脱線事故の補償問題(個別賠償方式)
2005年04月08日
尼崎市の脱線事故後のJR西日本の対応は裏目裏目に出ているようです。合同慰霊祭の開催場所に関して、遺体安置所となった尼崎市記念公園総合体育館を指定し、遺族らの猛反発があい、結局中止になりそうです。遺族らは、事故後、初めて損傷した遺体と対面した場所です。最も行きたくない場所でしょう。
事故当日および事故後の懇親会や飲み会の話も次々に出てきており、意識レヴェルの点で叩かれているようです。
生存者や遺族に対する心理面でのケアの必要性については、その必要性はこのブログで5月1日にも書きましたが、JR西日本では、5月4日から電話によるカウンセリングを実施しているようです。
精神的ショックを受けた方は、どんどん利用した方が良いと思います。
JR西日本は、電話相談ももちろんですが、面談カウンセリングも行う必要があると思います。また、心理面でのケアは、自分ではなかなか難しいもの。告知ももっと行わないと、カウンセリングを利用しようとしないのではないでしょうか。
JR西日本は、これ以上対応でミスをすることは許されないでしょう。補償問題について、原因究明後は、遺族に対し、全死亡者に平等の定額賠償などを提案したら、評価は地に落ちます。全ての人には、異なる事情があります。一家の大黒柱だった人もいれば、親をなくした子供もいるのではないでしょうか。全ての遺族、負傷者、賠償必要者について、個別に賠償額を算定し、適正な金額を提案しなければなりません。
金額算定については、交通事故で集積されている賠償額算定方法を参考に行われることになるでしょう。
かなり大変な作業になりますので、多数の弁護士が必要になるでしょう。