脱線事故と心のケア | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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脱線事故と心のケア

2005年04月01日

兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、お亡くなりになった107人の方々のご冥福をお祈り申し上げます。
 
事故から6日が経過しましたが、JR西日本が適切な対応をしていることを願います。
 
事故が起こった場合に行うべきことは、被害者の救出、被害の拡大防止、原因追及、原状回復、責任の追及、再発防止策の策定実施、被害者への補償その他のフォロー、安全宣言と報告、等です。
 
このようなことと同時並行で、常に行っていかなければならないことが、遺族や被害者への精神的フォローです。
 
今回の事故では、107名の尊い命が奪われました。一部遺族、被害者への謝罪はテレビで見ましたが、社長以下役員は、会社の責任者として、全ての通夜・葬儀に参列したのでしょうか。全ての遺族、被害者に直接謝罪してまわったでしょうか。
 
どのような原因があるにしろ、死傷者が出た場合には、遺族や被害者には怒りの感情が生じます。怒りにはぶつける対象が必要です。責任者は、積極的にそのような怒りの矛先になり、受け止めなければならないと考えます。
 
また、被害者は、強い精神的ショックを受けています。事故直後である今から、臨床心理士ほか専門家の力を借りて各自の心のケアをしていかないと、精神障害が発生する等、被害の拡大につながりかねません。