チューリップを引き抜くのはやめよう | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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チューリップを引き抜くのはやめよう

2008年04月21日

各地でチューリップを切断したり、引き抜いたりしている事件が多発しています。

時事通信
毎日新聞

容疑は、器物損壊罪。

刑法第261条
「・・・・・他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。」

今回、チューリップを引き抜いただけでも逮捕されていますが、「損壊」したと言えるでしょうか。

実は、器物損壊罪の「損壊」は、必ずしも「壊す」だけではなく、「物本来の効用を失わしめる行為」を広く含みます。

したがって、パソコンや携帯電話を川に投げ込んだり、すき焼き鍋に放尿したり、壁や自動車などに塗料で大きく落書きをしたりする行為も器物損壊罪に該当する場合があります。

また、飼っている動物も「器物」となりますので、他人の飼い犬などペットを殴って怪我を負わせたような場合には、「傷害罪」ではなく、この「器物損壊罪」が成立します。

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