターンでは、5日間で実際の経営課題に対して提案を作成するグループワークが行われた。

    初日、すぐにチーム内でリーダー役を名乗り出た学生がいた。
    自信たっぷりで発言力もあり、他のメンバーも自然と従う形になった。

    リョウヘイは、まず他の人の話をじっくり聴いてメモをとった。やはり、発言するのは気が引けた。

    3日目、議論が堂々巡りになっていたので、それまで一言も喋らなかったリョウヘイが勇気を振り絞って整理して出した一言がチームの方向性を決定づけた。

    「今の話を一度整理すると、私たちが本当に解決したいのは“顧客満足度”じゃなくて、
     “顧客との継続的な関係性”ですよね。なら、提案の軸も変えるべきだと思います」

    それを聞いたリーダー役の学生が、ぽんと手を打った。

    「それだ。やっと見えた気がする!」

    最終日、チームのプレゼンは見事にまとまり、参加企業の中でも高く評価された。

    終了後、リョウヘイはひとり帰ろうとしていたとき、声をかけられた。
    インターンを担当していた人事部の社員だった。

    「君、リョウヘイくんだよね?
     実は、チームの中で一番印象に残ってるのが君だった」

    「君のように、人の話をよく聴き、要点を整理し、チーム全体の流れを整えられる人材は、うちの会社にとってものすごく貴重なんだ」

    そして彼は、こう続けた。

    「うちの選考にぜひ来てほしい。現場のマネージャーにも紹介したい人材だと思ったよ」

    数か月後、リョウヘイはその企業から内定をもらった。

    人と競い合うのではなく、人の力を引き出す力。
    誰かの意見を形にし、場を落ち着かせ、着実に進めていく力、実は、目立たないけれど、それも評価されるリーダーシップの一つの形だった。

    今、リョウヘイは胸を張って言える。

    「自分にも、社会に必要とされる“強み”があった」

    それは他人と比べることで見つかるものではなく、
    自分の中にある“静かな力”に気づいたときに、ようやく見えてくるものだった。

    =====================

    社会に出ると、自分の物差しで他人の評価をする人が増えてきます。

    「リーダーシップがないやつはダメだ」
    「会議でどんどん意見を言えないようじゃダメだ」
    「他人の話なんか聞いているようじゃだめだ。自分で決めてどんどんやるんだよ」

    しかし、人の強みはそれぞれです。

    「リーダーを支えられるようじゃなきゃダメだ」
    「会議で他人の意見を聞けないようじゃダメだ」
    「自分の狭い世界でばかり考えず、他人に教えを乞うて学ばないようじゃダメだ」

    とも言えるわけです。

    他人は他人、自分は自分です。

    自分だけの強みを見つけましょう。

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  • 会話の中心をどこに置くか

    2025年05月05日

    先日、You Tubeで動画を観ました。

    私は、運動系の番組を観ることが多いのですが、その中で、他人にある運動をさせて、それに関して、番組の中の先生がコメントしていました。

    「初めてでこんなにできるなんて、すごいですね。さすがです!」

    これに対して、生徒さんは、喜んでいました。

    「めちゃくちゃ褒められて、嬉しいです!」

    先生「私、褒めるタイプなんですよ!」

    生徒さん「そうなんですね!」

    さて、あなたは、この会話をどう読みますか?

    会話の中心を自分にするか、相手にするか、という観点です。

    生徒さんが、褒められて嬉しいと発言をした時に、この先生は、自分のこととして、「そうなの。自分は生徒を褒めるタイプなのよ」と思って、「私、褒めるタイプなんですよ!」と普通に返したのでしょう。

    しかし、もし、この先生が、生徒を褒めることにより、生徒の承認欲求を満たしたり、自己評価を上げることによって、より運動に対するモチベーションをアップさせたい、などという目的で褒めているとしたら、どうでしょうか。

    会話の中心を相手にすることになります。

    そうすると、生徒さんが、「めちゃくちゃ褒められて、嬉しいです!」と言ったら、「初めてで、これだけできる人は、滅多にいないんですよ!」などと、引き続き、会話の中心を相手にすることでしょう。

    なぜなら、先生が「私、褒めるタイプなんですよ!」などと言ってしまうと、生徒さんは、「ああ、そうなんだ。誰でも褒めるのであって、自分は特別じゃないんだ」と感じ、承認欲求が満たされず、自己評価がアップしない結果となってしまうためです。

    私は、どちらがいいと考えているわけではありません。

    その人それぞれの考えでコミュニケーションをすれば良いと思います。

    しかし、自分の内心は、ちょっとした会話で表に出るものだということは知っておく必要があります。

    今回は、他人を褒める、というテーマですが、他人を褒めて、それが相手に伝わるためには、まず、心から他人を称賛できるような強い人間になる、ということが大切だと思います。

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  • 関税のアンカリング効果

    2025年04月28日

    認知バイアスの一つに、「アンカリング効果」
    というものがあります。

    これは、意思決定を行う際に、最初に提示された
    特定の情報(数値、意見、印象など)が「錨(アンカー)」
    のように基準点となり、その後の判断がそのアンカーに
    強く影響され、引きずられてしまう認知バイアスのことです。

    このアンカリング効果は、交渉人にとっては馴染の
    深いものであり、弁護士を含め、多くの交渉人がこれを利用します。

    たとえば、損害賠償請求をする場合、適正金額が
    1億円だったとしても、2億円、3億円を請求するような方法です。

    そうすると、この最初に提示する2億円、3億円が
    アンカーとなり、その後の交渉がこのアンカーに
    引きずられやすい、ということになります。

    海外の土産物屋で値下げ交渉をする場合も同様です。

    値札の値段がアンカーです。

    値下げ交渉をするにしても、なんとなく、この値札の
    値段を意識してしまい、無意識に交渉がこの値段に
    引きずられることになります。

    その値段が適当につけたものであっても、です。

    最近の例で、トランプ関税は、どうでしょうか。

    多くの国に関税を課し、日本には24%の関税を課すと表明しました。

    日本はパニックになり、

    「なんとか日本は例外にできないか」
    「関税を低くできないか」

    などという議論がなされました。もしかしたら、
    そのような方向で交渉しているかもしれません。

    しかし、この24%の関税は、アンカーに過ぎません。

    トランプ大統領は、アメリカの貿易収支の正常化や
    アメリカの製造業の復活等を掲げており、その手段と
    して関税をアンカーとして打ち込んでいるに過ぎません。

    日本としては、「関税を低くする」などとアンカーに
    引きずられず、アメリカの貿易収支を改善や製造業復活の
    ための「他の方法」を提案したり、それらに貢献する
    ことの「見返り」を求めたり、というのが本来の
    交渉態度になるものと考えています。

    あるいは、トランプ大統領が喜ぶであろうアメリカの
    「他のメリット」を満たす提案をして、ディールする、
    ということも検討すべきでしょう。

    なお、トランプ大統領は、中国に対し、アンカーとして、
    145%の関税を発表しましたが、中国は、この関税が
    アンカーとして作用しないよう、報復措置として
    125%の対アメリカ関税を発表しました。

    この方法がベストかどうかは別として、
    アンカリング効果を減殺する一つの方法となります。

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  • AIと質問力

    2025年04月21日

    チャットGPTの「Deep Research」というものがあります。

    チャットGPTは、質問すると、すぐに回答してくれますが、「Deep Research」は、WEB上の情報を多数調査し、時間をかけて詳細な回答を導き出してくれます。チャットGPTよりも回答がかなり正確になります。

    この「Deep Research」に、先日、こんな質問をしました。

    「AIは、今後どうなっていきますか?」

    すると、「Deep Research」から、逆質問を受けました。

    1.どの分野におけるAIの将来について知りたいですか?(例:医療、教育、ビジネス、日常生活など)

    2.技術的な進化、社会への影響、倫理的な課題など、どの観点に関心がありますか?

    3.特定の期間(例:今後5年、10年など)を想定していますか?

    上記の3つの質問に回答しないと、質問の意図に沿った正確な回答ができない、ということです。

    つまり、質問(プロンプト)が不十分なのです。

    今回は、AIに対して、どのようなプロンプトを書けばいいか、という趣旨ではありません。

    人間に対して、上記のような不十分な質問をしていないか、ということです。

    人間の場合には、上記のような不十分な質問をした場合、相手が勝手に自分の解釈をして回答をすることが多くあります。

    しかし、私達がはじめから相手が質問の意図を理解してくれるような的確な質問をしていれば、そのようなことは起こりません。

    例えば、「今後5年のAIの進化によって、弁護士に対する顧客ニーズがどのように変化して、弁護士はAIをどのように利用するようになるだろうか?」などと質問すれば、回答がかなり変わってくるでしょう。

    対人間に対する質問力を磨くために、AIでトレーニングする、というのも面白いと思います。

    質問力の「壁打ち」です。

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  • 金のなる木

    2025年04月07日

    むかしむかし、貧しい農夫のユウキという男がいた。彼は小さな畑を持ち、一生懸命働いていたが、収穫は少なく、家族を養うのがやっとであった。

    ある日、ユウキは畑の片隅で、見たこともない木の苗を見つけた。不思議に思いながらも、それを大切に育てることにした。すると、木は驚くほどの速さで成長し、やがて金の花を一つつけた。

    ユウキは、それを市場に持っていくと、高値で売れ、ユウキは家族にたくさんの食べ物を買うことができた。

    さらに驚くべきことに、この花は一つ取るたびに、新しい花が翌日には咲くのである。ユウキは毎日一つずつ収穫し、市場で売って生活を豊かにしていった。

    しかし、ユウキの妻は、こう考えた。

    「金の花が咲くということは、この木の中には、黄金が詰まっているはず。それを全て売れば、一気に大金持ちになれるわ」

    ある夜、ユウキの妻は、斧で木を切り倒して、中を見てみた。

    しかし、木の中身は、普通の木で、黄金のかけらものなかった。

    そして、木を切り倒してしまったので、もう黄金の花が咲くことはなかった。

    結局、ユウキは再び貧しい農夫に戻り、以前よりも苦しい生活を送ることとなった。

    ===============

    黄金の花は、目標とすべき「成果」であり、木は、目標を達成するための「能力」「努力」です。

    私達は、往々にして黄金の花という成果ばかりに目がいきがちになり、木を疎かにしてしまいます。

    しかし、日々能力を磨き、努力を続けなければ、黄金の花という黄金の花を咲かせることはできません。

    「絶対儲かる」
    「楽して稼げる」
    「すぐ痩せる」

    というような誘惑に負けそうになりますが、黄金の花を咲かせるために、やはり日々、自分を律して、地道に努力を続けていきたいものです。

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  • 疲れてはいけない。

    2025年03月31日

    あなたは、今、疲れていますか?

    一般社団法人日本リカバリー協会等が全国の20~79 歳の男女に対して2024 年に行った調査によると、約8割の人が「疲れている」(高頻度、低頻度含む)と回答したそうです。

    もっとも疲れているのは、30代で、90%近い人が「疲れている」と回答している一方、70代では、「疲れている」と回答した人は、60%程度にとどまっています。

    サマリーを読んだだけなので、疲れが精神的なものか、肉体的なものか、また、疲れの原因はわかりませんが、社会生活や家庭生活において、現役かどうか、などが影響していると推測できます。

    激しい運動をしても疲れますが、ここでは除外し、日常の生活での疲労について考えることにします。

    一般的な方法としては、以下のようなものがありますね。

    【肉体的疲労回復】
    ・睡眠
    ・栄養
    ・運動
    ・入浴
    ・マッサージ

    【精神的疲労回復】
    ・睡眠
    ・趣味(旅行含む)や瞑想
    ・飲食(飲酒含む)
    ・生活環境を変える

    ちなみに、私は、朝、運動をした後はへとへとですが、日常生活では疲労感を感じていません。

    肉体的には、睡眠・栄養・運動のビッグ3が大きいと思いますし、精神的には、仕事を含めた物事に対する思考の方向性をコントロールしているところが大きいと考えています。

    思考の方向性とは、例えば、仕事などで大きなミスがあった時に、ネガティブな感情を持つか、リカバリーに向けてポジティブな方向で考えるか、というようなことです。

    この思考の方向性は、自分の疲労感にとって大変大きな影響を及ぼしていると考えています。

    考え方を変えることによってストレスを軽減する方法は、認知行動療法として、うつ病、不安障害、不眠症などの治療にも用いられているようです。

    もし、あなたが精神的な疲労を感じているとしたら、思考の方向性をコントロールすることが一つの解決方法になるかもしれません。

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