改正本人確認法初適用
2004年12月19日
改正本人確認法を適用したのは、初めてだそうです。「振り込め詐欺」には、預金口座と携帯電話の匿名性が不可欠です。この預金口座について、他人名義の預金口座の取得を防止しようとするのが改正本人確認法の趣旨です。
「振り込め詐欺」犯人が直接他人名義の預金口座を取得するのも大変なので、その仲介として「口座売買屋」が介在することになります。改正本人確認法の適用により、口座売買が割に合わないこととして、預金口座を売る人、仲介をする人がなくなれば、「振り込め詐欺」は必ず減少するはずです。
口座の売買には、必ず預金通帳ないしキャッシュカードの受け渡しが行われます。郵送にしても、宅急便にしても、手渡しにしても、買う側は、どこかで現物を受けとらなければなりません。囮捜査が許されるかどうか、という法律論は別にして、警視庁が本気で取り組めば、口座売買の撲滅は不可能ではないでしょう。
また、この記事で気になったのですが、預金口座を売った女性が詐欺罪で起訴されています。これは単なる推測ですが、預金口座は本来預金取引を行う目的で解説するはずであるのに、口座売買のために開設するという目的を隠して口座を開設し、預金通帳及びキャッシュカードの交付を受けたことが銀行との関係で詐欺罪に該当する、という法律構成ではないでしょうか。そうだとすると、口座を売ろうとして銀行口座を開設すること自体も詐欺罪が成立することになりますので、口座を売ろうと考えている人はやめた方が良いでしょう。
更に、携帯電話会社には、プリペイド携帯電話に対する本人確認の徹底をお願いしたいところです。あるいは、携帯電話に関する本人確認法を制定していただいてもいいです。
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